大沢木家のハチャメチャな日常を描いたドラマ『浦安鉄筋家族』の放送がいよいよ再開!長女・桜役で出演中の岸井ゆきのさんに、撮影エピソードや今後の見どころを聞きました。
セーラー服を着た自分を見ると“おおっ!”って思います(笑)
◆撮影を振り返ってどんな現場でしたか?
本当にエネルギーにあふれた現場でした。キャストの皆さんもスタッフさんも、台本に書かれている以上のことをやろうとしているというか。ドラマ版「浦安鉄筋家族」というものをみんなで力を合わせて作っていこうっていう空気がありましたね。「こういう感じだったら、こうした方がいいよね」って話し合ったり、熱量がすごかったです。
◆ということはアドリブなども多かったですか?
私はあまりなかったんですけど、佐藤二朗さんや水野美紀さんをはじめ、皆さん毎回のようにされてました。特にシーンの終わりのところは監督がなかなかカットをかけないので、本当に自由でした(笑)。
◆目の前で見て噴き出しそうになりませんでしたか?
最初のほうはそういうところもあったんですけど、後半は絶対に笑わないように頑張って耐えました(笑)。その分、桜が楽しんでいるシーンは思い切り笑わせてもらってます。
◆視聴者の間では、岸井さんのセーラー服姿も話題になってます。
セーラー服はドキドキしますね。お芝居している時は大丈夫なんですけど、ふと鏡に映った自分を見ると“おおっ!”ってびっくりします!私だけでなくほとんどのキャストが原作よりも実年齢が上なので、私もギリギリ高校生に見えているのかなと思います(笑)。
◆桜はどんな女の子だと思いますか?
けんかになっても結局は家族のことが好きで、まだ高校生なのに自分のその気持ちに気づけているところがすごいなって。自分をしっかり持っているんでしょうね。あと周りに何を言われようと、好きなものは好きって貫いているのもカッコいいなと思います。
◆その大好きな花丸木君(染谷将太)との関係は見ていてほほ笑ましいですよね。
家族といる時の桜は、言葉が激しかったりしてハードなんですけど。花丸木君と一緒の時はせりふも優しいから私もリラックスできて、“今日は穏やかだなぁ”って思いながら撮影してました(笑)。ちょっとおかしなこともしてますけど、花丸木君に対する桜の真っすぐな思いは私自身にもすごく伝わって来て、演じながら癒やされました。
◆花丸木君の服がちょっとずつはだけていくシーンは大笑いしました!
かわいいですよね(笑)。でもあのシーン、現場はわりとシビアだったんですよ。花丸木君の乳首が見える直前、見えた瞬間、見えた後…ってちょっとずつ撮影しなきゃいけないので(笑)。しかも撮影したのがまだ寒い時期だったので、私は“花丸木君、頑張れ!”って心の中で応援してました。
◆演じる上で何か気を付けたことはありましたか?
とにかく感情の部分がおろそかにならないように演じようと思ってました。でも現場に入った時点で、家族の雰囲気は出来上がっていて。特に本多力さんとは別の作品で最近共演させていただいていたので、素直に兄だと思えました(笑)。とにかくその雰囲気を壊さないようにと思いながら演じました。
◆カメラが回ってない時も皆さんわちゃわちゃされている感じですか?
これが意外と静かなんですよ。お芝居ですごくエネルギーを使うので、本番前に疲れないように力を温存している感じですね(笑)。自粛期間が明けてから最終回まで一気にダーッと撮影したので、お芝居して、温存して…というのをずっと繰り返して。集中しすぎて最後のほうは私も含めて皆さんヘトヘトになってましたが、その感じが新鮮で楽しかったです。
◆ちなみに岸井さん自身のご家族はどんな雰囲気ですか?
私はそこまで仲良しとは思ってないんですけど、周りからは「すごく仲良しだね」って言われます。最近はコロナ禍で難しくなってしまいましたが、よく家族4人で集まるんですよ。そうやって集まるのって24~5歳ぐらいまでは恥ずかしくてイヤだったんですけど、私も大人になったのか今はすごく家族がいとおしく思えて。みんなで集まって、気持ちを共有し合えるので家族っていいなと思います。
◆ドラマの放送がいよいよ再開されますが、今後の見どころを教えてください。
自粛期間前に撮影したものと後に撮影したものがミックスされる形になるんですが、それらがどんなふうにつながっているか私自身も楽しみで。自粛期間後の方がたくさん休んだ分、みんなの熱量が上がっている気がしていて。ずっと家にこもっていた反動で、皆さんの“こうしたい、ああしたい”っていう思いがあふれ出ちゃってるんじゃないかなって(笑)。見ていて“何かこのシーン、みんなすごく元気じゃない?”って感じるところがあると思うので、そこに注目しながら見るとより楽しめると思います。あと花丸木君と桜の関係もワクワクするような展開があるので、ぜひ楽しみにしていてください。
◆自粛期間中、岸井さんはどんな風に過ごしてましたか?
もともと家で映画を見るのが好きで、それまでは1日1本だったのが3本ぐらいになりました。以前は翌日の仕事に響かないように作品を選んで見ていたんですけど、自粛期間中は気にしなくていいので、ものすごく重たい作品を連続で見たりしました(笑)。
PROFILE
●きしい・ゆきの…1992年2月11日生まれ。神奈川県出身。AB型。主演映画「愛がなんだ」で「第43回日本アカデミー賞」新人俳優賞を受賞。現在、『私たちはどうかしている』(日本テレビ系)にも出演中。
番組情報
『浦安鉄筋家族』
テレビ東京ほか
毎週(金)深0・12~0・52
●text/橋本吾郎
©「浦安鉄筋家族」製作委員会