昨年11月に公開された野尻克己監督の長編デビュー作『鈴木家の嘘』のブルーレイ&DVDが8月7日(水)に発売。引きこもりだった長男・浩一(加瀬亮)が自死し、ショックのあまり記憶を失った母・悠子(原日出子)のため、父・幸男(岸部一徳)と娘・富美(木竜麻生)は、叔父・博(大森南朋)の仕事を手伝うため、浩一が引きこもりをやめて、アルゼンチンに行ったと嘘をつく――。悲しみや後悔を抱えながらも、母に嘘がばれないように奮闘する中で再生していく家族の姿をユーモアたっぷりに描く本作で、自身の経験を基に脚本も手掛けた野尻監督と、富美役を好演した木竜麻生さんにインタビュー!
◆8月7日に『鈴木家の嘘』ブルーレイ&DVDが発売されますが、公開から少し時間がたって、ご自身の中で作品の捉え方に変化はありますか。
野尻:まだそんなに遠くから見ている感じではないですね。むしろ続いてほしいなって(笑)
木竜:(笑)
野尻:自分の中では、作品として爪痕は残せたのかなと思っています。
◆木竜さんはこの作品に出演して、いろいろな反響があったと思うんですが、いかがですか。
木竜:そうですね。今のほうが少し客観的に見られるようになったのかなと思います。最初に見た時は、やっぱり自分が出ているところが気になってしまったので。あと、あのシーンが好きだったとか、いろんな人からの意見を聞くのがちょっと面白くなってきた感じはあります。
◆この映画で木竜さんの役割はすごく大きかったと思うんですが、オーディションで起用されたそうですね。
野尻:オーディションをして、彼女と同じぐらいの年齢の子が400人くらいきて。そこから6人に絞って、全員でワークショップをしました。脚本に沿って監督と女優で鈴木富美という役を深めていくっていうのをずっとやって。その中で最終的に木竜さんに決めたということですね。
◆起用を決めた段階で、木竜さんが最終的にここまで演じ切ることができる女優さんだという手応えはあったんですか?
野尻:最初から思ってましたよ(笑)
木竜:ほんとですか?(笑)
野尻:ワークショップの段階で俳優としての基本はできてましたからね。僕が考える基本っていうのは役を上手に演じるという意味ではないです。自分自身を理解し、感情に嘘をつかずにその役に自分を落とし込めること。あとは僕が脚本のキャラに合うように補っていけばいい。彼女は基本が間違ってなかったんです。基本ができていれば広げたりもできるし、抑えたりもできるので。
◆という素晴らしい評価を受けて、木竜さんはいかがですか?
木竜:いやいや、そんな…(照)。本当はもっとひどかったんですよ(笑)。
ダメダメだったんですけど、この組はスタッフの皆さんもキャストの皆さんも監督も、すごい丁寧にというか、ちゃんと向き合って嘘のないようにというか、やることに対して、時間とか労力を惜しまない人たちで。そんな方々に囲まれてやれたので、本当に引っ張っていただいて、というのがすごくあります。
あとは、たくさんお話をさせていただきながらやれたっていうのが大きくて。完全に信頼して現場に入ることができたんです。
◆富美を演じるうえで、木竜さんが大切にしたことなどはありますか?
木竜:すごく意識して、というのはあまりないんですが、ワークショップから撮影に入るまでの期間で、新体操の練習をずっとさせてもらっていたんです。それがすごく大きかったかもしれないですね。
このお話がそうですけど、何かが起こっても、ご飯を食べたり、寝たり、洗濯をしたり、普段の生活は続いていって、その中でいろんなことを考えたりすると思うんです。
今回、新体操をやっている子として過ごす時間があった上で現場に入れたので、あまり何かを意識せずにやれたというところはありますね。
◆新体操の練習は監督からのオーダーがあったんですか?
