劇団PatchのLIFE GOES ON【Web出張連載 vol.3】
松井勇歩×井上拓哉×納谷健

特集・インタビュー
劇団PatchのLIFE GOES ON
2021年03月17日

劇団PatchのLIFE GOES ON

関西を拠点に活動する“ちょうどいい”イケメン演劇集団・劇団Patchの連載「劇団PatchのLIFE GOES ON」がWebで出張連載! 誌面では語り切れなかったはみ出しトークを紹介しちゃいます!

結成8周年を期に8チャンネルのカンテレ(関西テレビ放送)とコラボした音楽朗読劇『マインド・リマインド~I am…~』。前回に続いて今回も松井勇歩さん、井上拓哉さん、納谷健さんによる公演の裏話を。撤収作業も自ら行う劇団Patchの中で、ある人物にサボり疑惑が…!

◆久しぶりに劇団員全員そろっての公演でしたが、楽屋などでの裏話があれば教えてください。

井上:今回、回替わりのキャスティングが9通りあったので、自分がやった役を他のメンバーが演じているのを楽屋のモニター越しに見るわけじゃないですか。「ちょっとここ、もっとこうしたほうがいいんちゃう?」とか「これ、めっちゃおもろいやん!」とかメンバー同士で感想を言い合いながら見てました。特に“彼女の弟”のアドリブシーンは、モニターに食いつくようして見てましたね。

松井:「今のスベったな」とか言うてたな(笑)。

井上:言ってた(笑)

松井:誰がスベったかは今ここでは絶対に言わないですけど(笑)。

納谷:みんな面白かったよ(笑)。

松井:アドリブにも個性が出てたね。お客さんも一緒だと思うんですけど、僕らの印象に残ったアドリブをしたのは吉本考志。物語としては脱線してましたけどね(笑)。

井上:だいぶね。

松井:ただ印象にはすごく残ってる。物語を守るのかアドリブの印象を残すのか、どっちをとるかみたいな部分もあったんで。“彼女の弟”のアドリブシーンで、台本に戻すきっかけのセリフがあるんですけど、そのセリフの部分を「スムーズにせなあかんよなー」みたいなことを何人かで話してて。「ここ大事にせなあかんね」って言ってた張本人の健がめっちゃうまかったんすよ。

井上:うん、うまかった。

納谷:うまくいきましたね~(笑)。僕もアドリブで脱線はしたんですけど、「そういえば」っていう転換のセリフに戻った時、単なる自分だけの転換ではなく、「(僕のことは置いといて)そういえば義兄さん」、つまり「あなたと私」となるように一応気をつけてやりました。

松井勇歩
松井勇歩

松井:ちなみに拓哉はその転換、下手でした(笑)。

井上:自覚あります。特にゲネ(プロ)!

納谷:ハハハ!

井上:結局、千穐楽のメンバー内投票では、吉本が「ベストオブ彼女の弟」に選ばれて。

松井:でも、吉本も戻すのは下手やったよ(笑)。

井上:そうそう。インパクトはあったけどね。

納谷:これ、1個ダメ出しなんですけど、“僕”をやるに当たって、ああちゃうか、こうちゃうかって、たっくん(井上)と話し合ってたんですよね。「最後のシーン、もうちょっと深いとこまでいきたいね」ってたっくんが言うから、「じゃあ受け方を変えてみたらいいんちゃう?」って答えて。形からになるけど、膝から崩れ落ちるみたいなことを試しにやってみたら、「それいいかも、オレもそれもらっていい?」って言うから、「いいよいいよ、やってよ」って言ったんですよ。で、本番。たっくんが“僕”役の時、僕は“医師”役で一緒に出てたんですけど、膝から落ちる時の勢いが強すぎて板の音が響き渡るっていう(笑)。「膝、大丈夫かな?」って心配になるくらいやったんで、「あれはちゃうやろ」ってことを言いたい(笑)。

井上:終わった後すぐ健に、「びっくりしたわ」って言われたな(笑)。

納谷:こういう細かいことを言い始めたらいっぱいあります。東京の千穐楽、僕が“僕”をやった時、(吉本)考志が“医師”をやったんですけど、はちゃめちゃに緊張してましたね。本番前に一回合わせた時でさえガチガチで。「固くなりすぎやって!」と言ったんですけど、考志自身もそれは分かってたみたいで。そしたら、緊張を払拭するためなのか、本番中にアクセルを急にふかす瞬間が何回かあったんです。自覚しながらお互いにもがき合ってる感じがすごくリアルで、やってて楽しかったですね。メンバーの緊張が直に伝わってきたのは初めての経験かもしれない。

井上拓哉
井上拓哉

◆劇団Patchの皆さんは、片付けや撤収もご自分たちでされるとお聞きしました。東京の千穐楽の日も、21時半までに全部出さないといけないということで、大道具、衣装、その他の荷物運びから、会場や楽屋の消毒作業まで全部皆さんで“必死のパッチ”でされたそうですね。

松井:そうですね。一番サボりがちな3人ですが。

井上:そうなんですよ。だから「そうですね」ってちょっと言いづらい(笑)。

納谷:「そうです」とだけね(笑)。

◆スタッフさんから小耳に挟んだ話では、この3人の中では、カンテレの荷物を全部運んだのが松井さん、納谷さんも「任せといて」と重い物を率先して運んでくださったと。ただ、井上さんについては「手伝ってくれた記憶がない。台車に乗って遊んでた印象しかない(笑)」とのことですが…。

井上:ハハハ! え…、いやいやちょっと待って? おったやん!

松井:そういう印象なんやから(笑)。大体撤収の時の仕切りは、三好(大貴)、星璃、吉本の3人ですね。舞台監督さんと一緒に、誰をどこに配置するのか決めて。僕らはその指示に対して動くことが多いです。

◆トラックで荷物をカンテレに搬入されたのも三好さんと吉本さんだそうで。吉本さんが運転されたとか。

松井:そうなんですよ。ウチの吉本、トラックも運転できるんです。

納谷健
納谷健

(この取材は2月上旬に行われたものです)

PROFILE

「演劇で大阪を元気にしたい!」という大きな志の下、関西を拠点としたさまざまなエンターテインメントを発信する演劇集団。中山義紘、井上拓哉、松井勇歩、竹下健人、三好大貴、星璃、吉本考志、近藤頌利、田中亨、納谷健の10人で構成。井上が連続テレビ小説『おちょやん』(NHK総合/BSプレミアム)に出演中。4月7日(水)に東京・大千穐楽公演を収録した『マインド・リマインド~I am…~』の公演DVDが発売。詳しくはセブンネットショッピング内「ワタナベ商店」(https://7net.omni7.jp/fair/patch)へ。

●text/青柳直子

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