お笑い芸人の中村涼子さんとハナコ・秋山寛貴さんのアート展「ボクワタシ展2」が3月21日(木・祝)より開催!第1回より会場も広く、グッズの個数も増やし、気合十分で挑むお二人に、アート展を開くことになったきっかけや、個展での注目作品について聞きました。
私たちの個展を見て「自分たちも個展やりたい!」って思ってもらえたら(中村)
個展を開いたおかげで、自分の作品の幅が広がった(秋山)
◆「ボクワタシ展2」の開催おめでとうございます!第1回の個展開催後、周りからの反響はいかがでしたか?
秋山:もちろん反響もあったんですが、一番は「こんなにもたくさんの人が見に来てくれるんだ!」って驚きました。
中村:そうそう!単独ライブなどのお笑いライブで人が来てくださるのは予想できるんですけど、個展は初めてだったので全然分からなくて。初日に「ゆっくり準備すればいいや~」とのんきに作業していたら、たくさんお客さんが集まって、段ボールとか置きっぱなしのところを見られて、写真撮られるっていう…(笑)。
秋山:平日でしたし、お客さんも2~3人来たらいいか!っていうスタンスでしたもんね(笑)
◆その驚きを経ての第2弾ですが、現段階でお気持ちはいかがですか?
秋山:自信あります!やはり2回目なのでいろんなことが分かってきたので。
中村:だって秋山、「やっと傾向と対策が分かってきた」って、ずっと言ってたもんね。私は、最初は個展ができることだけですごくうれしくて。グッズの数とかも1回目は残ったとしても支障のない数にしていたんですが、今回はわけ分からないぐらい作りました(笑)。
秋山:グッズに関しては未知数ですよね。多く作ったつもりだけど、ふとした時に「足りないんじゃないか?」って思ったり、逆に「注文しすぎたんじゃ?」って不安になったり。でも今回はだいぶ強気ですね!
中村:作品に関しても、大きなものを制作してるよね。3色しか使わない秋山の絵を180センチのパネルにしたり…(笑)。
秋山:テンション上がっちゃって、つい(笑)。
◆もともと、お2人でアート展をしよう!と決まったきっかけは何だったんでしょうか?
中村:秋山がもともと美術系の高校出身で、高校時代に個展を開いたことがあるという話を聞いて「秋山、一緒にやろうよ!」って(笑)。そこから数か月で実現したよね。
秋山:僕も個展はいつかやりたいなと思っていたんですが、やり方も分からないし、一人は不安だし…って思っていた時に、涼子さんがすごいエネルギーでやろう!って言ってくださって。これはもう怖くない!と思って、そこからは早かったです。
中村:そうだね。自分のためだけだったら行動が遅くなるけど、秋山も一緒だと思ったら「やるぞ、やるぞ!」って気合入っちゃって、めちゃくちゃ動きまわった(笑)。
秋山:試しに僕が描いているキャラと涼子さんのキャラを合わせたフライヤーみたいなのを作ってみたときに、すごくよくて涼子さんなら大丈夫、感性も一緒だしいける!って確信しました。
中村:個展が決まっていろんなことを準備している間に秋山がいろんなもので優勝し始めて。
秋山:いろんなものって(笑)。一番大きいのは「キングオブコント」を獲って、ちょっと環境が変わって。
中村:秋山に思わず「おめでとう」じゃなくて「ありがとう」ってLINE送っちゃって(笑)。
秋山:ありがとう???…賞金使う気なんですよ(笑)
全員:(爆笑)
中村:違う違う!お客さんいっぱい来るよってことですよ(笑)
◆「ボクワタシ展」では絵以外の展示もあるんですよね。
中村:私も最初は“個展”って銘打つので「絵を描かなきゃいけないのかな」とか、絵を描きたくて開くけど「こんな絵でいいのかな?」と思うことが多くて。でも、最初に話し合って決めたのが、私たちの個展を見た人たちが「自分もやってみたい!」と思ってもらえるように、ということでした。
