光石:それに、『バイプレイヤーズ』は大杉さんあってこそのものなので、出来上がったものを見ると、やはりいろんなところに大杉さんの存在を感じますよね。とはいえ、僕もいまだに映画にまでなったというのが信じられなくて。今日だってこんな豪華な場所でインタビューを受けて、完成披露会まであって。ずっと疑心暗鬼で、ここに来る時も車を降りた瞬間から、“誰かが俺をだまそうとしているんじゃないか?”と思ってたくらいでした(笑)。
遠藤:映画化に関しては、多分僕が一番、“大杉さんなしでは無理だ”って思っていた気がしますね。参加したくないとも思ってましたから。でもね、4人での場面を撮影したら、“あ、いける!”と思ったんです。自画自賛するわけではありませんが、これほど肩の力を抜いた役者4人が好き放題やっている作品って、できそうでできるものじゃないなと思えて。この『バイプレイヤーズ』は大杉さんや寺島(進)さんたちと6人でスタートしたものでした。でも、そうやってみんなで培ってきたものがしっかりと表れているようで、そのことにすごく感動をしたのを覚えています。
◆今、撮影中のお話がありましたが、実際の現場はいかがでしたか?
田口:僕も最初は、リーダーの大杉さんが不在である以上、これまでのようにはできないと思っていました。それぐらい大きな存在でしたし。けど、やっぱり“元祖”のメンバーで集まると楽しいんですよね。ついはしゃいじゃう。ドラマのシーズン1・2で積み上げてきた安心感やムードが、どれだけ時間がたっても我々がそろった瞬間に再生されるんだとも感じて、それがすごく心地よかったですね。
遠藤:僕も、なんだかみんなでばか騒ぎをしているうちに撮影が終わっちゃったという感じでした(笑)。特に僕は一人だけフィリピンのシーンが多かったので、もうちょっと4人の場面を増やしてもらえばよかったなぁ、なんて思ったりもして。