TAKA、優、春斗、綾介、末吉9太郎の5人によるボーイズユニット・CUBERSが、1stミニアルバム『あたらしい生活』をリリースする。新生活を送る人たちへの応援ソングにして、男子的友情を歌った表題曲をはじめとした5曲入りの本作は、初センターを務める末吉9太郎のソロ曲や、TAKA&綾介と春斗&優のペアでのデュエット曲、さらにはPUFFYの「アジアの純真」カバーまでバラエティ豊かな仕上がりに。新たな広がりも予感させる新作について、メンバー5人に話を聞きました。
◆昨年12月開催の「バトルキューバーズ」の結果、今回の新作では末吉9太郎君が初センターを勝ち取ったわけですが、ご本人としても感慨深いのでは?
末吉9太郎:僕、インディーズ時代は左端だったんです。メジャーデビューしてからは右端になって、“端から端の移動って何なんだろう?”って思いながら活動していて…。“もう自分はセンターになれないのかな”と感じていたら、この企画(「バトルキューバーズ」)が来たので“これしかない!”と思って1か月間めっちゃ頑張りました。ファンの方にも「忙しいと思うけど、ちょっと無理してでも毎日頑張ってください!」とお願いして1位になれたので、とてもうれしいですね。
◆センターになって、責任感も増しましたか?
9太郎:僕にしかできないセンターになりたいなと思っていて。順位を発表された時点では“やった〜!”という気持ちだったんですけど、今はグループにとっても僕自身にとっても次の未来につながるセンターを務めたいなと思っています。
◆プレッシャーは感じていない?
9太郎:プレッシャーという面では、その直前(2020年11月28日)にリーダーになったので、そっちのほうが大きかったですね。
綾介:実際、リーダーに就任したあたりから、(グループを)背負ってくれているなというのは感じますね。それまでは円陣の掛け声を僕がやっていたんですけど、リーダーに就任した時に9太郎から「明日から僕がやるね」というLINEが送られてきて。その時に“しっかり背負って、やってくれるんだな”と感じて、“OK!”というスタンプで返しました(笑)。
9太郎:“スタンプかわちい!”って思いました(笑)。
◆そういう目に見える変化があった。
綾介:大事なところでしゃべってくれたりもするし、リーダーとしての責任を感じながらやっているんだろうなということは、見ていて感じ取れますね。
優:そもそもCUBERSには、リーダーがいなかったんですよ。そこで9太郎がリーダーになって、例えばグループを代表して何かを言ってくれたり、やってくれたりするようになって。今までそういう役割の人がいなかったので、すごくありがたいですね。
◆リーダー就任が大きかったんですね。
9太郎:大きかったですね。その直後に「CUBERS JUMPING BOX TOUR」をやったんですけど、それがリーダーになって初めてのツアーだったんです。帰った後に疲れて一気にへたってしまうくらい、リハーサルから本番までずっと気を張っていました。
◆それくらい集中して挑んでいた。
9太郎:それまでは“自分がかわいく見えればいいや”とか(笑)、“ここのパフォーマンスをこうしたいな”といったことだけを考えてリハーサルもやっていたんです。そういうことを考えるのは好きだから今でも考えてはいるんですけど、それに加えてグループ全体のことも考えるようになりました。
TAKA:元々、一つひとつのことにものすごく高い熱量を持って取り組んでいたとは思うんですけど、それを表に出すようになったなとは感じますね。それによって、周りも良い方向に感化されていて。口数は多くないですけど、行動で示してくれたり、そういったことが増えてきたのですごく頼もしいなと思っています。
春斗:カッコ良いな…。“男は背中で語る”みたいな感じですね。
TAKA:春斗君はそんなことを言っていますけど、僕ら4人の背中を追いかけていますからね。
◆春斗君は他の4人を後ろから追いかける立場だと(笑)。
春斗:俺、前のほうじゃないんだ…!?
TAKA:いや、逆にちょっと置いていかれてる(笑)。
優:しかもたまに見失って、違う人についていってる(笑)。
全員:(爆笑)
「“20代になったら巻き返せるよ”って、あの頃の僕に伝えてあげたい」
◆今回のリード曲「あたらしい生活」(M-1)がこういうミディアムテンポの楽曲になったのも、センターが9太郎君だからこそなのかなと思ったんです。
9太郎:僕自身は、もっとふざけた曲が来ると思っていたんですよ。ワイワイした感じの曲が来ると思っていたら「あたらしい生活」が届いて、めちゃくちゃビックリしました。「こっち!? ミディアムだ…」と思って。
◆予想外な曲調だった。
9太郎:それと同時に、胸に刺さっちゃって。“思い通りに行くことは 今までだって 一度もなかったから”という歌詞を見て、“確かにな”と思ったんです。去年から(コロナ禍で)なかなか思うように活動できない中で悩むことも多かったので、グッときちゃって一瞬で心をつかまれましたね。
綾介:僕もめちゃくちゃ刺さりました。学生時代とかを思い出しますよね。昔の友だちのことも思い出して、思わず高校時代の友達にLINEしちゃいましたもん。「思い出したわ〜」って送ったら、「宣伝かよ!」って返ってきて(笑)。そういう返しをしつつも、MVまで見ていてくれたらしいです。
9太郎:うれしい…!
