等身大でリアルかつ、胸をぎゅっと締め付けるような言葉を切り取った歌詞が中毒性を持つシンガーソングライター・コレサワと、23万人のフォロワーを持つ歯に衣着せぬツイートが人気の恋愛ツイッタラー、もちこが恋愛トーク! お互い顔を出していないからこそ素直に語ることができる恋愛観から好みのタイプ、恋愛で悩んだときの対処法、さらには今だからこそ言えるバレンタインデーのエピソードなど、たっぷりと語り合ってもらいました!
「私は失恋したときや、悲しいときは曲を作らないんです」(コレサワ)
◆お2人は初対面となりますが、お互いにどんな印象を持っていましたか?
コレサワ:ツイートを見させていただいて、お顔を隠しているからこそ、言葉だけの印象で、とっても気が強そうな方だなって勝手に思っていました(笑)。
もちこ:よく言われます(笑)。
コレサワ:実際にお会いしてみてもハッキリと話す方なので、そうなのかなと思ったのですが…。
もちこ:あはは。普段の友達からは“ほわほわしているね”とか、“ゆったりしているね”って言われるんですが、Twitterから私を知った人は、怖い人間なのかと思ったって言われることが多いんです。尖ったツイートのイメージがあるんでしょうね(笑)。
コレサワ:例えば、友達に相談されたときに、遠慮してヴェールに包むようなこともズバッと言っているのですごく気持ちよさそうだなって思っていたんです。ちなみに、最初は何をきっかけにもちこさんとしてツイートし始めたんですか?
もちこ:大学3年生の時に失恋をしたのがきっかけだったんです。その彼とは、まだ付き合ってもいない状態だったんですが、ある時から連絡がつかなくなっちゃったんですよね。そのときのモヤモヤを整理するつもりでこの匿名アカウントを作ったんです。なので、言ってしまえば憂さ晴らしから始まったんですよ。
コレサワ:そうだったんですね。
もちこ:はい。最初はただ呟いていただけだったんですが、どんどん共感してくれる人が増えて、“私はこういう失恋をした”という報告をしてくれたりと、フォロワーさんとのコミュニケーションが始まって、気付いたら今のようになっていたんです。
コレサワ:友達にも、もちこさんのアカウントは教えていなかったんですか?
もちこ:言ってなかったですね。いまも声と年齢しか言っていないんです。たまにしゃべり方や声で友達に「もしかして…」と言われることもあるんですけどね(笑)。
コレサワ:えぇ〜! 私は本名の名字が“コレサワ”だし、友達も歌っていることを知っているから、基本的に顔を隠していても、私がコレサワだということは知っているんです。一度、アパレルショップで名前を書いたときに、「コレサワさんってシンガーソングライターの方しか知らないです」って言われて、「あ、それ私です」というくだりはあったんですけど(笑)。
もちこ:それも新鮮ですね!
コレサワ:もちこさんはなぜお顔を隠してツイートされているんですか?
もちこ:私は自分が特に目立ちたいタイプではないんです。それに、フォロワーの数が多いというだけで、“なんかすごい人”として見られるのがすごくイヤなんですよね。基本的には粛々と生きていたいので、顔を出そうとは思っていなくて。
コレサワ:分かります。顔を知られちゃうと、プライベートがなくなっちゃう気がするんですよね。普通に生活がしたいので、私は今後も顔を出す予定はないんですよ。
◆ちなみに、もちこさんはコレサワさんにどんな印象を持っていましたか?
もちこ:コレサワさんの曲は、好きな人ができて、どう表現していいかわからないとなったときの答えが集約されているように感じました。
コレサワ:うれしい〜。
もちこ:歌詞には独特な言葉たちが混ざっているんですが、それでも多くの人が共感できるのはすごいなって思ったんです。難しい言葉を使っていないのに、独創性もあって、心地いいなと思いました。
コレサワ:…恥ずかしい。でもうれしい! 私は普段、想っていることをストレートに言えないんですが、歌詞にすると言えるようになるんです。なので、そこはもちこさんと一緒なのかなって思いました。
◆お2人は活動を始めて、恋愛観にどんな変化が起きましたか?
