◆元祖の皆さんが、現場の雰囲気を明るくしてくださるんですね。
本当にそうでした。ものすごくオーラのある方々なのに、みんなといる時はスタッフさんや共演者に対して、全く気を遣わせない空気を出されるんです。お昼ご飯の休憩の時も一緒に誘ってくれて楽しい話をしてくださいますし。時々、あまりの壁の感じなさに自分が置かれている状況を忘れてしまいそうになることもありました。ある時、撮影が終わった後に、元祖の皆さんやスタッフさんたちと共有しているグループLINEがピロン♪と鳴ったことがあったんですね。それで、何気なく画面を見たのですが、そこに次々と表示されていくあまりにもそうそうたる名前にドキッとして。あらためて、“私はこんなにもすごい方々とお芝居をしていたのか”と思いましたし、同時に、このシリーズに出演できて本当に良かったなと思いました。
◆そしていよいよ映画が公開されます。北さんが印象に残っているシーンは?
たくさんありすぎるのですが…1つにバイプレウッドにいる犬の風ちゃんの存在ですね。ドラマのラストカットが風ちゃんだったこともあって、いろんな方に「あの風ちゃんって、何なの?」と聞かれるんです。そのたびに、「映画を見れば分かるよ!」って答えています(笑)。ちょっとだけヒントをお話しすると、大杉漣さんが実際に飼われていた犬の名前なんです。その風ちゃんが、映画では主人公とも言える活躍をしますし、風ちゃんを含め、ラストは泣かずにいられないです。また、ドラマ版ですが、撮影ですごく印象に残っているのは「アウトローの森」のシーン。バイプレイヤーズの皆さんがとにかく面白かったです。現場は皆さんのアドリブ満載で、言葉が渋滞していて(笑)。しかも皆さん、渋くて、カッコよくて、かわいいので、さまざまな側面を楽しんでいただけると思います。