◆冒頭の“ルールも知らないまま 試合に出たような”というフレーズもフックがあるなと思いました。
優:それこそ僕ら自身もオーディションで集まって、普通の素人だったところからグループを組んだわけで。養成所で訓練をしてきたわけでもなかったので、そういう面でも重なるところがあって、そのフレーズは刺さりましたね。
TAKA:僕はサッカーをやっていたんですけど、ルールを知らないまま試合に出る怖さといったらないから。想像するとちょっと胸が苦しくなるようなくらいなんですけど、新生活もそういう感じなのかなと。新生活の葛藤を本当によく例えている歌詞だし、このAメロはすごくパンチがあるなと思いました。
◆“お互いにもっと モテてたらきっと こんな仲良くはないよな”という部分は、皆さんには当てはまらないのかなと…。
TAKA:いやいや、僕は本当にモテなかったですから…。
9太郎:TAKAが言う、それ!?
TAKA:いや、本当にモテなくて。僕は男の友情のほうを優先していたというのもあって、女の子にはあまり好かれなかったんですよ。でも卒業して何年か経った後に“あの頃は良かったな”と感じられて、心の支えになっているなと思うので、この部分がすごく刺さりましたね。
◆9太郎君はどうですか?
9太郎:僕は友達がいなかったので、分からないです! モテない上に友達もいなくて、何も手にしていないから全然分からない(笑)。
◆逆にこの曲で“こういう世界もあるんだ”と知ったような(笑)。
9太郎:そうですね。でも今回のMV撮影で、巻き返した感はあります。街を歩いていると、昔の同級生たちがどんどん集まってきて…みたいなシーンで、“こういうことなのかな”って手探りで感動しながらの撮影ではありました。
◆9太郎君もCUBERSに入ってからは、そういう思い出が作れているのでは?
9太郎:確かに良かった、巻き返せて…。“20代になったら巻き返せるよ”って、あの頃の僕に伝えてあげたいですね。
「僕らも新鮮ですし、ファンの人たちもすごく新鮮なんじゃないかな」
◆M-3「相合傘」は9太郎君のソロ曲ですが、これも“らしさ”が出ているのかなと。
9太郎:コンペでいろいろな曲を集めていただいた中でこの曲が一番良いと思って選んだんですけど、ところどころ歌詞はこちらからお願いしていて。“送ったライン何度も見返し 既読付かなくてそわそわして”とか“ストーリーすぐ既読にしちゃって 内心バレてないかドキドキで”という歌詞は、“今の子ならあるよな”と思ったんです。
◆SNSが身近な世代ならではの表現ですよね。
9太郎:僕も(インスタグラムで)推しのことをフォローしていて、投稿にすぐ既読をつけちゃった時に“ヤバい! (ずっと張り付いて見ていることが)バレる!”みたいになることがあるから。それって学生で好きな子同士の場合でも同じようなことがあるだろうなと思ったので、そういう歌詞を入れてほしいとお願いしました。
◆なるほど。M-2「アジアの純真」はPUFFYのカバー曲ですが、CUBERSらしい仕上がりになっていると思います。
TAKA:僕らはインディーズ時代からブラックミュージックを中心にいろんなタイプの曲にチャレンジしてきたんですけど、その流れもあって今回は「アジアの純真」をカバーしてみることになりました。CUBERSらしさも出せそうだし、5人の声が入ると新しさとの融合みたいなものが良い感じになるんじゃないかというのもあって、この曲を選びました。
9太郎:この曲の振り付けでは最初は後ろを向いているんですけど、その状態でイントロが流れてくるとワクワクしてくるんですよ。もうアレンジが最高すぎて、大好きですね。
TAKA:イントロのアレンジには、いろんな候補があって。メンバーでも話し合った結果、このアレンジに決まったんですよ。イントロにもすごくこだわりました。
◆TAKA君と綾介君のデュエット曲であるM-4「Dangerous Kiss」で、一気にカッコ良い感じになるという、そこのギャップもCUBERSの魅力なのかなと。
綾介:今までこういう感じの曲はなかったので僕らも新鮮ですし、ファンの人たちも初めて聴く時はすごく新鮮なんじゃないかなと思いますね。英語が続くような歌詞も今まで少なかったので、初めて聴かせてもらった時はテンションが上がりました。…まず、曲名が「Dangerous Kiss」ってすごくないですか?