コレサワ:年齢を重ねていくと、周りの友達が結婚したり出産したりするので、周りからの目に見えない圧力を感じたりすることもあるんです。そこから生まれる歌詞は変わっていくのかなと思いましたね。
もちこ:私は結婚に対して大きな期待があるわけではないんですけど、人生経験の一環として結婚、出産はしてみたいなと思っていて。実は学生の頃は“恋愛=刺激”で、ツイートのネタになるような人としか付き合っていなかったんですよ。その延長線上で、相手に対して“つまらない”と思ったらすぐ別れちゃっていたんですよね。でも社会人になってから、結婚したいと思う人しか付き合いたくないなって思うようになったんです。刺激を求めるだけではなく、相手を観察して、良い面も悪い面も楽しんでいけるような人と長期的に恋愛をしたいと思うようになりました。
コレサワ:私ももちこさんと同じくらいの年齢のときは、恋愛の感情の波が“ネタになる”と思うこともありましたね。
もちこ:恋愛しているときの方が、起伏が激しいんですか?
コレサワ:そうですね。焼きもちを焼いたり、焼かなかったり…。ぐわっと気持ちが動くんです。
もちこ:私は逆なんですよ。恋愛をしている方が穏やかになるので、書く意欲や新しいことをする意欲がそがれちゃうんです。幸せで埋め尽くされちゃって、頭の中がお花畑になっちゃうんです(笑)。そうするとツイートにも影響があって、“もちこさん、最近ツイートのキレがないですね”“もしかして彼氏できました?”って聞かれちゃうこともあるんです。
コレサワ:(笑)
もちこ:なので別れた後はものすごくキレがいいし、一気に恋愛に関しての分析をし始めるので、たくさんのネタができるんです。もう、“恋愛を取るか、Twitterを取るか”みたいになっています(笑)。
コレサワ:私は失恋したときや、悲しいときは曲を作らないんです。曲を作るときは、ある程度充実していたり、落ち着いているときが多くて。悲しいときは、ただ悲しみたいんですよね。それ以前に、こんなに悲しいのに書いている場合じゃないって思っちゃって(笑)。
もちこ:えぇ! 私は“書いてないとやってられない!”ってなるんですよ。
◆すごく真逆ですね(笑)。
もちこ:本当につらいときは、ひたすら連投です。フォロワー23万人全員に拡散してやるという気持ちで書いていて(笑)。そこでいっぱい“いいね”をしてもらって、スッキリしています。
コレサワ:なるほど! 確かに悲しみを曲にぶつけて23万枚売れたら最高!(笑)
もちこ:そうです、そうです! 基本的にポジティブなので、嫌なことも自分にプラスのことになればいいかなって思うんです。それが本になり、お金になったら、お金は絶対に裏切らないし!(笑)
「もう、“恋愛を取るか、Twitterを取るか”みたいになっています(笑)」(もちこ)
◆間違いない答えが出ましたね(笑)。ちなみにお2人は好きになるタイプも変わってきましたか?
コレサワ:これまで好きになった人が、O型の末っ子ばっかりだったんですよ。きっと私が長女だから、やりたいことも行きたい場所も全部決めてきたので、そこについてきてくれる人が好きなんですよね。なので、末っ子気質の方が私に合っているのかなと思うんです。
もちこ:分かります! 私も長女なので末っ子気質の人ばかりとお付き合いしていて。でも初めて長男の人とお付き合いして、これまでの概念が崩されたんです。今までは相手のどこか甘え上手なところにイラっとしてしまうことが多かったんですが、長男の人は発火する前にスッと気付いてくれるんですよ。
コレサワ:そうなんだ〜! 意識してみよう(笑)。ちなみに、もちこさんが恋愛で悩んだときはどうしているんですか?
もちこ:私はラジオやインスタライブで、お悩み相談室というのをやっているんです。リスナーさんやフォロワーさんから恋愛相談をいただいて、その場で答えているんですが、他人からの相談って瞬時にアドバイスが出てくるんですよね。でも自分の恋愛になると驚くほどポンコツになっちゃうんです…。なので、その時はいったん自分ももちこのリスナーになって、私がそのお悩みを受け取って答えてみるようにしているんです。
コレサワ:心のもちこに聞いてるんですか?
もちこ:そうです! 心のもちこにズバッと言ってもらうんです。そうすると、正論や、“そりゃそうだよな”って思うような答えが自分から出てくるんです。とはいえ、短絡的に“別れればいいや”とはならずに、悩んでいる理由を深掘りするきっかけになったりもするので、ずっと自分と会話をしています。そうすることでスッキリすることが多いですね。
コレサワ:整理するんですね。
もちこ:はい。自己処理型なのかも。
コレサワ:いいですね。私は全然自分に聞かないからうらやましいですね。
もちこ:でも、それも筋トレみたいなもので、自分の中でリアルな回答ができるようにもちこを育てている感覚もあるんです。
コレサワ:もちこ先生! すごい! ちなみに、もちこ先生は最終的にどんな存在になっているんですか?
