ボイメン・小林豊の将来は「63歳の僕は世界を旅していると思う」映画「ブルーヘブンを君に」

特集・インタビュー
2021年06月10日

実在のバラ育種家の女性をモデルに、いくつになっても夢を諦めない人生の素晴らしさを描いた映画「ブルーヘブンを君に」で、主人公の冬子(由紀さおり)の孫・蒼太を演じる小林豊さん。不可能といわれた夢にチャレンジする冬子に感化され、「何歳になろうが、夢ってどんどん新しく増やしてもいいし、かなえていってもいいんだと思った」と語る小林さんが想像する自分がおじいちゃんになった姿とは?

◆新型コロナウイルス感染拡大防止対策による方針を受け、約1年遅れでの公開となった「ブルーヘブンを君に」がついに公開されます。出来上がりを見た感想や印象に残っているシーンを教えてください。

自分が出演させていただいている作品ですが、勇気をもらいました。夢をかなえることはもちろん、その夢を支えてくれる人たちがいるっていうのはすてきなことだし、そういう冬子さんの生きざまを見せてもらったなと思いました。撮影してた時、それから出来上がりを見てより印象的に感じたのは、冬子さんと蒼太のバイクの2人乗りのシーン。実は、このシーンは由紀さんも思い出に残っていると言ってくださっていました。撮影中、後ろにいる冬子さんの姿は見えないはずなのに2人の乗っている画が俯瞰で僕の頭に浮かんでいて。もちろん後から映像を見ましたが、映像からの脳へのインプットというより、自分の脳にそのシーンが思い出としてあったというか僕のイメージからそのまま飛び出してきたような不思議な感覚があったんです。その時の「オードリー・ヘプバーンみたいね」「なんて!?」という2人の会話も、僕自身も本当に「なんて!?」ってなっていましたし(笑)。冬子さんもそんなやりとりを含めて楽しんでいるっていう、あのシーンはとてもほっこりすると思います。

◆蒼太の役作りについてはいかがでしたか?

秦監督からは「小林君はそのままでいいよ」と言われていて(笑)。蒼太のことは仕事も続かないし、その場限りで生きている感じはするんですけど、何事もやってみるけどはまらなかっただけで“チャレンジ精神はある”という前向きな意味で捉えていました。僕も何でもやってみようタイプなので、似ている部分があると思います。だからこそ蒼太にとってこのおばあちゃんとの出来事が起点になったんじゃないかなと。本作では描かれてないですが、これから“やりたいこと”を見つけて、夢を持ち始めるのかもしれないなって思っています。

◆由紀さんと“祖母・孫”の関係を演じて感じたことはありますか?

冬子さんがパラグライダーの練習をしているシーンの本番前、僕がこそっとせりふの確認をしていたところに由紀さんが入ってきてくれたんです。何の力も入ってなくて、おばあちゃんと孫がしゃべっている、だけど伝えたい思いがあって感情が上がってきてこうなるんだなという感覚があって、このやりとりのおかげでいいシーンに仕上がった実感がありました。「すごく良かった、泣けてきた」と言ってくださったスタッフさんもいたんですが、それは由紀さんのおかげで、僕は由紀さんに引っ張ってもらったなって思っています。

◆BOYS AND MENのメンバー・本田剛文さん演じる正樹と蒼太は兄弟という役どころですね。

これまでも僕は本田と共演することがすごく多くて(笑)。ただ「“いつもと一緒”みたいな感じになりたくないね」という話はしていました。だからといって何かを無理やり変えるわけではないんですけど、そう思われないように演技したいという。ただ一緒になる機会が多いからこそ、こう言ったらこう返ってくるかなっていうのはお互いにあって。それに僕と本田とキャラクターが役柄そのまんま。本田は真面目だし、僕は適当だしみたいな(笑)。だからこそバランスよく見てもらえるのかなと思います。あと本田は人見知りだからあんまり共演者とお話できなかったりするんですけど、僕がその役割を担って。僕のおかげで、本田は(柳)ゆり菜ちゃんとしゃべれるようになったと思います! 僕がいないと何にもできないんで(笑)。

◆では現場のムードメーカーは小林さん?(笑)

僕ですね! 本田って書きます…? 多分「絶対うそやん!」ってクレームきますよ(笑)。と言っても僕も盛り上げようと思っているというよりは、自由に過ごさせていただいただけで。ただせっかく共演者の方々が、僕らの活動拠点・名古屋の近くに来てくれているのでおいしい食べ物、スイーツを届けていました!