◆“胸に潜むBeast”とかもすごいですよね(笑)。
TAKA:表現がすごく良いですよね。“目と目が合えば 秒でFreeze さながらメデューサ”とかの言葉選びもオシャレなんですけど、かつ攻めていて。メロディもカッコ良いし、リズム感もあって、すごく耳に残りやすいので、メンバーもしょっちゅう口ずさんでいますね。キャッチーかつカッコ良い曲なので、何回も聴いてほしいと思います。
綾介:この曲をもらう前から、「セクシーでエロい感じの曲がやりたい」とは言っていたんですよ。だからTAKAとのペアでこういう曲をいただけて、すごくうれしいですね。
「本当に初めてづくしのミニアルバムになったなと思います」
◆M-5「DEEP」は春斗君と優君のデュエット曲ですが。
春斗:「Dangerous Kiss」に対して、こっちはすごくピュアな感じの歌詞で。この曲の作詞(大西洋平)と作曲(鎌田瑞輝)は今までもCUBERSの曲を作ってきてくださった方々なので、僕たち自身もすごく歌いやすいし、CUBERSらしさもあって。“南風ふいて”という歌詞もあるように夏をイメージできる曲だと思うので、これからの季節に向けてぴったりな曲だと思いますね。
優:(今作には)本当にいろんなタイプの曲が入っていて、ミディアム調にラップ、カバーにセクシーな曲調もあって、最後にこの曲が来ているのがアルバムとして良いなと思うんです。一番CUBERSらしい曲で、なおかつリード曲にもなり得たんじゃないかと思えるくらいキャッチーなサビだったりして。春斗君と2人で歌うペア曲ということで新しさもあるけど、今までのCUBERSらしさもある曲だなと思います。
◆どれがリード曲になってもおかしくないくらい、全体を通してクオリティが高い作品になったのでは?
TAKA:そうですね。「あたらしい生活」みたいなミディアム調のリード曲って今までになかったのでそれも初挑戦ですし、カバーも初めてですし、ペア曲も初めてですし、本当に初めてづくしのミニアルバムになったなと思います。
9太郎:ソロ曲やペア曲もあって、今までの作品とは耳触りも全然違うと思うんですよ。例えば「Dangerous Kiss」はすごくカッコ良い曲なんですけど、まだCUBERSを知らない人の中にこういう曲が好きな人もいるだろうし、かわいいラップが好きな人なら「相合傘」が刺さるかもしれないし、当時PUFFYの「アジアの純真」が好きだった人が僕らのカバーを聴いてCUBERSを知ってくれたりもすると思うんです。
◆バラエティ豊かな分、より幅広い層に聴いてもらえる可能性がある。
9太郎:そういう意味では、今までのファンの方たちが楽しんでくれるのはもちろんだし、今まで僕たちを知らなかった人たちにも届くきっかけが多い1枚になったので、この作品をこれからしっかり届けていきたいなと思っています。
PROFILE
CUBERS
●きゅーばーず…「友情・努力・音楽!」をキャッチフレーズに活動する、TAKA、優、春斗、綾介、末吉9太郎の5人によるボーイズユニット。2019年5月、つんく♂提供曲でメジャーデビュー。その後もひろせひろせ(ex.フレンズ)やSILENT SIRENのひなんちゅ、在日ファンクの浜野謙太など、さまざまなアーティストから提供された楽曲が高い評価を得る。メンバーの末吉9太郎はSNSで「アイドルオタクあるある動画」が反響を呼び、フォロワーはTikTok38万人、Twitter14万人を超え、地上波バラエティへの出演も多数。
TAKA
●たか…1993年11月14日生まれ。愛媛県出身。AB型。
優
●ゆう…1997年1月6日生まれ。東京都出身。A型。
春斗
●はると…1991年3月5日生まれ。東京都出身。O型。
綾介
●りょうすけ…1993年8月26日生まれ。佐賀県出身。A型。
末吉9太郎
●すえよし・きゅうたろう…1993年7月28日生まれ。千葉県出身。B型。
リリース情報
1st Mini Album『あたらしい生活』
2021年5月12日(水)発売
【数量限定豪華盤】8,580円(税込)
【通常盤】3,300円(税込)
WEB
公式サイト:http://cubers.jp/
公式Twitter:@cubers_official
公式Instagram:@cubers_official
この記事の写真
●photo/YOSHIHITO_SASAKI text/大浦実千