◆第2話では、隆治が事故で重傷を負った10歳の男の子・山下拓磨(潤浩)の診療や家族への対応をめぐり、未熟さ故に打ちのめされる姿が描かれていました。野村さんは、どんな感想をお持ちになりましたか?
この作品では患者さんと向き合うのは、隆治がほとんど。川村は患者さんと直接かかわるシーンがあまりないので、僕自身は「研修医って大変なんだな」という客観的な目線になりがちなのですが、それでも第2話は研修医のつらさがにじみ出ていたなとしみじみ思いました。撮影で印象的だったのは、同期の研修医4人で仲良く飲みに行く回想シーン。クランクインからあまり時間がたっていないうちにこういうシーンがあると、流れをつかみ切れていなかったりするので大抵ぎくしゃくしてしまうのですが、この時は全くそんなことなくて。僕らは最初からいい人間関係が作れていたので、その普段の空気感があのシーンでも出せたのではないかと思います。
◆第3話では、隆治は認知症の胃がん患者と、恒松祐里さん演じる中園くるみはシングルマザーのがん患者と向き合うことになります。どんなところが見どころでしょうか?
隆治たちが患者さんの抱えたものにどう道筋をつけてあげられるか、その過程ですね。川村はあくまでアドバイスを送ったり、ヒントを与えたりする役回りなので…あぁ、でも、川村が滝谷さんと将棋を指すシーンがあって。その唐突感は面白いと思います(笑)。単なる暇つぶしのような何気ないシーンに見えるかもしれませんが、後々の展開につながっていくことになります。
◆研修医たちがそれぞれ壁にぶつかり、成長していく姿も見どころです。川村には今後、どんな変化が訪れそうですか?
川村は今後、ある事件をきっかけに人生を左右する大きな分岐点に立たされることになります。それがどんなもので、どんな決断を下すのか。ぜひ注目していただけたら。それと、恋愛要素…とまでは言えないかもしれませんが、そういうシーンも出てくるので、作品の一つの彩りとして楽しんでいただけたらと思います。