山寺宏一×江原正士「エディ・マーフィとウェズリー・スナイプス、どちらも彼らの魅力が存分に発揮されています」

特集・インタビュー
2021年03月06日
©Images courtesy of Amazon Studios

◆エディ・マーフィの声を当てている時の山寺さんは、まさしく本領発揮という印象があります。

山寺:僕の場合、1人の役を演じる時は、その登場人物の二面性を出せないと自分の武器をお見せできないと昔から思っていまして(笑)。その点、エディ・マーフィはどの映画でも芸達者ぶりを見せつけるように演じている。そこに声を当てられるというのは醍醐味の1つだと感じていますね。ちなみにですが、「星の王子」の1作目でアーセニオ・ホールの吹き替えをした時は、彼も映画の中で何役を担当していましたけど、彼が演じていない役まで僕が吹き替えしたのを覚えています(笑)。

◆(笑)。振り返ると、最初にエディ・マーフィの吹き替えを演じられたのは「48時間」(1982年)でした。

山寺:48時間」の時は、絶対にこの人(エディ・マーフィ)を演じたい!という思いが強かったですね。年齢が同じだし、芸達者だし、マシンガントークと言われる話芸もあって。でも、いざやってみると俺に合っているのかなぁ”“これまで演じていた先輩のほうがよかったんじゃないかなぁという思いが頭をめぐりました。作品を見た友人からも「よかったよ」っていう感想をもらえるのかと思ったら、「エディ・マーフィの吹き替えって難しいね」って言われて(苦笑)。ニック・ノルティの役で共演していた大塚明夫さんの吹き替えに対しては、「本人がしゃべってるのかと思った」って言っていたのに。それが答えだなと思い、以来ずっと模索しながら、今も頑張ってます。

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