木竜:私からもやりたいってお願いしました。最初は陸上部という設定だったんです。
野尻:そう。脚本は陸上部の設定だったんです。陸上部だとしても、それはそれで練習しなきゃいけないなと僕も思っていました。
ワークショップの最後のときに、木竜さんが高校生までリボンをやっていたというので見せてもらって。これが僕が思っているよりずっと良くて。陸上より本人がやっていたリボンの方が彼女の素がぐっと画面の前に出るし、映画的に美しくなると思いました。ドキュメンタリーと物語の融合に近い演出とも言えるのですが、彼女自身が映画の中でちゃんと生きた女の子になるし、その方が僕や観客の想像を超える富美になるという勝算がありました。
◆富美が新体操の練習をしているシーンでは、兄を失って心ここにあらずという心情が表現されていましたよね。リボンというのも動きが繊細でぴったりでした。
野尻:そうですね。そういう意味でも個人競技にはしたかったんです。団体競技だとなかなか表現が難しいので。それで、最初は陸上部なら走ってればいいかなって単純な動機だったんです(笑)。
木竜:(笑)。
野尻:ただ、リボンって最初はちょっとやりすぎかなとも思ったんです。美しさを狙っただけの過剰な演出になるのも嫌だった。でも、大学に見学に行ったら練習が意外に地味で。僕が想像していたレオタード姿じゃなくて、みんなTシャツにスパッツで拍子抜けするほど地味でした(笑)それだったら彼女の生活の一部として演出できるのかな、と。ロケ場所でもある体育館が昼間に見学に行ったら光が差し込んできれいだったんです。映画的な美しさは撮影と照明で作り込んでもらって、あとは本人の芝居がやりやすいように落とし込めば勝算はあるのかなと。
◆監督から見た木竜さんの魅力は?
野尻:映画っぽいですよね。銀幕というか。スクリーンって大きいので、思ってるほどごまかせないんです。小細工の芝居をやってもすぐにばれる。本気度ってスクリーンに映るんですよ。命懸けてやっている女優っていうのは観客には一目瞭然なんです。
“気”は映ります。僕は人の“気”が映っている映画が好きなので、俳優はそれが本当に出せるか出せないかが勝負だと思うんです。
木竜さんはそれが本当にムンムン映っていると思う。逆に映りすぎちゃってるくらい(笑)。
木竜:(笑)。
野尻:ジョジョもね、最初は手のひら全体からしか波紋エネルギーが出せないんだけど、指先1点に集中した方がより強い波紋が出せるっていう修行をするんですよ。柄杓でばらまくんじゃなくて消防車のホースで放水するのと一緒の原理です。加瀬君とかは多分もうそのへんコントロールできるよ(笑)。
木竜:コントロールの力はそうですね。私も1点から出せるように頑張ります(笑)。
◆岸部一徳さん演じる幸男の車の窓ガラスが割れたままになっていて、しばらく気になっていたところでその理由が分かるシーンもとても印象的でした。
野尻:そのあたりはけっこう考えました。幸男は物語の中盤まで自分の気持ちを語りません。でも画面には幸男が抱え込んでいるものを映さなきゃいけない。幸男も富美と同じで抱え込んでいるものがたくさんある。過去の傷の象徴である窓ガラスを直さない、っていう状態がメタファーになれば面白いかなと思ったんです。
僕は言葉で語らない映画の方が好きなんですけど、そのときに監督としてはちゃんと何かのかたちで表現しないといけないなと思っているんです。後に伏線としても回収できる一目でわかる象徴が必要で、ああいう表現にしました。
◆ユーモアのあるシーンもありますが、それを入れた意図はどんなところにあるんですか?
野尻:僕は物語でお客さんを引っ張っていくという映画が好きなんです。そのことが前提にあって、やっぱり笑いやユーモアがない映画っていうのは、好きじゃないっていうのがあります。
僕が観てきた映画は、笑いがあるんだけどみんなどこか生真面目なキャラクターなんですよね。真面目っていうのは、他人が何て言おうが自分の人生に愚直で必死だということ。その姿が観客の人生と重なって交われば、自ずと笑いっていうのは起こると思っています。
笑わせるためだけに思い浮かんだシーンもあるにはあるんですが、その時に気をつけたのは、その人物が真面目に生きているということが表現できているかどうかですね。
◆笑いのあるシーンがストーリーの中で浮いていないのはそういうところに理由があるんですね。
野尻:顔芸とかコントになってしまわないように、その笑いの理由を考えるということは気をつけました。この人物だったらこうするだろうとか。
このギャグをやりたいんだけど、人物造形やストーリーになじむかっていうことはすごい検証します。面白いと思っても、この人はこれはしないなって思ったら捨てます。
◆脚本の書き始めからは着地点はだいぶ変わったんですか?
