尾上松也インタビュー「甘いもの=松也というイメージは誇らしい(笑)」『映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』

特集・インタビュー
2017年10月27日

大人気シリーズの劇場版23作目となる最新作『映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』が10月28日(土)に公開。本作で、シエル(キラリン)の師匠的存在のパティシエ・ジャン=ピエール・ジルベルスタインの声を演じた歌舞伎俳優の尾上松也さんにインタビュー!

尾上松也インタビュー

◆この作品に出演することが決まったときの気持ちを教えてください。

女の子からとても人気がある作品だということは知っていましたので、非常に光栄でうれしかったです。
僕ということではなく、僕が演じるキャラクターを見ながらお子さんたちが楽しんで成長してくれるというのは夢がありますし、やりがいを感じますね。

◆周りの方の反応はいかがでしたか?

僕も32歳になりましたので、周りにも家族のいる友人が増えてきました。お子さんがいる方は子供を通じて親も一緒に見ますので、けっこう詳しくなるみたいですね。
ですので、出演が発表されたときは何人かの友人からそのニュースの記事ごとSNSで送られてきたりしました(笑)。

◆今回演じるジルベルスタインはどんなキャラクターですか?

ジャン=ピエール・ジルベルスタインはパリのパティシエで、シエルの師匠のような存在で、とにかくスイーツを愛している。
スイーツのことしか頭にない人で、スイーツに身も心も捧げた修行僧のような、俗世を離れたような感じの人です。
一見すると常軌を逸している程スイーツ愛があるのですが、逆に言いますとそれだけ真っすぐにスイーツに向き合っているということです。
確実に変人ではあるのですが(笑)、演じる上では実直にスイーツに対する真っすぐさを演じることによって、彼の価値が伝わるのではないかなと思いました。
それがシエルの師匠ということにもつながると思います。

◆「モアナと伝説の海」以来2作目の声優挑戦ですが、歌舞伎をはじめとする舞台との演じ方の違いはありますか?

役を演じるということでの根本は同じだと思いますが、舞台、映像の場合は自分の体も使って表現します。
舞台や映像で演じる場合は、せりふのテクニックも必要ですし、体での表現のテクニックも必要になってきます。
ですが、声優の場合は声がすべてなので、声色のテクニックが必要で、そのキャラクターのビジュアルとか環境、状況をキャラクターに当てて、演じるのと同時に声を作るというのも必要なのかなと思っています。
もちろん舞台や映像でもそれが必要な場合はあるのですが、声優ではよりそれが重要になってきます。
特に1つのキャラクターを作り上げていく上で、声が入ることで命が入りますので、最終的な仕上げになると思うんです。
そういう意味で、声の重要さというのはやはり何を演じるよりも大切なことだと感じています。

◆甘味好きのサラリーマンが主人公のドラマ「さぼリーマン甘太朗」に主演されて、今回はパティシエ役ということで、松也さんがスイーツ好きというのがさらに浸透してきたと思いますが、周りの変化はありますか?

「さぼリーマン甘太朗」をやる前からいろいろなところで甘いものが好きだと言っていた結果がドラマにつながっているところもあります(笑)。ファンの方の間では知っていただいていたのですが、周りからもたくさん反響をいただきました。
「さぼリーマン甘太朗」に関してはけっこうはっちゃけて演じた部分もありますので(笑)、それに対する反響も大きいですね。
スイーツが主役のドラマでしたので、僕が演じた甘太朗が行ったお店を巡る方もいらっしゃるらしくて、それはとてもうれしいです。
ドラマをやったことで、より“甘いもの=松也”というイメージがつくことに関しては非常に誇らしいです(笑)。
さらに、今回スイーツがテーマになっているプリキュアということで、非常にやりがいを感じていて、これがさらに後押しをしてくれますよね。「またスイーツに関係した作品に出てる」って。スイーツ界での地位が向上するのではと期待してます(笑)。

◆(笑)。松也さんがスイーツを作ることはありますか?

