水原希子インタビュー!『ブラを捨て旅に出よう~水原希子の世界一周ひとり旅~』

特集・インタビュー
2020年02月20日

Huluオリジナルドラマ『ブラを捨て旅に出よう~水原希子の世界一周ひとり旅~』がHuluで独占配信中。旅作家・歩りえこ氏のエッセーを原案にした“半分ドラマ、半分ドキュメンタリー”という本作で、中国、ベトナム、インド、ウズベキスタン、トルクメニスタン、アゼルバイジャン、トルコを駆け巡った水原希子さんにインタビュー!

水原希子インタビュー

◆本作は“半分ドラマ、半分ドキュメンタリー”という画期的な取り組みとなりますが、撮影はどんな感覚でしたか?

完全に初めての感覚ですね。なんか実感が湧かないというか、この企画が始まってから何度も打ち合わせを重ね、どうなるか想像がつかないけれど、面白いからやろうという感じだったんですが、いざ前日になって焦ってきて。プロデューサーさんに「画、見えてますか?」って言ったら「いや、ちょっと…でも大丈夫ッス」みたいな感じで(笑)。そういう勢いというか、やったことがないので、面白いからやってみたいというパッションで挑戦するというか、本当にチャレンジングな撮影でした。

私、映画とかドラマとかを撮影するときは台本とかせりふをしっかり入れていくほうなんです。でも今回は、そもそも共演する方もプロフェッショナルの役者さんではなく、現地に実際に住んでいる方なので、台本とおりにいかないよなと思ってました。だから内容はなんとなく入れていくけど、まさしく、ドラマ半分、ドキュメンタリー半分というか。筋書きは一応あって流れはあるけど、そのとおりにいくかいかないかはやってみないと分からないという感じでした。

中国四川省のチャン族の村に行ったりとか、いろんな共演者が出てきたりしたときに面白くて。やっぱり筋書きどおりにはなっていかないので(笑)。でも、奇跡的に狙いとおりになったりもするので、すごく面白い化学反応が生まれて、役者さんとやるのとはやっぱりひと味違いました。

あとは、違う国の方、言葉が通じない方にシーンの意図を理解してもらうために説明をするんですけど、いざ行ってみて思ったのは「誰も英語しゃべれないじゃん、うちのスタッフ…」(笑)。結果、私が現地の方との間に入りました。

本当にただ旅してるというよりは、いろんな方に理解してもらい、一緒に作品を作ってもらうという感覚でした。そのプロセスも含めて、すごくいい体験でした。日本目線で作っているものを、どうやったら外国の方に面白いと思ってもらって、私たちが望んでいるようにやっていただけるかっていうことを、私自身もかみ砕いてつたない英語で伝えて。現地の方々も英語が完璧なわけではないから、ほぼボディランゲージで、パッションで伝える感じでしたね。

それと、すごく面白かったのは、少人数のスタッフだったので、自分たちが録音しなきゃいけないんだ、自分たちがこっちのカメラ回さなきゃいけないんだという感じで、スタッフ皆がすごい絆も深まったし、本当にハンドメイド作品という感じになっていたんですよね。「これでいいんだよね?」ってみんなで確認し合いながら、「いいと…思います!」「じゃあ…いきましょう!」みたいな感じで、本当にドキュメントに近いですよね。

水原希子インタビュー

◆民族衣装も本作のポイントですが、印象に残っているものはありますか?

どの国の民族衣装も全部お気にりで、チャン族の服もすごいかわいかったし、アオザイは着ていてテンションが上がりました。こんなに足長く見える服だったんだ!みたいな(笑)。あとは手作りしたり、ペイントしたりするので、そういうのを見るのもすごく楽しかったです。

でも、やっぱりサリーを着ることができてすごくうれしかった。どれって選べないけど、サリーがとても印象に残っていますね。インドに着いた瞬間に、当たり前のことだとは思うんですが、女性はみんな普通にサリーを着ていて。そうだよな、サリーの国だよなと思いました。ベトナムに行ったらみんなアオザイを着ていないけど、インドは実際にみんなが本当にサリーを着ているので。

その現地の人が着ているサリーが、すれ違うたびにずっと見てしまうくらいすごくすてきなんですよ。みんな同じものを着ていないというか、たぶん地域によって素材が違うんですよね。ジョードプルというエリアに行ったときには、タイダイ染めみたいなのが多くて、日本のちりめん柄に似てるなと思いました。そういう部分も面白かったし、なにせもう美しくて。