野尻:そうですね。僕はギャグから書いちゃうんですよ(笑)。だから、消していかないとやっぱり物語がおかしくなっちゃうんですよね。笑いだけに関して言うと完成した台本は半分くらいになってると思う(笑)。
◆この映画の中には、他者に対して悪意をもって何かをする人が出てこないと感じました。唯一、富美が加瀬亮さん演じる引きこもりの兄・浩一に対して暴言を吐くシーンがありますが、それは富美の激しい後悔として描かれます。となると、監督はとてつもなく優しい人に違いないと思ったんですが…
木竜:(笑)。
野尻:いやいやいや(笑)。今日も家で「冷たい」って言われましたよ(笑)。
僕が優しいかどうかは分からないですけど(笑)、最近ちょっと人間性を否定する空気が蔓延している気がするんです。間違いや過ちをするとすぐに他人を糾弾する。だけど、他人を追い詰めるということは逆に自分自身を律しなきゃいけない。結果自分で自分の首を絞めてしまっている。息苦しい世の中になっている気がするんです。
人を殺めてしまいたいほど憎んでしまう気持ち、愛情がこぼれ落ちるほど抱きしめたいという気持ち、腹を抱えて笑いたいという気持ち、これはどの人間も心の底に秘めていると思うんです。そういう普段は眠っている感情を見られるのが映画なんです。映画自体が律したり閉じちゃうのは嫌だなと思っていて。そこにいる人たちを肯定してあげるっていうことしかないですよね。富美が浩一を憎悪するのは当然のことだし、憎しみはよくないですよっていうのは、逆に観客にとって救いにならない。人間は誰しも自分ではどうしようもなかったり、やりきれない感情を持っている。映画ってそういうときの逃げ場所になれるものだと思っています。そのことは映画にはずっと保ち続けたい。キャラクターを作るときには、自分自身が同じ気持ちに近づけるまで何度も感情の検証をします。気持ちが近づきすぎちゃって困るときもあるんですけど(笑)。
だから、映画を見て救われる人もいれば傷つく人もいる。でも、自分と同じ気持ちの人、違う気持ちの人がそこにいるっていうことが、大事なのかなって気がするんですよね。そこが昔から伝えられる物語や映画のあるべき姿だと思うんです。
◆鈴木家が暮らす郊外の家のリアリティに驚きました。かなりこだわったのでは?
野尻:あの家いいですよね。
◆あれは実在する家なんですよね?
野尻:そうです。制作部に空き家を探してもらって、美術部に庭を作りこんだりしてもらって相当手は加えていますけど。窓の外に見える鈴木家とは対照的な新興住宅とか、すごくいいんです。あの家、どこか懐かしい雰囲気あって。ドラえもんの家みたいですよね(笑)。
◆浩一の部屋にある、へんてこな絵の描いてある古びた段ボールとか、ああいうものも美術部と相談して?
木竜:あの部屋すごいですよね。
野尻:美術部と相談してやりました。今考えるとけっこうこだわってますね(笑)。
◆監督からこんな感じというオーダーを出すんですか?
野尻:もちろんオーダーはしますけど、その前に微妙なニュアンスをちゃんと分かるスタッフに僕が声をかけています。微妙なニュアンスっていうのは映画美術にはとても大事なことなんです。今回の美術部のスタッフは、助監督時代にずっと一緒にやっていた2人で。感性が合うっていうのはあるんですよね。
ああいうところを変にオシャレにしちゃったりすると、ちょっとね(笑)。役が使う鍋ひとつとってもちゃんと選ぶんです。そこに人間性が出るから。そういうことがすごく大事なんです。
◆ほかのスタッフさんもそういう感じの方たちなんですか?
野尻:そうですね。メインスタッフに関して言うと、知らないスタッフはほぼいないですね。信頼しているスタッフに声をかけ万全の体制をとりました。
◆ミュージシャンは処女作が最高傑作みたいなことをよく言われますが、監督も1作目でこの作品を作ってしまって、今後めちゃくちゃハードルが上がってるんじゃないかと思うんですが、いかがですか?
野尻:それは言われてもしょうがないですよね(笑)。
木竜:(笑)。
野尻:でもハードルを上げなきゃいけないと思います。そう言われているうちが華なので(笑)。毎回これがベストだと思って撮っているので、この間のほうがよかったって思わないタイプなので。
◆木竜さんもハードルが上がっちゃったのでは?
