毎週金曜夜10時にTBS系で放送中の北川景子さん×永山瑛太さんで送る金曜ドラマ『リコカツ』。そして、水口咲(北川)と緒原紘一(永山)の住むマンションの別部屋で繰り広げられる、もう一つの“離婚から始まるラブストーリー”『リコハイ!!』が動画配信サービス「Paravi」で配信中。桜井ユキさん演じる宇治田希恵が“離婚ハイ”の勢いで、なぜか夫が不倫している女性の彼氏と同棲宣言を!? ちょっぴりエッチでキケンな年下男子との同居生活が始まる、恋人でも夫婦でも友達でもない2人の会話劇。今回は、年下男子・加賀谷健太を演じる黒羽麻璃央さんに、役どころや自身の結婚観などを語ってもらいました。
◆このドラマはどんな作品ですか?
僕が演じる健太は年下男子なんですが、そんな彼の家を舞台に、桜井さんが演じられる希恵という年上の女性との恋が繰り広げられるラブコメディです。本編の『リコカツ』と同じように、離婚そのものをマイナスではない捉え方をしていて。それによって新たな出会いや価値観などが生まれることを描いたドラマになっています。台本を読んだ時にすごく面白いなと思いましたし、僕自身も離婚というものをマイナスに捉えていた部分もあったけど、この作品で概念が変わりました。
◆イケメンモデルという設定ですね。
そうですね(笑)。あまり爽やかさは気にせずに演じていました。健太はモテるキャラというか、人と人との距離が近い人で。あまり壁を作らずに自然に接することができるので、“ナチュラルモテ男”なんだと思います。
◆何か意識したことはありますか?
いちずではあるけど、愛情表現がちょっと下手なところですかね。バックボーンとして両親が高校生のころに離婚しているという設定があるので、なかなかマリカ(結城モエ)との結婚に踏み出せないんです。「結婚なんて紙切れ1枚じゃん」という考えに対して、希恵さんは「その紙切れ1枚がどれだけ大事か」という考え方なので。そのあたりを巡っての2人のバトルは見どころです。
◆パティシエ見習いでもありますが、何か準備したことはありますか?
実際にシフォンケーキを作るシーンがあったので、クランクインする前に作りたいなと思って挑戦しました。ただ、とても食べられるものではなくて…。僕はパティシエには向いてないなと思いました(苦笑)。専用の型やハンドミキサーをちゃんと買って、動画サイトなどを見ながら、砂糖なども分量通り入れたんですが、変なものができちゃったんですよね…。
◆スイーツを食べるのは好きですか?
それほど多くは食べないですが、好きです。一番好きなのはクレープ。東京ってクレープ屋さん、すごくあるじゃないですか。初めて上京してきてクレープ屋さんでクレープを食べた時、大人になったなって思いました(笑)。
◆現場の雰囲気はどうでしたか?
健太の部屋のセットは緑がとても多くて、桜井さんに「こういう部屋いいですよね」と話したら、「観葉植物好きなの?」と言われて。「好きです。最近集めていて」と返したら、「いいお店があるから教えてあげる」って。そんな感じで仲良くさせていただいています。でも、芝居の中ではむちゃ振りというか、アドリブで突然食べ物を食べさせてきたりするんですよね(笑)。そういう台本には書かれていない部分についていくのに必死でした(笑)。
◆桜井さんとのお芝居はどうでしたか?
とてもやりやすかったです。撮影も順撮りだったので、物語が進むにつれて自分の中でも希恵さんに対する恋心とか、愛しいと思う気持ちを作りやすい環境でした。桜井さんも「やりやすいようにやって」と言ってくださって、頼もしかったです。自分の中ですごく大事なシーンがあったんですが、その時は「黒羽君が動きやすいようにするから」って。テンポなども大事だったので、いろいろ動き回らせてもらって楽しみながら撮影できました。実は撮影初日にセットを壊してしまうハプニングもあったんですけど…(笑)。
◆そのハプニングで、さらに関係性も縮まった?
