ダンス&ボーカルグループ「Da-iCE」リーダーでパフォーマーの工藤大輝さんが、初のソロ写真集「‐極光‐」を自身の30歳の誕生日である6月28日にリリース。衣装はすべて私服など完全セルフプロデュースとなる本作の撮影エピソードやこだわりを伺いました!
◆初のソロ写真集ですが、オファーを受けたときの気持ちは?
実は、自分から提案したんです。30歳の記念に何か形に残しておきたいということで、今できる事として写真集がベストだなと思って。
◆なるほど。セルフプロデュースというのは企画段階から?
そうですね。私服でというのも最初から考えていて、企画書に書きました。
◆衣装を選ぶのは悩みましたか?
シチュエーションに合わせて決めていったので悩みました。同じ色を使わないようにするとか。
◆衣装のポイントは?
女の子もまねしやすいものにしました。まったく同じというよりは、この色とこの色を組み合わせるとこういう感じなんだとか、このコートの中はこういう感じとかというのをまねしてもらえたらいいですね。
◆普段のファッションのこだわりは?
シンプルなものが多いですね。ゆるいというか、あまり肩肘張っていないものが多いです。
◆撮影を担当されたカメラマンの太田好治さんは以前からお知り合いだったんですか?
Da-iCEのジャケットを今まですべて撮っていただいているので、長いお付き合いなんです。
◆ではカメラマンは太田さんでというのは工藤さんからの提案ですか?
そうですね。
◆本当に完全なセルフプロデュースですね。
太田さんの作品の質感とか温度感がすごく好きで。ほかのアーティストさんを撮られている写真を見て、躍動感があったりして、そういうのを撮ってもらいたいというのがあって。
写真集って、明るくて和気あいあいという感じになりがちだと思うんですが、今回は“作品”寄りにしたくて、太田さんにお願いしたいなって思ったんです。
◆いろいろな場所で撮影をされていますね。出身地の北海道小樽も行かれています。
実は3日で撮りました(笑)。
◆3日ですか!?
そうなんです。でも、運よくいろんなシチュエーションが撮れたので、すごい長期間にわたって撮ったみたいに見えるかもしれません(笑)。
タイミングよく桜も撮れて、北海道に行ったら雪も残ってて。奇跡が起きましたね。
◆そのあたりはプロデューサー・工藤大輝の計算どおりですか?
いやいや、全然(笑)。偶然です。1日目に雨が降ったりして、本当にいろんなシチュエーションが撮れました。
◆雨のカットも雰囲気があっていいですよね。特に印象に残っているロケ地はありますか?
やっぱり地元で撮ったあたりですね。母校に行ったのは卒業以来かもしれない。道とかでいろいろ思い出したりしました。
◆ステージでのパフォーマンスと写真集の撮影はだいぶ違いますか?
撮影では普段どおりナチュラルにしていて、ステージではだいぶ人格が変わってるので、違いはあると思います(笑)。
◆撮影に当たって太田さんとディスカッションされたりは?
撮りながらしゃべっていましたけど、世間話みたいな感じでした(笑)。もうお付き合いも長いので、すごくやりやすかったです。
◆その関係性は大事ですよね。そのあたりの様子はメイキングDVDをお楽しみに、ということで。
そうですね。
◆タイトルの「‐極光‐」はとても印象に残る言葉ですが、この言葉を選んだ経緯を教えてください。
「極光」はオーロラの日本語訳なんです。特に思い入れがあるわけじゃないですけど、オーロラについて調べたことがあって、オーロラって肉眼ではほぼ白に見えるらしくて。カメラを通したら、よく見るあの色に写るそうなんです。
それで、カメラに写っているときだけきれいなんだって思って。普段は白いモヤみたいな。
僕もそういう感じかもって思ったことがあって。僕自身は普段どおりだし、輝いているわけでもないんだけど、ファンの方々の目というフィルターを通したときに輝いているって思っていただけるんだなっていうところがリンクして。
オーロラはきれいだけど不安定。光っている現象はずっと続かなくて、光ったり消えたり、色も変わったりするので、そういうのも僕に似てるかもみたいなところで選ばせてもらいました。
◆発売日を30歳の誕生日としたのは?
今の僕が思っていることはこうだっていうのを残しておきたかったんです。間に挟んである詞やメイキングDVDで流れる曲も書き下ろして。何年後かに見たときに、このときこういうふうに考えてたなって思えるようにしたかったんです。
◆どんな30代を過ごしたいですか?
やりたいと思ったことはなるべくやってみようと思ってます。20代はアイデアをためる期間だったので、30代は放出していく段階にしたいです。
◆たしかに、今回のプロデュースを20代前半でやれといわれてもできないですよね。この写真集は20代の蓄積を放出する第一弾になるのかもしれません。
若い時には考えつかなかったいろんな仕掛けも、今は考えつくのでそれをどんどん生かしていきたいですね。
◆20代でやり残したことはないですか?
より良くできることはあったかもしれないけど、やり尽くしたと思います。
◆表紙はタイトルやシンプルなデザイン、そして何より顔の見えない写真がすごく印象的です。
表紙に顔を出したくないっていうわがままを通させてもらったんです。帯の下を顔が写っている写真にして。
◆それも工藤さんのアイデアで?
そうです。なぜ顔を出したくないかをきちんと説明して、わがままを聞いてもらいました。
◆初のソロ写真集づくりを振りかえって、楽しかったですか?
楽しかったです。ただ、大変でした(笑)。
◆誰かをプロデュースするということに興味は?
正直、僕そっちのほうが向いてるかも(笑)。
◆ご自身が表に出るのとはまた違う楽しさがある?
まったく別の楽しさですね。両方とも楽しいです。
◆「‐極光‐」に点数をつけるとしたら、何点になりますか?
現状では100点ですけど、発売後にゼロになる気がします。今のMAXで作っているけど、時間がたってから見るとまた新たなアイデアが浮かんでくるので。
曲と一緒ですね。そのときのベストではあるけど、何年後かにはもっといいものが作れるという。
◆発売記念イベントも4都市で開催します。
イベントでやりたいことがあるんです。トークショーももちろんなんですけど、写真集とDVDに仕掛けた謎をそこで明かそうと思っています。
◆それでは最後に写真集を楽しみに待っているファンの方へのメッセージをお願いします。
ファンの方々は僕の性格を理解してくれているかもしれませんが、僕の初の写真集ということで、普通の物ではないぞということを知ってくれた上で見ていただくとより楽しめると思います。
■PROFILE
工藤大輝
くどう・たいき…1987年6月28日生まれ。北海道出身。B型。Da-iCEのリーダー。
アパレルの経験もあり、ファッション関連にも精通している傍ら、アニメオタクの一面を持っている。クリエイターとしても活動中で、アーティストへ楽曲提供もしている。
■作品情報
工藤大輝ソロ写真集
「‐極光‐」
6月28日(水)発売
定価:3500円
オールカラー80ページ
メイキング映像DVDつき
撮影:太田好治
出版:主婦と生活社