木竜:この作品との出会いはとても大きいですし、監督もそうですけど、この作品で出会った人たちともう一回お仕事をしたいと思っています。
そのためにやらなきゃいけないこととか、頑張らなきゃいけないことが山ほどあるんだなということも、この作品が終わって思いました。
でも、それまでの自分がなければ、この作品もなかったと思うんです。どれかが抜けても今の自分がなかったはずで。何か次の作品をやる中で、同じようにこれがあったから次に行けてって言えるようにしたいですけど…ハードルは高いなって思ってます(笑)。
野尻:そうだね(笑)。
木竜:こんなに素晴らしい出演者の方とスタッフの方とご一緒できる機会ってないと思うんです。お母さん役の原日出子さんにも同じことを言っていただいたんです。「ずっとやっていたって10年に1本出会えるかどうかの素晴らしい作品だから、そういうときに負けちゃだめだよ」って。
◆素晴らしい出会いですね。監督はこのキャスティングはどんな風に決めたんですか?
野尻:脚本を描いている時点で岸部さんの顔が頭から離れなくなったっていうのがあって、まず岸部さんにお願いしました。富美はオーディションでって決めていて、後はお母さんの悠子役が決まればいろいろ見えてくるなと思ったら原さんが思い浮かんで。そうやって順番でいったんですが、幸運なことに全員、僕が最初にプロデューサーに声がけを頼んだ方にオファーを受けていただいたんです。
ただ、富美が決まってからお調子者の博がかなり難問で。日本にはあまりいないタイプの俳優だったので(笑)。俳優じゃない人の方がいいんじゃないかとか、実はいろいろな選択肢を考えてたんです。そしたら、あれ?待てよ、大森南朋さんがいるなって思いついて。博に関してはこういう人っていう僕の理想形があったんですが、その時はあっさりと。あ、いたわ!って(笑)。
◆これまで助監督として多くの作品に携わってきたことが生きているところはありますか?
野尻:それはありますね。助監督時代にロケ場所に関してはいいところも悪いところも死ぬほど見てますから、多少見る目はあるかな、と(笑)。映画にあった雰囲気や場所の感じを探すのは大事な仕事なんですが、人の目ってカメラと見え方が違うんです。この広さだとこのくらいに映るとか。この雰囲気と色は実際カメラには映らないから美術で補うとか。あとやっぱりライティングは大事で、ライトが置けないようなところでやると画のクオリティが段違いに違ってくるので、そういうことに目が行くようになりましたね。あの家も、実際に行くと画面に写っているより広いんですよ。
木竜:広いですよね。
野尻:廊下とかも普通の1.5倍くらい広いし、部屋も広いんです。浩一の部屋も8畳が2部屋分あるので、狭く撮ったりしてるんです。そこらへんは現場経験が大きいですよね。
◆逆に新しい発見はありましたか?
野尻:デビュー作にも関わらず一流の俳優の方たちとやらせていただいたので、発見がたくさんありました。俳優は人間の醜い部分も美しい部分も全て持っている表現者なんだな、と改めて思いました。そういう俳優の秘めた才能を作り手側が頭でっかちになって狭めているんじゃないかなっていう気がしてものすごく反省しました。
というのもデビュー作なので俳優の方々も僕にやりたいようにやれ、と気を使ってくれたんです。特に岸部さんは年長者なのに常に見守ってくれた。ただ、やっぱり僕も思っていることがうまく言葉に出せない時は何度もあった。ですが、今回の俳優は僕がうまく伝えられない部分を何度もやってくれた、想像を超える芝居をしてくれた。みなさんがリミッターを外してやってもらえたと思っています。
撮影のことに関しては、技術がまだまだ全然だなって。低予算ながらCGも使って、実験的にいろいろやったりもしてるんですが、まだまだいくらでも勉強できる余白があるなって思っています。
助監督のときは学べたんですけど、もう他人の現場が見られなくなってきたというのがちょっとね(笑)。それだけが残念です。技術は現場から盗めるんで。
◆それでは、監督から作品の見どころをお願いします。
野尻:家族の映画なので、みんなが共感しやすい映画だと思っています。ファーストシーンは衝撃的に始まる映画ではあるんですけど、家族の関わり方であるとか、自分にとって家族はどんなものであるか、どんな存在なんだろうかということをもう一度考えてもらえるはずです。
あとは、ありのまま生きていくっていうことを受け入れられるような、もう1回生きていく力をもらえるような映画になったので、ぜひ見ていただければと思います。
◆ちなみに次回作の構想などはありますか?
野尻:実は青春映画を撮りたいんです。あとは、弁護士の映画。弁護士と犯人の映画を一回撮ってみたい。それと、前からLGBTの話も撮りたいと思っています。
◆楽しみにしています。ぜひ木竜さんもそこに出ていただいて。
木竜:ぜひよろしくお願いします!
