日曜劇場『半沢直樹』(TBS系)で、東京セントラル証券のプロパー社員として堺雅人さん演じる半沢直樹の下で働く原田浩平を演じる持田将史さんは、本作が連続ドラマ初出演。表現者として今後の目標を語ってくれました。
◆今作が連続ドラマ初出演ですね。
役者の仕事に憧れていて、芝居のレッスンに通っていたんです。いつかドラマに出演できればと思っていた中で、今回この原田浩平という役を頂けて本当にうれしいです。『半沢直樹』の前シーズンは、リアルタイムで見ることができず、新シーズンが放送されるというニュースを見て、DVDを借りて一気見しました(笑)。昨年の今ごろは、こんな面白いドラマが戻ってくるんだと楽しみに待っている立場だったのが、まさか1年後にその作品に出演して、インタビューを受けているなんて、全く想像していませんでした。
◆現場の雰囲気はいかがでしたか?
撮影初日は、やはり緊張感がありました。ですが、周りの役者さんたちが現場にいさせてくれたというか、引っ張ってくださったので、僕も安心してそこにいることができました。どの方も撮影が始まった瞬間の集中力がすごくて、そのエネルギーを感じながら、僕も“原田という役がいる意味”が残せるようにと臨みました。実は僕、大学卒業後に2年ほど営業職をやっていたんです。なので、全然知らない現場ではあるんですが、オフィスという場所に親近感があって。電話の取り方はサラリーマン経験が生きました(笑)。
◆半沢直樹役の堺雅人さん、森山雅弘役の賀来賢人さんの存在はやはり大きいですか?
堺さんも賀来さんも、カットが掛かるとフランクに話しかけてくださいます。堺さんは、僕が普段ダンスをしていることを調べて話しかけてくださって、そのおかげで現場になじむことができて、とてもありがたく思っています。賀来さんは、とにかく面白くて気さくな方です。自分よりも年下なんですが、現場に賀来さんがいると安心感があります(笑)。
◆放送はどんなふうにご覧になりましたか?
正直、撮影よりも放送を見るほうが緊張しました。家族と一緒に見たんですが、僕が写った瞬間に「いるー!」と興奮して一緒に大爆笑しました(笑)。ストーリーがとても面白くて、初見では途中から自分が出ていることを忘れるぐらい作品に引き込まれてしまいました。だから、家族が寝静まった後に録画を見直して、感じたことをメモ。撮影中に感じたことをメモしていたのと見比べて確認する作業をしました。
◆どんなことをメモされていたんですか?
同じシーンを何回もさまざまなパターンで撮るので、撮影中はどのパターンが使われるのか分からないんです。実際に放送で使われるのは、それぞれ別々のパターンで撮ったものだったりするので、そのマッチ具合がどう見えているんだろうとか。「初心忘るべからず」の気持ちで、初めて演じてみた感想、初めてそれを放送で見た感想など全部書き留めています。1年後に見たらバカなこと書いてるなと思うかもしれないけど、それが本当の初心だと思うので、とにかく書いています。とても人にお見せできるような内容ではないですが(笑)。
◆もし身近に半沢直樹のような人がいたら、ついていけそうですか?
半沢さんのように全力で進み続けて、周りと戦って、自分の信念を持っている人みたいな人がいたら、憧れていただろうなと思います。自分がサラリーマンだった時は、その場をうまくやりすごすタイプだったので、追いかけまくっていたかもしれないですね(笑)。