Dlife初となるオリジナルドラマ「東京ガードセンター」が、2014年4月より放送されることが決定。この記念すべき作品に出演する柳葉敏郎さん、中村蒼さん、高梨臨さんにお話を伺いました。
僕の人生のテーマは何事にも“挑戦”(柳葉)
――Dlifeという新しいBS局で、初めて放送される日本のドラマに出演することについて、どう思われますか。
柳葉 自分のやりがいとして、大きなものになると思います。基本的に僕の人生のテーマって、仕事でもプライベートでも何事にも挑戦という気持ちを掲げているんですよね。物事に挑戦するということに関して、また一つのステージを与えてもらったのかなと思いました。
――本作は1話30分のドラマです。
柳葉 僕の小さい頃はよくありましたからね。短い間で、見ている人が分かりやすいように表現しなければいけない。このドラマも1つひとつが分かりやすく表現できると思っています。その点は心配していないですね。逆にこっちは分かりやすくしなきゃいけないなという使命感を果たすことが楽しみです。
中村 やることは変わらないので、30分だからといって違いはないです。でも、台本を見ると素早く迅速な判断が求められる仕事なので、スピード感や緊張感があったりする30分になるのではないかと思います。
高梨 私自身は結構30分ドラマをやったことがあるので、全然違和感がないですね。脚本を読んでも分かりやすく、だからといって内容が薄いわけでもない。すごく完結しているので、不安はないです。
――この作品のお話を初めて聞いた時の率直な感想をお聞かせください。
柳葉 皆さんが演じたことのない作品だと思うので、そこに対する楽しみがあると思っています。見てくださる方も新鮮な思いで見てほしいので、僕らも新鮮な気持ちでやります。だからその使命を果たすことが僕のチャレンジなのかな。
――この作品に出演する決め手となったのは?
柳葉 初めてチャレンジするという意気込みですね。それに対しては後ろ向きになりたくないので、一つの作品に向かってそれぞれがチャレンジという思いを一つにしてやっていける喜びです。
中村 柳葉さんと同じくって感じですね。また、自分も一視聴者として、新しいBS局で放送される日本のドラマを見てみたいと思っていたので、ぜひと思いました。
高梨 新しく挑戦するということが、うれしかったですね。脚本がすごく面白く、すごくいいドラマになると思いました。
そこにはマニュアルではなく愛がある(柳葉)
――台本を読んだ感想はいかがですか?
柳葉 こういうことなのかという驚きばっかりですよね。実際に警備会社にはお世話になっているけど、そこまで考えないですからね。もしかしたらこっちの一方通行で終わってるかもしれない中で、実はそうじゃないんだということを伝えていきたいですね。
どこまでそれがリアルなのか定かではないけど、それを表現する以上限りなく近いことだと思いますから、ものすごく新鮮な気持ちで読ませていただいたので、楽しみです。
また、形式だけで仕事をしてるわけではないと思いました。警備会社の裏というか、中心を見させてもらった感じがします。そのちょっと驚いた意外な部分を丁寧にやっていきたいですね。現場で動く人の気持ちを大切にしたり、利用者の思いを大事にするやりとりもあり、そこにはマニュアルじゃなく愛があるんですよね。
中村 柳葉さんと同じで、実際に現場に来ている警備員さんがたくさんの対応をしていることに驚いたので、ありがたみを感じました。台本を読んで、警備会社に対する見方が変わりました。
高梨 私は、警備会社については何も知らなくて、台本を読んでものすごく身近に感じました。警備員さんも1人の人間なんだと思いましたね。ストーリー的にも、キャラクターが分かりやすかったり、面白かったりします。だから、きっといいお芝居になると思うので、楽しみです。
現場で役を作り上げていきたい(高梨)
――こんなふうに演じたいというイメージがあれば教えてください。
柳葉 とにかく僕が演じる「戸倉真実」はセンター長ですので、部下たちに信頼されなければ話にならない。何を考えて何を思って何を感じて、そこに至るのかということを何らかの形でみんなに提供したいです。
この仕事はチームワークだと思うので、そのチームワークをしっかりまとめるところにいなければならないので、周りをしっかり見て判断するという人間になれるように、回が進むごとにそれが増していくように、頑張ります。見てくださる方には、それがあるから警備会社に対する信頼というものをより一層深めてもらえたらいいですね。
また、ものすごく緊張する現場なので、何らかの形でほぐしていくのではないかと思います。現場の皆さんといろいろ試行錯誤しながら作り上げていきたいです。
中村 僕の演じる「佐々岡守」は、マニュアルにとらわれないからこそ、周りの人が気付かないことに気付いたりする人物だと思います。だから、助けを求める人と素直に向き合ってやっていきたいと思います。
高梨 「安藤心」は、設定的には姉御肌のしっかり者ですが、完全な人間じゃないと思いますし、現場に入って皆さんとお芝居しないと分からないですね。だから、現場で安藤心を作り上げていきたいと思ってます。
理想のリーダー像は永遠のテーマ(柳葉)
――「戸倉真実」は柳葉さん自身の理想のリーダー像と重なる部分はありますか?