サリーのお店にも行ったんですけど、夢中になりすぎてお店から出られなくなってしまいました。スタッフの人に本気で怒られるくらいの勢いでした(笑)。実際に着てみて、2人の女の子に着せてもらったんですが、いざ着てみるとけっこう大変なんですよ。というのも、長い布一枚なので安定しなくて。みんな軽やかな感じで着ているけど、実際はけっこう布を脇で止めているからすごく不自由で、見たことのないところを見られたのもすごく面白かったです。

そのあとに女の子たちが「これは絶対赤いリップがいいから」って赤いリップを塗ってお化粧してくれたり、ビンディみたいなものを付けてくれたり、ブレスレットも着けたほうがいいとか、いろいろ貸してくれたんです。それもすごく楽しくて、自分たちのカルチャーを私に教えたいという、リアルな交流がそこにはありました。

あと、みんな結婚していて、私よりもみんな若くて。サリーって毎日着なければいけないわけではないけど、結婚した家の家族が厳しい家だと毎日サリーを着なければいけないらしいんです。だから、私の旦那の両親は厳しいから毎日着なければいけなくてめんどくさいって言っていて。そうなんだ、そういうこともあるんだなと考えさせられました。でもとても綺麗な方でした。

水原希子インタビュー

◆今回の旅を通して感じたことを教えてください。

旅から帰ってきて、けっこう価値観が変わったと思います。これだけの行ったことのない国を回るっていうだけでも価値観が変わる体験だと思うんです。その中でも、役者さんをやってもらう方との交流だったりとか、カメラに映っていないところでも、ものすごいドラマが繰り広げられていたので、とにかく怖いものがなくなったというのがまず一つあります。

それと、やってみるということ。恐れずにとにかくそのとき形が見えていなくても、とにかく始めてみるとか、伝えてみるとか、まずはその一歩を踏み出すということ。

あとは、やっぱり自分からまず心を見せる、手の内を見せるじゃないけど、壁を作らないということとか。そのことをすごい学びました。こっちが歩み寄っていくことがやっぱりすごく大事だし、当たり前のことのように聞こえるけど、本当にそれを実践していくと本当に見事に扉がどんどん開いていく感じがありました。こっちが笑いかけると向こうも笑いかけるという、言葉じゃなくて心なんだなということを本当に感じました。日本に帰ってきてからも、言葉は通じるけど、そのマインドっていうのがすごく大事なんだなと思いました。

いまアジア編ですけど、世界一周と言っているので、今後シリーズとして続けていきたいなというのは本当に思えたし、水原希子として世界一周したいなと思いました。いろんな国に行くと常識が変わっていくので、自分が持っている概念というのがどんどん崩されては再構築していくみたいな。頭が柔かくなったり、心とか脳みそが拡張されるみたいな感覚がありました。当たり前のことってないなというか、いろんな視点を持てた。そこはすごくよかったです。

水原希子インタビュー

◆それでは視聴者に向けてメッセージをお願いします。

私が体を張っていろんな国を旅しました。その中でかけがえのない体験をさせていただきましたし、これを観てくれた方へもその一部を共有して、世界の美しさだったり、人間の素晴らしさだったり、そういうものをこの作品を観て感じていただきたいです。

そして、私たちはみんな同じ人間なんだなということを本当に知ることができる。歩み寄ることの大切さだったりとか、そういうことを感じられるドラマになっていると思います。

観ている方が、どこがドキュメントでどこがドラマなのかというのが分からなくなるような、そういう面白い体験をできると思っています。とても新しい感覚になるような“ドラマチックドキュメンタリー”という新しいジャンルにチャレンジしているので、それも面白がって観ていただけたらと思います。

■作品情報

Huluオリジナルドラマ「ブラを捨て旅に出よう~水原希子の世界一周ひとり旅~」
Huluで独占配信中
【全6話】

原案:歩りえこ「ブラを捨て旅に出よう」(講談社)
脚本:佐藤友治
音楽:得田真裕
演出:戸田一也、浅見真史(トータルメディアコミュニケーション)
エグゼクティブプロデューサー:長澤一史
チーフプロデューサー:茶ノ前香
企画プロデュース:戸田一也
プロデューサー:小泉守(トータルメディアコミュニケーション)
協力プロデューサー:坂本直彦(吉本興業)、中村好佑
制作プロダクション:トータルメディアコミュニケーション
制作協力:吉本興業
製作著作:Hulu

公式サイト:https://www.hulu.jp/static/brasute/

©Hulu

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