◆地方創生ムービー2.0プロジェクトの第3弾となる本作の舞台は、岐阜県の西濃地区。岐阜ロケで思い出に残っていることはありますか?

以前、愛媛県・宇和島を舞台とした「海すずめ」という作品に出演させていただいた時もその地域のことをすごく好きになったので、今回も「岐阜のいろいろを楽しむつもりです!」と宣言してたんです。ハンググライダーのシーンの撮影場所の近くにおいしそうな喫茶店があると聞いて、1人で30分くらいかけて歩いて行ったりもしました(笑)。寺脇(康文)さんと一緒に食べたアユもおいしかったですね! 地方ロケだったからこそ、都内での撮影よりも共演者の方とプライベートでも一緒にいられる時間が多くて本当によかったなと思います。

◆物語では、63歳の冬子が“初めてのこと”=空を飛ぶことに挑戦します。小林さんがやってみたい“初めてのこと”はありますか?

客観的に見ても冬子さんの姿はめちゃくちゃカッコいいし、おばあちゃんと孫という関係性じゃなくてもこの夢を応援したい、力になりたいって思えるくらいパワーのあることですよね。僕も32歳になりましたが、何歳になろうともどんどん夢って新しく増やしてもいいし、かなえていってもいいんだなと思いました。今はホエールウォッチングをやってみたいです! イルカは一緒に泳いだこともあるけど、クジラは見たことがなくて。深夜にテレビをつけたら動物たちが出てたりするじゃないですか(笑)。そういう時に、クジラのしっぽがばちゃーってなっていたり、潮を吹いたりするのを見てすごいと思うことがあって。実物を見たら、自分はどう感じるんだろうって気になるので見てみたいですね。

◆そんな好奇心旺盛な小林さんが、63歳になった時はどんなことをしていると思いますか?

世界を旅していると思う。僕飲食店のトイレに貼ってあるポスターみたいな世界一周旅行に参加してみたくて。知らないことを全部知りたいんです! それが失敗でもいいんですよ、まずそこに行くことが一生に1回あるかないかのことなので。実は、僕のそういう経験が仕事につながっていることも多々あるんです。例えば食べたものを再現してレシピを紹介したり、行った場所でインスピレーションを受けたことをイベントで話す機会があったり。番組で僕が行ったことのある旅先に関するクイズが出題されることもありました(笑)。そういうのって本当に不思議だなって感じます。

PROFILE

小林 豊
●こばやし・ゆたか…1989年3月19日生まれ。滋賀県出身。B型。エンターテイメント集団「BOYS AND MEN」のメンバー。主な出演作は『仮面ライダー鎧武/ガイム』『ランチ合コン探偵~恋とグルメと謎解きと~』など。BOYS AND MENのニューシングル「ニューチャレンジャー」が2021年7月28日(水)リリース。

作品紹介

映画「ブルーヘブンを君に」
2021年6月11日(金)全国公開

STAFFCAST
監督・原作・脚本:秦建日子
脚本:小林昌
出演:由紀さおり、小林豊(BOYS AND MEN)、柳ゆり菜、本田剛文(BOYS AND MEN)、おかやまはじめ、岩橋道子、柊瑠美、鈴木信二、関口アナン、松嶋亮太、中田圭祐、小池里奈、田村侑久(BOYS AND MEN)(友情出演)、寺泉憲、大和田獏、寺脇康文

STORY
鷺坂冬子(由紀)は、誰にも不可能といわれた世界初の青いバラ「ブルー・ヘブン」の生みの親として、園芸家としてはちょっとだけ有名だけれど、今は孫や家族に囲まれて暮らす普通のおばあちゃん。そんな冬子は、がんが再発して余命半年のステージ4だと診断されたということを家族に言えないでいた。主治医の川越(大和田)の叱咤激励に、冬子はあるやり残したことを思い出す。病気のことは内緒にしたまま、冬子は蒼太(小林)と正樹(本田)の2人の孫とその友人で溶接工の夏芽(柳)を巻き込み、無理だと言われていた夢にチャレンジしていく。

©2020「ブルーヘブンを君に」製作委員会

photo/関根和弘 text/山下紗貴

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