■PROFILE
野尻克己●のじり・かつみ…1974年12月30日生まれ。埼玉県出身。東京工芸大学芸術学部映像学科を卒業後、映画業界に入り、熊切和嘉監督、豊田利晃監督、大森立嗣監督に師事。以降、橋口亮輔、横浜聡子、石井裕也ら日本映画界を牽引する監督たちの現場で助監督を務める。チーフ助監督として参加した作品に、熊切和嘉監督「青春金属バット」(06年)、「フリージア」(07年)、「海炭市叙景」(10年)、大森立嗣監督「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」(10年)、「まほろ駅前多田便利軒」(11年)、「まほろ駅前狂騒曲」(14年)、「セトウツミ」(15年)、横浜聡子監督「ウルトラミラクルラブストーリー」(09年)、武内英樹監督「テルマエ・ロマエ」(12年)、「テルマエ・ロマエII」(14年)、石井裕也監督「舟を編む」(13年)、橋口亮輔監督「恋人たち」(15年)など多数。自ら手がけたオリジナル脚本によって本作で長編劇映画監督デビューを飾る。
木竜麻生●きりゅう・まい…1994年7月1日生まれ。新潟県出身。スカウトをきっかけに芸能界デビュー。
映画出演作に「まほろ駅前狂騒曲」(14年/大森立嗣監督)、「アゲイン」(15年/大森寿美男監督)、「グッドモーニングショー」(16年/君塚良一監督)、「東京喰種 トーキョーグール【S】」(公開中/川崎拓也・平牧和彦)などがある。瀬々敬久監督「菊とギロチン」(18年)でオーディションを勝ち抜き、ヒロイン・花菊役を射止めて注目を集め、本作ではワークショップを経て2,000名(うちヒロイン希望者は400名)の中から富美役に選出された。自身初の写真集「Mai」がリトルモアより発売中。
連続ドラマ単独初主演となる『まどろみバーメイド~屋台バーで最高の一杯を。~』(テレビ大阪/BSテレ東)が放送中。
公式サイト:http://monopolize2008.com/profile/kiryu.html
■作品情報
『鈴木家の嘘』DVD&Blu-ray
8月7日(水)発売
<ストーリー>
鈴木家の長男・浩一(加瀬亮)がある日突然この世を去った。母・悠子(原日出子)はショックのあまり意識を失ってしまう。
浩一の四十九日。父・幸男(岸部一徳)と娘の富美(木竜麻生)は、名古屋で冠婚葬祭会社を経営する幸男の妹・君子(岸本加世子)、アルゼンチンで事業を始めたばかりの悠子の弟・博(大森南朋)とともに、意識を失ったままの悠子の今後について話し合っていた。そんな中、悠子が病室で意識を取り戻す。慌てて幸男、富美、君子、博が病院に駆けつけると、彼らの姿を見て驚きながら、悠子が尋ねる。
「浩一は?」
思わず目を見合わせる4人。そこで富美はとっさに「お兄ちゃんは引きこもりをやめてアルゼンチンに行ったの。おじさんの仕事を手伝うために」と嘘をつく。「お父さん、本当?」と感極まった様子の悠子に、幸男は「ああ」と返すしかなかった。
母の笑顔を守るべく、父と娘の奮闘が始まった。父は原宿でチェ・ゲバラのTシャツを探し、娘は兄になりかわって手紙をしたためるなど、親戚たちも巻き込んでのアリバイ作りにいそしむ。
そんななか、博がアルゼンチンの事業から撤退することが決まった。母への嘘の終わりが近づいていた――。
<キャスト>
岸部一徳、原日出子、木竜麻生、加瀬亮、岸本加世子、大森南朋
<スタッフ>
監督・脚本:野尻克己
撮影:中尾正人
照明:秋山恵二郎
録音:小川武
美術:渡辺大智/塚根潤
編集:早野亮
音楽・主題歌「点と線」:明星/Akeboshi(RoofTop Owl)
配給:松竹ブロードキャスティング/ビターズ・エンド
<特典映像>
メイキング特番「『鈴木家の嘘』ができるまで」
主題歌「点と線」(明星/Akeboshi)MV
劇中CMフルバージョン
舞台挨拶ダイジェスト(DVDのみ)
公開時の記録:『鈴木家の嘘』ができたあと(Blu-rayのみ)
録りおろしオーディオコメンタリー
予告編
ほか、満載の特典映像を収録予定
発売元:TCエンタテインメント
販売元:TCエンタテインメント
公式サイト:http://suzukikenouso.com/
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