いまは食べる専門ですが、実は好きが高じて作っていた時期もありました。20代前半の頃はよく作っていたんです。ベイクドチーズケーキとかガトーショコラ、ババロア…。メロンショートケーキも作りましたが、あれはひどかったですね(笑)。

◆難しそうですね(笑)。

ショートケーキが一番難しかったです。それまでいろいろなものがうまくいって、周りの方に試食していただいて、美味しいと言ってもらって結構調子に乗っていたんです(笑)。
生地から見よう見まねで作ったのですが、生地を作るときに空気を入れながらやらないといけないのに電動ミキサーでやってしまい、空気を全然入れないで、ただただかき混ぜたものですから、出来上がってみたら生地がカッチカチでした(笑)。
それから生クリームで外側と中をコーティングするのですが、コーティングするための硬さにするのは繊細な作業なんです。それも分かっていなくて、とりあえずかき混ぜたら、ゆるくて食べるときにはクリームが全部下に落ちてしまいました(笑)。さんざんな結果になりましたね。

◆ちなみに最高傑作は何ですか?

ベイクドチーズケーキです。とても美味しかったです。
いろんな方に試食していただいたのですが、うそだ!って言われましたね(笑)。こんなもの作れるわけないだろ!って言われるくらい好評でした。
我ながら、あれに関してはお店に出せるレベルだと思っています。

◆「モアナ」で初声優、「さぼリーマン」で初連ドラ主演と挑戦の多い1年ですが、次にチャレンジしたい仕事や、次にやってみたい声優としての役どころはありますか?

声優も非常に興味がありまして、いつかやりたいなと思っていたところに今年は2作品もやらせていただけたというのは非常にありがたいです。
これまでも、ミュージカルに出たりということもかなっていますし、自分がやりたいと思ったことをやらせていただいているので、僕の中ではこの上ない感じです。
やりたいことがいろいろあって、それに対してどういうふうに向かっていたらいいかというのはこれまでにも常に考えてやってきたのですが、達成できるまではあまり口にしないことにしていたんです。
ですが、矛盾しているようですが、やりたいことに関しては言い続ける、発信し続けるというのも結構大事で、スイーツのこともそうですしね。
例えば、僕はアメコミや「スター・ウォーズ」が好きで、それを言い続けていたら、見てくれている方がいて、お話が来たりとかということがありました。
声優としての役柄だと、やりたいのは悪役ですね。いまのところ2作品はいい人なので(笑)。
あと、海外ドラマをやりたいですね。

◆海外ドラマですとどんなジャンルでしょうか?

SF系がやりたいです。

◆ではしっかり書かせていただきます(笑)

大きく書いてください!(笑)

◆声優の仕事への興味のきっかけはどんなことだったのでしょう?

小さい頃にアニメーションを見ていたことが大きいですね。
僕はディズニーで育ったんです。母が好きで、小さい頃はディズニーアニメーションばかり見ていました。
大人になってもディズニーアニメーションが好きで、特に興味を持ったのは山寺(宏一)さんですね。
あの声色のバリエーションと、これも山寺さんなんだ!って思わされるテクニックというのは、実際にお会いして本当にすばらしかったのでやってみたいなと思いました。
「モアナ」のマウイも、見ているときはマウイの後ろに僕が見えたくないです。今回のジルベルスタインの後ろに僕が見えたくないっていうのがあって、山寺さんはまさにそうなんです。そういう存在に憧れて、やってみたいと思いましたね。

僕が特に好きだったのは、山寺さんのジーニー(『アラジン』で山寺さんが演じたキャラクター)で、ずっとあの真似をしていました。曲の中でキャラクターによっていろんな声色を使い分けていて、あれを見たのがきっかけと言ってもいいですね。

◆松也さんは歌舞伎はもちろん、ミュージカル、ドラマ、バラエティ、そして今回の声優とジャンルを問わずすごく精力的に活動されていますが、その理由は?