柳葉 僕が思っている理想のリーダー像は、何事にも動じないとにかくでかい人。最近は、「自分の失敗を次の世代に伝えられる人」がリーダーではないかと思ったんですよね。理想のリーダー像は、永遠のテーマだと思います。僕のリーダー像は、父親として死ぬまでのテーマ。この作品でヒントをもらって、結びつけられればいいなと思っています。
――これまで柳葉さんが演じてきたさまざまな役柄と同様に、「戸倉真実」という役にも柳葉さんご自身の真っすぐな人間性が現れてくるのではないでしょうか。
柳葉 どうでしょう。人を愛するということを、どの役をやっても、それをどっかに結びつけている自分がいるような気がします。それが空振ったりする時もありますが、ヒットする時もある。その思いがそれぞれの人間、環境の中でもしかしたら一つになっているのかもしれないですね。
一緒に作品を作っていくのが楽しみ(中村)
――個性豊かな面々との共演になりますが、中村さん、高梨さんの印象を教えてください。
柳葉 若いっていいな。戻りたいな(笑)。彼らが一生懸命お客さんと対応し、それをセンターで見ていて、ちょっと口を挟む、これが余計な口なのかきちんとしたアドバイスなのか、若い人たちの動きによって僕も現場で変わると思うので、若い人たち次第ですね。
中村 とにかく光栄で、現場に入って一緒に作っていくのが楽しみです。
高梨 伊藤かずえさんとは共演が一度ありますが、ほかの皆さんは初めましてなので、ご一緒できてうれしいです。本当にどうなるか想像できてないので、撮影が始まるのが楽しみです。
――最後に視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。
柳葉 見たことのない世界だと思うので、楽しみにしてほしい。あとは、若い2人に任せます(笑)。
中村 柳葉さんと同じで僕もこの作品を見てこういう人たちがいるのだと知ったので、そこを感じてほしいです。1話1話、この人はこういう人物だと分かるので、それぞれに感情移入し、一緒になって楽しんでほしいですね。
高梨 警備員の話はイメージしにくい思うので、とりあえず見てほしい。この作品には人間ドラマがあり、ストーリーとしても楽しめると思います。
柳葉 うん、よし!
PROFILE
柳葉敏郎
やなぎば・としろう●1961年1月3日生まれ。秋田県出身。O型。1984年、劇男一世風靡“セピア”のメンバーとして、路上パフォーマンスを繰り広げ、話題を呼んだ。その後1986年公開の映画「南へ走れ 海の道を」で本格的スクリーンデビュー、日本アカデミー新人賞を受賞。以後、ドラマ、映画、CMと幅広く活躍。『踊る大捜査線』シリーズをはじめ、数々の作品で“理想のリーダー”役を好演している。
中村蒼
なかむら・あおい●1991年3月4日生まれ。福岡県出身。A型。2005年、第18回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞。寺山修司原作による舞台「田園に死す」で主演デビュー。その後もドラマ、映画、舞台と幅広く活躍。主演ドラマ『なぞの転校生』(テレビ東京系)が3月28日最終回。2014年4月スタート『アリスの棘』(TBS系)に出演。主演映画「東京難民」が公開中。
高梨臨
たかなし・りん●1988年12月17日生まれ。千葉県出身。A型。2009年、『侍戦隊シンケンジャー』にシンケンピンク役で出演し、一躍人気に。以後、ドラマ、映画に多数出演し、2012年には、第65回カンヌ国際映画祭に出品された映画「ライク・サムワン・イン・ラブ」に主演。2014年3月スタート連続テレビ小説『花子とアン』(NHK)に出演。映画「わたしのハワイの歩きかた」「醒めながら見る夢」が公開を控える。
番組情報
「東京ガイドセンター」
Dlife 4月10日(木)スタート
毎週木曜23:00~(各話30分・全12話)
キャスト:柳葉敏郎/中村蒼/高梨臨/窪塚俊介/堤下敦(インパルス)/伊藤かずえ/小野武彦
脚本:大石哲也(映画『デスノート』 『BECK』ほか)
プロデューサー:北島和久(映画『桐島、部活やめるってよ』ほか)、仲野尚之(ドラマ『女王の教室』ほか)
企画プロデューサー:松原浩ほか(ドラマ『理想の息子』ほか)
演出:雨宮望(ドラマ『グッドラック』ほか)
●取材/遠藤綾野