秋山:そう。単純に「楽しそうだな、やりたいな」って伝わったらいいなとかね。
中村:だから、絵だけにこだわらなくても、何を出してもいいのかなと思って。個展サイズでできる作品を、と考えたら、どんどんイメージが広がっていって。そこからグッズ制作とかに力を入れ始めました。個人的には『ボクワタシ展』というタイトルは使い勝手がよくて助かってますし、絵だけという概念がなくなったことが個展をやってよかったなと思います。
秋山:何も縛りがないから、僕たちも自由に気の向くまま作ったものを展示してますよね。ただ、第2回の個展をやりましょう!ってなって、何を置きたいかっていう話し合いの時に涼子さんが「桜の木!」って答えたときは「何言ってんだ!?」って(笑)。
中村:春だし、お花見とかしないで個展に来てくれた人たちが「ここで桜が見られた!」って喜んでくれたら最高だなって。でも、桜の木は買えなくて。代わりにシールを壁に貼ることにしました。
秋山:そこに僕がやりたいって言った、自分のステッカーを落ち葉のようにたくさん置きたいというアイデアを組み合わせてもらって、ピンク色にしたステッカーを桜の花に見立ててたり、ハラハラと散って、落ち葉のように表現したり…と作品兼グッズ販売という感じにしてもらいました。
◆今回の展示での注目作品があれば教えてください!
秋山:共作で缶バッチを作ったんです。僕のデザインが5種類、涼子さんのデザインが5種類。プラス1種類ポスターの絵柄の計11種類。自分のもお気に入りのものができたっていうのもあるんですが、涼子さんの5種類もすごくよくて。全部並べたときに「これは大変だ!」って思って、個数を増やしたんです。それが吉と出るか、凶と出るか…すごく不安です(笑)。
中村:42種類あるおみくじも最高だよね!秋山が書いたおみくじを見て「天才だな!」って思ったもん!
秋山:姐さん…!(満面の笑みを浮かべる)
中村:で、自分の書いたものを見て「天才だな、おい!」って思った(笑)。やっぱりお笑いと違うというか、お笑いに関してこんなにも褒めあったりしないよね?アートに関しては、より正解がないから面白いよね。
秋山:自分が「いい、好き!」って思えたら最高ですもんね。…って今までずっと褒めあってばっかりだな(笑)。
いつか「ボクワタシ展」inニューヨークを!(中村)
ワタナベ芸人を集めて「ワタナベアートフェスタ」をやってみたい(秋山)
◆今後の野望はありますか?
中村:「ボクワタシ展」をinニューヨークやinアジアとして開催したいですね!
秋山:野望がでかい!僕は、個展をやり始める前に言ってたことがあったんですけど、ギャラリーを貸し切って、ワタナベ芸人で絵がうまい方がたくさんいるので、みんなで「ワタナベアートフェスタ」みたいなのがやりたいです。
中村:それもいいね!イモト(アヤコ)さんに「もしイモトさんが展示するなら?」って聞いた時に、「写真撮るの好きだから、写真を飾るのと、コーヒー好きなのでコーヒーを振る舞いたい」っておっしゃってて、それも最高だな!って思った。
秋山:あー、それ最高!
中村:だから、アートじゃなくてもいいから、花が好きな人はドライフラワーやってもいいし、それぞれの得意分野を「どうぞ」って披露できたらいいですね。
◆文化祭みたいな感じですね!
中村・秋山:それです!
中村:文化祭っていう名前いいですね。出店みたいなことをやりたい人もいるだろうし。
秋山:料理が得意な人はそういう部屋をつくってご飯が食べられたり。
中村:いろんな味の焼きそばとか。
秋山:いろんな味のやきそば?(笑)
中村:パックは別の人がデザインしたり…うわぁぁ~(興奮)
私、服も作るんですよ。だからみんなのユニホームを作ったりして…。
(中村さんが作った、パンの写真がプリントされたワンピースを披露)
中村:これ、パンピース。
全員:(爆笑)
秋山:めっちゃいい!
