松本幸四郎インタビュー「三谷ワールドに染まった、魅力・見どころ満載の歌舞伎を楽しんでください」

特集・インタビュー
2021年04月29日

◆また、このシネマ歌舞伎の監督を三谷さん自らが行っているという点も見逃せないです。

はい。昨年、シネマ歌舞伎として上映するにあたって、どうしても三谷さんに関わっていただきたいと思っていましたので、念願かなって本当にうれしかったです。実際の舞台よりも40分ほど短くなっているのですが、それは映画監督でもいらっしゃる三谷さんが、まさしく映画の視点で編集した結果です。物語の展開やテンポ感に心地よさを感じましたし、舞台では味わえない新たなシネマ歌舞伎が誕生したなという思いですので、舞台をご覧になった方も、初めて見る方も新鮮な気持ちで楽しんでいただければ幸いです。

PROFILE

松本幸四郎
●まつもと・こうしろう…197318日生まれ、東京都出身。1979年、歌舞伎座 「侠客春雨傘」で三代目松本金太郎を襲名し、初舞台を踏む。1981年、「仮名手本忠臣蔵」で七代目市川染五郎を襲名、2018年に「壽 初春大歌舞伎」で十代目松本幸四郎を襲名。歌舞伎のみならず、劇団☆新感線の公演や三谷幸喜作品にも数多く出演。2005年の映画「阿修羅城の瞳」、「蟬しぐれ」では日本アカデミー賞優秀主演男優賞などを受賞。

作品紹介

『シネマ歌舞伎「三谷かぶき 月光露針路日本 風雲児たち」』

CS衛星劇場 202151日(土)後500〜7・3023日(日)後4・00630

STAFFCAST
原作:みなもと太郎
作・演出:三谷幸喜
出演:松本幸四郎、市川猿之助、片岡愛之助、八嶋智人、坂東新悟、大谷廣太郎、中村種之助、市川染五郎、市川弘太郎、中村鶴松、片岡松之助、市川寿猿、澤村宗之助、松本錦吾、市川男女蔵、市川高麗蔵、坂東竹三郎、坂東彌十郎、松本白鸚
語り:尾上松也

STORY
江戸時代後期。商船「神昌丸」の船頭・大黒屋光太夫は、17人の乗組員たちと共に江戸に向かう途中で激しい嵐に見舞われ、大海原を漂流することに。それから8か月―。彼らがたどり着いた先は、なんとロシア領のアムチトカ島。異国の言葉と文化に戸惑いつつも、島での生活を始める光太夫たち。厳しい暮らしの中で次々と仲間を失いながらも、光太夫たちは力を合わせ、日本への帰国の許しを得るため、ロシアの大地を奥へ奥へと進んで行く。行く先々でさまざまな人の助けを得て、ようやく光太夫たちはサンクトペテルブルグで女帝エカテリーナに謁見することがかなうのだが…。

©松竹株式会社

●text/倉田モトキ

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