そうですね。桜井さんや他のキャストさんもそうですが、何よりスタッフさんが温かくて、常に笑いのある現場でした。撮影スケジュールはタイトでしたが、楽しく充実した日々を送れて。クランクアップしてしまって、正直寂しい気持ちです。
◆この作品に出演して、ご自身の恋愛観に変化などはありましたか?
言葉や行動でちゃんと示してあげないと女性は不安なんだなと、あらためて考えさせられました。あと、結婚というのは尊いもので、愛しい人と一緒にいられる時間ってすごく貴重なんだなって。僕はもともと結婚願望がありますし、結婚生活に憧れを持っていて。年齢を重ねていくにつれて、地元の友達も続々と結婚していってて。昨年、12~13歳ぐらいから仲の良い友人のカップルが、10年間付き合って結婚したんです。その時に僕が婚姻届の証人をさせてもらったんですけど、緊張しました。印鑑を押すところとか、書き間違えたらどうしようって(笑)。
◆ちなみに黒羽さん自身は、年上女性との恋愛はありですか?
僕は甘えん坊なところがあるので、年上女性はありですね。年上なのに少し弱かったり、ちょっと頼りない部分などを見たら、「おっ!」と思っちゃいますね。ギャップってずるいですよね(笑)。守ってあげたくなっちゃいます。
◆今回年下男子を演じみて、どんなところが面白かったですか?
年上女性を振り回すのが面白かったです。思わぬ発言とかで、相手を「え?」と思わせるところがあって。内心、僕も“健太は何でこんなこと言っているのかな?”って思ったりしました。でも、それが年下らしさなのかなと思って演じていました。
◆黒羽さんの身近に“ザ・年下男子”という方はいらっしゃいますか?
ミュージカル『刀剣乱舞』で一緒だった岡宮来夢君です。稽古で、先輩たちの動きをすごくキラキラした目で、舞台袖などから見ているんですよ。かわいい後輩だなと思いましたね。
◆本編の『リコカツ』にちなんで、黒羽さん自身が今ひそかにやっている活動を教えてください。
プロテインを飲むことかな。体を大事にするようになって、食事なども気を付けるようになりましたね。体を見せるお仕事だったり、舞台で長い公演期間を戦える体づくりをしなきゃとずっと思っていて。あとは今に限らずずっとなんですけど、野球と野球ゲームにハマっています。実際に試合したりもしますし、バッティングセンターに行くこともあります。さっきも休憩時間に野球ゲームアプリのガチャを回していたんですよ。クランクアップしたからご褒美で目当ての選手が出ないかなと思ったんですけど、残念ながら出ませんでした(笑)。
◆最後にドラマの見どころを教えてください。
やっぱり僕の年下加減ですね(笑)。最近、舞台などで自分よりも少し年齢が上の設定の役が多くて、少し大人びた芝居をすることが続いていたんです。健太は27歳という設定なので僕の実年齢と一緒ですが、今回は年上の女性との差を出すために精神年齢は低く、フラットに考える若さみたいなものを頭に入れて演じさせてもらいました。久しぶりに年下感というか、若々しい人になっていると思うので(笑)、ぜひ注目していただきたいです。希恵さんとの会話劇を軸に、いかにナチュラルに物語が進んでいくかというところも見ていただきたいです。男女の物語なので、そこに元夫や元カノがいろいろ絡んできてドタバタします。一緒に暮らすことで希恵さんと健太がどうなっていくのかをぜひ楽しんでください。
PROFILE
黒羽麻璃央
●くろば・まりお…1993年7月6日生まれ。宮城県出身。AB型。最近の出演作に、ドラマ『SUITS/スーツ2』『LINEの答えあわせ~男と女の勘違い~』『まだまだ恋はつづくよどこまでも』など。ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」が2021年5月21日(金)より上演予定。
番組情報
Paraviオリジナルストーリー「リコハイ!!」
『リコカツ』(TBS系 毎週(金)後10・00~10・54)放送後Paraviで独占配信中
●text/田中ほのか