奥平大兼「できるだけその時自分が思ったことを言える状況にしようと思った」映画「MOTHER マザー」

特集・インタビュー
2020年07月08日

奥平大兼

◆長澤さんと一緒に演技をしてみていかがでした?

生で見ると迫力が違うなって思いました。一緒にいると、テレビで見ているだけでは分からない、役として伝わってくることがあるんだなって思いました。

◆周平がなぜそこまで母親に引きずられるようにして生きているのか理解し難い部分もあると思いました。周平の気持ちはどう理解していましたか?

そうですね、演じていると、「あ、実際はこうなんだ」って気づくことがあるというか。台本を読むと、お母さんに無理矢理やらされていることばかりで、お母さんのことをあまり好きじゃないんだろうなって思っていたんです。でも実際に演じてみるとお母さんのことが好きで、だからこそやってしまったことがいっぱいあったんだろうなって。自分の考えが変わっていったことがたくさんありました。

◆周平という男の子を演じて一番難しかったり大変だったりしたことは?

周平をこういうふうにしようって普通は考えないといけないんでしょうけど、正直に言うと、僕は経験がないので難しいことができなくて…。大変だったことを聞かれると食事制限ぐらいしかないんです(笑)。

◆食事制限してんですね。

はい。朝ちゃんと食べて、夜はあまり食べないようにしたり。おなかが空いたらとりあえず海苔を食べるとか(笑)。海苔が好きだし、ちょっと食べるだけで満腹感があったんですよね。夜ご飯も食べるんですけど、夜9時くらいになると、またおなかが空いてくるので、その時は炭酸水と海苔でしのいでいましたね。取りあえずおなかを満たそうと(笑)。

◆周平には冬華という幼い妹がいますが、冬華役の浅田芭路ちゃんとは本当の兄妹みたいに仲良くなったそうですね。

一番一緒にいました。芭路はすごく元気で、集中しないといけないシーンの前でも芭路ちゃんが「遊んで遊んで!」って来ると、僕もどうしてもそっちに行っちゃうんですよね(笑)。体力が追いつかないくらい元気でした。役としても日々の生活の中で、冬華は周平にとって癒やしというか救いで、カメラが回っていない時もそんな感覚だったので、これでいいのかなって思っていました。

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