◆桐山さんは、長谷役をやることにどのように思われましたか?
桐山:30歳も半ばになって、このような王道系の主人公をやることになり、すごく新鮮な気持ちになりましたし、声をかけていただけてうれしいです。
◆小西さんは、百々子を演じるに当たってご自身と重なる部分はありましたか?
小西:台本だけでなく、原作も読ませていただきました。とても甘い王道のラブストーリーで、百々子の純粋さや真っすぐさというのはすごく共感できました。百々子のようなピュアさにすごく憧れます。1本芯が通っていて、1つのことに対して、考えるよりもすぐ行動に移せるところは魅力的だなと。女の子もそうですが、大人の女性にも楽しんでもらえる作品だと思います。
◆演じるに当たって心掛けたことを教えてください。
桐山:長谷は隙がない完璧なホテルマンで、“怪人”と呼ばれていて、とにかく周りからとてもすごいと思われている人なんです。僕は隙がありすぎるので、長谷と似ているところは、自分で思う限り全然なくて(苦笑)。ですが、原作のファンの方がたくさんいる作品に出させていただくので、言い回しや間もそうですが長谷のホテルマンらしい身のこなしなども意識して役柄に取り入ました。
小西:原作の百々子というキャラクターのちょっとしたドジなところだったり、おっちょこちょいな部分、人に愛されるというところを、どうやったら実写でうまくできるかなと考えつつ、百々子を楽しみながら演じさせてもらいました。
◆御法川修監督から演じるに当たり、特別な要望や演出はありましたか?
桐山:監督からは動きを中心に要望があったんですが、役柄に関しては、その都度気になったところをディスカッションして、演じていました。逆に、僕から長谷を演じるに当たって、「人間離れしたようなものにはしたくない」と監督にお願いしました。怪人とは言え、1人の人間だから、孤独な部分や、完璧な人間だけではない側面っていうのを、百々子の前だけでは見せたいと思ったので。
小西:監督とはいろいろ話したんですけど、最初の衣装合わせの時に「これを参考にしてほしい」と監督からいきなりウサギのDVDを渡されまして…。正直、これをお芝居に取り入れるのは難しいなと思ったのですが(笑)、現場でも監督から直々にお芝居の指導をしていただき、ぴょんぴょん跳ねたり、目をパチクリさせたり、ウサギっぽい百々子ならではの動きができた気がします。