自分がやりたいと思ってやらせていただいていますし、自分の中ではやってみたいのと同時に、どれくらいできるのかというところにも好奇心があるんです。
チャンスがいただけないことにはどうにもならないですが、チャンスをいただけているので、その中で自分を試せる機会があるというのは、とても充実してありがたいと思います。

いろいろなことをさせていただいている中で、役者として、表現する人として様々なジャンル、いろいろな方と関わることによって、自分の中の幅といいますか、引き出しは確実に増えていきます。その中で、僕の根本には歌舞伎というものがあるので、自分がいろいろなことに挑戦することで自分の幅も広げて、自分自身を沢山の方に知っていただく。そして歌舞伎にも興味を持っていただけたらいいなというのは、どんなことをさせていただいても常に思っています。そういったことを通じて歌舞伎に対して少しでも恩返しができたらと思っています。

◆それではファンに向けてのメッセージをお願いします。

今回、このプリキュアに出させていただくことができて光栄ですし、皆さんにジルベルスタインというキャラクターが愛されるといいなと思っております。
この映画から、僕は仲間の大切さを感じました。
自分自身も仕事をしていく上で、仲間から受ける刺激が非常に大きなエネルギーになっていますので、人は一人では生きていけないんだということを、この映画を通じて感じていただけたらと思います。

 

■PROFILE

尾上松也
おのえ・まつや…1985年1月30日生まれ。東京都出身。
1990年5月、「伽羅先代萩」の鶴千代役にて二代目尾上松也を名のり初舞台。

歌舞伎以外では、蜷川幸雄演出の騒音歌舞伎(ロックミュージカル)「ボクの四谷怪談」お岩役、帝国劇場ミュージカル「エリザベート」ルイジ・ルキーニ役などで活躍。また、NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」に今川氏真役で出演するほか、「さぼリーマン甘太朗」では連続ドラマ初主演を果たす。声優としては、ディズニーアニメーション「モアナと伝説の海」でマウイ役を好演、劇中歌でも高い評価を得る。

公式サイト:https://onoematsuya.jp/

 

■作品情報

『映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』『映画キラキラ☆プリキュアアラモード パリッと!想い出のミルフィーユ!』(同時上映)『Petit☆ドリームスターズ!レッツ・ラ・クッキン?ショータイム!』
10月28日(土)ロードショー

<声の出演>
美山加恋 福原遥 村中知 藤田咲 森なな子 水瀬いのり かないみか / 悠木碧

<ゲスト声優>
尾上松也

<ストーリー>
スイーツの本場・パリで開催される世界パティシエコンテストに出場が決定したキラキラパティスリーメンバー!しかしシエルが突然スイーツづくりも、プリキュアの変身もうまくいかなくなり絶不調になってしまう。不安を抱えつつもコンテスト前夜祭のパーティーに向かういちかたちは個性的でひとくせありそうなパティシエ・ジャン=ピエール・ジルベルスタインと妖精に似ている不思議な女の子・クックに出会う。インパクトの強い2人にとまどういちかたちだったが、なんとジャン=ピエールはシエルの<パリ修行時代の師匠>だということが発覚する!久しぶりの再会だが、「頼れるのは自分の力のみ!」という信念を持つジャン=ピエールは仲良くスイーツ作りをするシエルの姿に落胆する。落ち込むシエルを元気づけるため、いちかはジャン=ピエールに初めてつくってもらったというシエルの想い出のスイーツ【ミルフィーユ】をみんなでつくることをキラッとひらめく!しかし、次々とコンテスト出場のパティシエを襲う謎の巨大スイーツが出現し、さらにパリの街がスイーツになってしまい…!?はたしてパリの街もコンテストも、どうなってしまうのか?そして天才パティシエは復活できるのか…?

公式サイト:precure-movie.com
公式twitter:@precure_movie

©2017 映画キラキラ☆プリキュアアラモード製作委員会
 
●撮影/板橋淳一

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