◆『スッキリ!』のコメンテーターとか?
もちこ:それ、面白そうですね(笑)。そこを目指して頑張ります!
コレサワ:ちなみに私もラジオなどで恋愛相談をいただくことがあるんですが、もちこさんが答えるときに気を付けていることはありますか?
もちこ:私に相談してくる理由って、選択肢を提示して欲しいわけではなくて、“もちこさんなら今の私をどう解釈してくれるんだろう”って、私ならではの言葉を求めてきてくれるんです。なので、最初に結論から言うようにしています。あとは、相談を聞いた後に、一度共感することは大事にしていますね。“本当はこうしたいんだよね”と私の中で相談者さんの希望の答えを感じて、寄り添ってから、ちゃんと自分の答えを言うようにしています。
コレサワ:それはすごくすてき! 一度受け入れてもらえると安心しますよね。
もちこ:きっと私に相談しているということは、親友に相談しても納得できなかったからだと思うんです。なので、ありきたりな答えを提示しても満足してくれないんだろうなと思いながら答えは選ぶようにしています。
コレサワ:すご〜い! やっぱり頭の回転が速い!!
◆ちなみに、もちこさんがコレサワさんの歌詞を手掛けるなら、どんな歌詞を書きたいですか?
もちこ:私に依頼を頂ける歌詞って、どちらかというとポジティブで明るい世界観を求められることが多いんです。でも、コレサワさんの場合は、そういう世界観ではなくて、元カレへの執着、未練を書きたいですね。
コレサワ:良いと思います! 歌詞に困ったらお願いします(笑)。歌詞を書くのは楽しいですか?
もちこ:楽しいですね。ただ、人に見せてうれしいという感情はあまりないんですよ。ツイートは全然恥ずかしくないんですけどね。
コレサワ:私は逆で、歌詞は恥ずかしくないんですが、ツイートはすごく恥ずかしくて(笑)。
◆先ほどからお話を聞いているとお2人が真逆だからこそ、すごく面白いですね。さて、この記事はバレンタインに公開になるので、お2人のバレンタインデーのエピソードを教えてください。
もちこ:私は中学生の時に、窓際で本を読んでいた控えめな男の子が大好きだったんです。特に話したこともなかったんですが、チョコは絶対に渡したいと思って、マフィンとチョコとクッキーをたくさん作って、ボックスに入れ、ゴリゴリにラッピングをしてロッカーに入れたんですよ。でも恥ずかしくて名前は書けず…。そしたらすごく話題になっちゃって、“いったい誰だ!?”って話になってしまい…。それから余計に話しかけられなくなった思い出があります。
コレサワ:その子は一生モヤモヤしているんじゃないですか…!?(笑)
もちこ:この記事で気付いたらどうしよう…(笑)。そのマッチングは怖すぎる!
コレサワ:あはは。私は学生時代、片想いでチョコをあげた経験がなかったから、一度は経験したかったんですよね。社会人になると、なかなかそれってないじゃないですか。いま学生の子はぜひその後悔がないように、頑張ってチョコをあげてみて欲しいですね。
PROFILE
●コレサワ
大阪府出身のシンガーソングライター。メディアには顔出しはせず、素顔が見られるのはライブのときのみ。「れ子ちゃん」と言われるクマのキャラクターがビジュアルを担当。2017年に『コレカラー』でデビュー。2021年3月10日(水)に3rdアルバム『純愛クローゼット』がリリースされる。4月10日(土)から7月23日(金)東京・中野サンプラザまで全国20か所をまわるワンマンツアー「コレサワ LIVE TOUR 2021 愛を着て、会いに来て。」を開催。
●もちこ
好きな人と音信不通になったパニックからTwitterを始め、恋愛に関するツイートや、男性に対する本音ツイートが多くの反響を呼んでいる。著書に『「運命の恋」のはずなのにどうして私の彼氏じゃないんだろう』『未来を約束するほど好きなのに、どうしてまだ不安なんだろう』がある。
リリース情報
コレサワ 3rd Album『純愛クローゼット』
2021年3月10日(水)発売
【初回限定盤(CD+DVD)】4,200円+税
【通常盤(CD)】 3,000円+税
キングレコード
CD予約はこちら:https://king-records.lnk.to/krswjc_cd
WEB
コレサワ 公式サイト:https://koresawa.jp/
コレサワ 公式Twitter:https://twitter.com/koresawa_519/
もちこ 公式Twitter:https://twitter.com/mochikodayoyo
もちこ 公式note:https://note.com/mochikodayoyo
●text/吉田可奈