中村:私の野望でブランドを出したいっていうのもあって。夢は広がる!
秋山:こういうスピードで僕、いっつも引っ張られてどんどん実現していくんです。
◆個展って少しかしこまったイメージもありますが…
秋山:第1回のときに、2人組のギャルっぽい方が部屋にいて、僕たまたま部屋にいたんですけど「マジ、ジワるんだけど」って言ってて。めちゃくちゃうれしかったんです。
好きなことを口々に言っていただくのが一番うれしいですよね。
中村:リアクションが見たいんですよね。
秋山:お客さんと話したいし。
中村:1回目のとき、秋山は朝会場にいて、どっかにライブしに行ってまた帰ってきて。3日目も、地方に行ってたのに夕方には個展の場所にいるっていうくらい。ほんとはずっといたいんでしょ?
秋山:ずっといたいです。何かあれば書き残してくださいってノートだけ置いていったんです。そこにもメッセージを頂いて、全部見ましたけど楽しいですよね。
中村:私たちの絵を見た人が「もっとこうじゃない?」って言いながらスケッチブックに絵を描いてくれてたりして、いとおしかったですね。
秋山:その絵を勝手に飾りたいですね(笑)
◆どんどん話しかけてもいいんですね。
秋山:もちろん!
中村:この前は、秋山の部屋のほうが壁一面に絵とかトートバッグが飾ってあって、秋山が端に机を置いてトートバッグの受け付けをしてたんです。
秋山:一番じゃまにならない所で。
中村:チラっとのぞいたら、20人くらいの女の人が秋山をだまって見つめていて…。
秋山:壁を見てきて、一番最後に僕がいるもんだから、作品の流れで僕を見る時間があったんです(笑)
全員:(爆笑)
中村:本当は作品を見ながらしゃべってほしいんです。前回、皆さんに展示の写真もどんどん撮ってもらいたかったんですけど、それが伝わらなかったので、今回はのぼりを作りまして。
◆2回目の経験値が生きてますね。
中村:(立ち上がって)そうなんです!
秋山:立った(笑)
中村:こういうのぼりを作るのもお金がかかるじゃないですか。途中まで、なくてもいけるかな?とも思っていたんですけど、この前秋山が「ワタナベお笑いNo.1決定戦」で優勝して300万円獲ったときにクリックしました(笑)
秋山:3人で300万だから、僕100万です…十分だな(笑)
◆でもこれが「ボクワタシ展」inニューヨークにつながると思ったら、いい投資ですよね。
中村:そうですよね!
秋山:パスポートあります!
◆現地を下見したりして…
中村:うわぁぁぁ…。秋山、ハワイ…でもいい?
秋山:行きたいだけだろ!
■PROFILE
●あきやま・ひろき…1991年9月20日生まれ。岡山県出身。お笑い芸人・ハナコのメンバー。「キングオブコント2018」優勝、「AbemaTV Presentsワタナベお笑いNo.1決定戦2018」優勝。Instagramで自身の描いた絵をあげている。
Twitter:@LittleGuyAH
Instagram:@hanakonoakiyama
●なかむら・りょうこ…1986年5月6日生まれ。新潟県出身。お笑い芸人で活動する傍ら、「別冊なかむらりょうこ」名義で漫画大好きタレントとして活動している。ニコ生「別冊・少女マンガ倶楽部」(毎週月曜後10・00~)に出演中。
Twitter:@nakamuraryokoo
公式ブログ:https://ameblo.jp/haramikarubi/
■個展情報
「ボクワタシ展2」
入場無料
<会場>
DESIGN FESTA GALLARY Gallery EAST 101-A
https://designfestagallery.com/
<日時>
3月21日(木)15:00~20:00
3月22日(金)11:00~20:00
3月23日(土)11:00~20:00
3月24日(日)11:00~18:00
●text/宮西由加