福田雄一が脚本を手掛けたスペシャルドラマ『恋の合宿免許っ!』がフジテレビ系で12月22日より4夜連続放送。注目度の高い本作で、主人公・玲奈に思いを寄せる青年・弦を演じるのは、現在、CMや映画などで活躍の幅を広げている中島広稀さん。作品の魅力とともに、中島さんのお芝居への思いを聞きました。
“コメディドラマ”は初めてですごく難しかった
――面白いタイトルですが、どんな物語ですか?
玲奈という破天荒な女の子が、クリスマスまでに自動車の免許を取れば、すてきな恋人ができると思い込んで、宮古島の免許合宿に参加したことから物語が始まります。同じ合宿に参加した個性的な人達とともに巻き起こるトラブルに奮闘する青春ラブストーリーです。
――中島さんはどんな役どころですか?
僕が演じる弦は、宮古島に住む青年で玲奈にひと目ぼれしちゃいます。ほかの登場人物のキャラクターがぶっ飛んでいるので、その中ではまともな人物。ボケる玲奈に、ツッコむ弦といった感じです。ラブストーリーではありますが、もちろんコメディもたくさん散りばめられています。4夜連続ですが、一話完結ですので、いつ観ても楽しめると思います。
――コメディの鬼才、福田雄一さんの作品はいかがでしたか?
福田さんの作品だからと、固くなりすぎてもいけないなと思って、そのまま弦を演じようと思いました。これまでもバラエティ番組には出たことがありましたが、“コメディドラマ”というのは初めてで…すごく難しかったです。脚本を読んだとき、思わず笑ってしまうシーンがあったんですけど、この面白さを伝えられるかって考えたら、すごく怖くて。撮影に入ってからも、自分たちは楽しいけれど、視聴者にそれが伝わるのかどうか不安でした。結果的には、監督さんやスタッフの方々と役について真剣に考えて作っていけたので、よかったのかなと思いますが、撮影中はずっと悩んでいましたね。
――現場で作り上げていったんですね。
そうですね。かなり悩みましたが、スタッフの方々や共演者の力を借りていました。撮影中は、共演者の矢野聖人さんとホテルの部屋も一緒だったので、作品について相談しました。撮影期間は、1週間という短い間でしたが、朝から夜まで撮影する毎日だったので、かなり濃い1週間でした。でも、睡眠が少なくても集中していて眠気を感じなかったので、自分の休んでいる間も動いている制作スタッフの方々のすばらしさを知ることが出来ました。
自分にはその情熱がまだまだ足りていない事にも気づき、これからもっと頑張りたいです。
――宮古島出身の役柄ということで、方言に苦労されたのでは…
宮古島の方言って難しいなと監督さんと話し合っていました。
沖縄の内地の方でも分からないくらいなので、言葉は変えずイントネーションだけ工夫しています。僕の母親が沖縄出身なので、イントネーションは苦労しませんでした。
コメディの作品にどんどん挑戦していきたい
――コメディ作品は好きですか?
はい、コメディの作品にどんどん挑戦していきたいです。とにかく、やっていて面白いです。
今回もどうしたら面白くツッコめるのかいうのを模索しながら撮影しましたが、それを考えることも楽しかったです。観ている人が笑ってくれるような演技力を増やしていきたいです。
――その熱い情熱は、昔からですか?
演技を始めたころは、何も考えていませんでしたが、最近は、いい作品を作りたいと思い、仕事に対する気持ちが変わりました。演技する面白さも感じてきて、監督さんや視聴者が求める以上のものを表現することに挑戦するのが楽しみです。
――目標にしている方はいらっしゃいますか?
板尾創路さん!
この間、「HITOSHI MATSUMOTO VISUALBUM」のDVDを観ました。素晴らしかった…。コメディの基礎がすべて入っているような気がしました。板尾さんの表情や間の取り方がとても勉強になりました。これからも勉強したいと思います。
――2014年を振り返っていかがでしたか?
今、取り組んでいる作品でアクションに挑戦していて、撮影前にアクションの特訓をしました。その練習で、バク転を習得しました! アクションが必要な役柄も多いと思うので、これからもやり続けたいです。
――2015年はどんな年にしたいですか?
コメディ、アクションと色々なジャンルに挑戦させていただきましたが、幅広い役柄ができる役者を目指しつつ、自分の得意な役柄を見つけたいです。
PROFILE
●中島広稀…1994年3月28日生まれ。群馬県出身。O型。代表作に、NHK大河ドラマ「八重の桜」、映画「渇き。」などがある。来年春より映画「平成・土佐の一本釣り」が公開される。
4夜連続ドラマスペシャル『恋の合宿免許っ!』は、12月22日(月)よりフジテレビ系で4夜連続放送。
脚本:福田雄一
出演:清水富美加、中島広稀、矢野聖人ほか
●取材/飯倉聖蘭