台湾在住の女優・大久保麻梨子が語る日本の魅力「空が青いだけで『画』になる」映画「種まく旅人」インタビュー

特集・インタビュー
2021年04月09日

映画を通じて感じた日本の魅力

◆映画のロケで、金沢や大阪の堺市などに訪れたそうですね。

そうなんです。日本は本当に「画」になる場所が多いですよね。なんでもない小道がすごくきれいだと感じますし、小学生がランドセルを背負って下校しているだけでも、映画のワンシーンになりそうな風景になる。金沢に滞在している間によく散策をしたのですが、青い空、畑一面に続く道が「画」になるんですよ。

◆それが、日本の魅力かもしれません。

本当にそうだと思います。みんなが町をきれいに使っていますし、お店などはホスピタリティが素晴らしい。海外に暮らしているからこそ、日本の美しさを改めて感じられました。

◆台湾の方々とも日本のことについてお話されることはありますか?

よくします。台湾の方々は日本のことが大好きなんですよ! 私よりも日本のおいしいお店やスポットに詳しいです(笑)。日本に住んでいたらわざわざ行かないような場所が、彼らにとっては素晴らしい風景なんですよね。空気が澄んでいるので、「日本に呼吸しに行こう」という人もいます。そういうことを聞くと、うれしい気持ちになりますね。

◆私、実は飛行機が怖くて大人になってから一度も海外に行ったことがなく……。ただ、今日のお話を聞いていて、海外に行ってみたいなと思いました。

ぜひ、台湾に来てください! 東京からなら飛行機に乗っている時間もそれほど長くないですし、おおらかだけどもアグレッシブな人が多いので、いろいろな刺激を受けられると思います。日本とは違って花粉が飛んでいないので、過ごしやすいかも(笑)。

◆また自由に海外へ行けるようになったら、ぜひ検討してみたいと思います。本日はいろいろとお話しくださり、ありがとうございました。最後に、今後の目標について教えてください。

芝居を続けていきたいですね。前のように往来できるようになれば日本の作品にも出演したいですし、シンガポールやマレーシアとの合作の作品もあるので、今後もいろいろな国で役者として活動していきたいです。役者はその年齢に合う役を演じられるのも魅力だと思いますので、その時(年齢)に合った役とめぐり合って、演じていきたいですね。

PROFILE

●おおくぼまりこ…1984年9月7日生まれ。長崎県出身。台湾在住。18歳のとき「ミスマリンちゃんを探せ」オーディションでグランプリに選ばれ、芸能界デビュー。2013年に台湾最大のテレビアワード「第48回金鐘獎」最優秀助演女優賞を受賞、現在も台湾で役者を中心に活動している。

作品情報

映画「種まく旅人〜華蓮のかがやき〜」
2021年4月2日(金)より全国で公開中

監督:井上昌典
脚本:森脇京子
出演:栗山千明、平岡祐太、大久保麻梨子、木村祐一(特別出演)、永島敏行、綿引勝彦、吉野由志子、柴やすよ、駒木根隆介、小久保寿人、平山祐介

STORY

大学卒業後、大阪・堺市で銀行マンとして働く山田良一にある日、故郷の金沢でれんこん農家を営む母から「父親が脳梗塞で倒れた」と電話が入る。父・竹市が倒れたことにより、畑を引き継ぐか売却か二択を迫られる良一。結婚を考えている恋人のこともあり、なかなか決断できない。戸惑いながらも父に代わって畑へと向かう良一の姿に、不安といら立ちを募らせる恋人。一方、農林水産省かられんこん農家の視察として神野恵子が金沢へとやって来るのだった−−。農業がつないでいくそれぞれの思いは、どんな結末を見出してくれるのか−−。

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●text/M.TOKU

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