「四月は君の嘘」の新川直司さんの人気漫画をアニメ化した『さよなら私のクラマー』(TOKYO MX、BS日テレほか 毎週(日) 後11・30~深0・00ほか)。サッカーに情熱を注ぐ女子生徒たちの青春を描いた本作は、いよいよ6月11日(金)より映画版も公開に! そんなアニメ&映画の一大プロジェクトの応援マネージャーを務めているのが、日向坂46の影山優佳さん。作品の見どころや声優に初挑戦した感想、また自身がサッカーをプレーしていた当時の思い出や、サッカーに対する熱い思いを語ってくれました!
◆まずは、この作品の印象からお願いします。
女子サッカーを題材にしているのが珍しいなと思いました。私自身も小学生時代にサッカーの経験があるので、感情移入しながら原作を読ませていただきました。特に自分の過去とリンクしたのは、中学生編の「さよならフットボール」。私も主人公の恩田希ちゃんと同じように、小さいころは男の子に交じってプレーしていて。男の子が蹴るボールの強さを実感して挫折しちゃうところなどは共感しました。
◆アニメ化されることについてはどう思いましたか?
“サッカーのシーンがどう表現されるんだろう”とワクワクしました。実際に映像を見てみたら、疾走感がしっかり表現されていて。マルセイユルーレット(フェイントテクニックの1つ)をするシーンで、足元がスローモーションで映るところがあるんです。それが本当に生きている人間のように、流れるような動きをしていたので。アニメを作る方々のすごさをあらためて感じました。
◆そして6月11日(金)からは、いよいよ映画も公開されます!
映画は中学生編ということで、希ちゃん自身の苦悩や成長はもちろん、少年サッカーや女子サッカーの現状などがリアルに描かれた映画になっています。見てくださる皆さんにそういった部分を考えていただくきっかけになればと思いますし、試合のシーンも映画館のスクリーンだと現実より大きく見ることができるので。プレーの迫力やテクニックのすごさを純粋に感じていただけたらと思います。
◆この作品にご自身が関わることについてはどんな気持ちですか?
私自身、女子サッカーがもっと盛り上がるような活動をしていけたらと思っていたところだったので、こういう形でお手伝いをさせていただけるのはすごくうれしいです。この活動を通して、女子サッカーのことをたくさん勉強していきたいと思っています。メンバーも漫画やアニメが好きな子が多いというのもあって、みんなすごく応援してくれています。
◆女子サッカーについては今どんな思いがありますか?
ワールドカップを優勝した年と比べると、女子サッカーがニュースで取り上げられることがかなり少なくなってきたと感じています。やっぱり人に見られることによって、選手はモチベーションが上がると思うんです。なので、女子サッカーが少しでも人の目に止まって、応援してもらえるような環境になればいいなって。私はありがたいことにこうしてアイドルの活動をさせていただいていて、番組やブログで発信する場がたくさんあるので。今回プロジェクトの応援マネージャーというお話を頂いて、一人でも多くの人に女子サッカーの魅力を知ってもらえるようにしたいと思っています。特になでしこリーグにはいろいろな特徴の選手…しかもこれからの活躍が期待できる、応援したくなる方がたくさんいらっしゃる印象があります。今から見てもすぐにハマることができる要素がたくさんあると思います。
◆放送中のテレビアニメでは声の出演も。アフレコの感想を教えてください。
声だけでお芝居をするのは、私自身初めての経験でした。経験者の丹生明里には、“きっと楽しいと思いますよ”と声をかけられましたが、本当にそのとおりで。現場では、言葉として口に出すところと心の中でしゃべるところの違いなど、強弱や抑揚の付け方を意識しながらやらせていただいたんですけど。台本にビックリマークしか書かれていないところがあって、それを表現するのが一番難しかったです。
◆演じたキャラクターについての印象は?
海老名あやめちゃんは、物事を俯瞰で見る冷静さがありつつもハートは熱いキャラクター。私もプレーしていた時に、心の中で“フィジカル(体の強さ)で男の子に負けたくない!”と思っていました。なので、そこは似ているかなと思います。
◆影山さん自身、最初はどんなきっかけでサッカーを好きになったんですか?
もともと家族が大好きで、ワールドカップもわざわざ現地に見に行くような親なんです。ちょうど私が1歳になったぐらいの時に日韓大会が開催されて。記憶にはないんですが、スタジアムに連れて行ってもらったりしたんです。あと、写真館で撮ってもらう家族写真って普通は正装で撮るじゃないですか。でもウチはなぜか日本代表のユニホームを着ていたりしていて(笑)。生まれた時からサッカーが好きになる要素が身近にあふれていたので、自然と好きになった感じです。
◆影山さん自身の高校時代の青春の思い出というと?
フットサル部に入っていたのですが、アイドルの活動もあってなかなか参加できないのが残念でした。でもサッカー経験者は私だけだったので、トラップの仕方や周りの見方などをアドバイスすることがあって。それで、次に部活に来た時にみんながうまくなっていて、お互いに声を掛けるルールが決まっていたりしているんです。それがちょっと寂しくもありつつ、みんなの成長を感じられてうれしかったです。
◆では今、グループの活動で青春を感じる瞬間は?
ライブのツアーで全国を回ると、お昼のケータリングでご当地のものを用意していただくことがあって。「ライブでカロリー消費するから、いっぱい食べよう!」っていうメンバーも結構いて(笑)。金村美玖とか髙橋未来虹とか、食べなさそうな人が意外と食べるんですよ! そうやってみんなでご飯を取りに行ったり、「食べ過ぎだよ~」ってツッコんだり。そんな時間が、青春だなぁと感じますね。
◆タイトルにちなんで、別れにまつわるエピソードがあったら教えてください。
おととしぐらいからお家でハムスターを飼い始めたんです。寿命が3年ぐらいっていわれていたんですけど、1年ぐらいで死んじゃって…。それが寂しかったですね。ケージの中にその子のお家があって寝る時はそこに入るんですけど、ほとんどお尻を向けてくるんです(笑)。“顔向けてくれてもいいじゃん!”と思うけど、そのお尻が真ん丸でかわいくて、日常に幸せを届けてくれたハムスターちゃんでした。
◆本作の楽しみ方など、皆さんへメッセージをお願いします。
選手一人ひとりの感情だったり、日本サッカー全体のことだったり、プレーのすごさだったり…いろいろなテーマが詰まった作品になっていて。皆さんが共感できるポイントが必ずあると思うので、そこを楽しんでいただけたらと思います。あと、いろいろな楽しみ方ができる分、見るポイントを変えることで何度も見られる作品なんじゃないかなって。それぞれの楽しみやすい形で、たくさんの方に見ていただけたらうれしいです。また個人的には今後、どうすればサッカーが面白く見られるのか、その楽しみ方を伝える活動ができたらと思っています。用語の解説もそうですし、スタジアムでのオススメの過ごし方など、サッカーを楽しむ1歩目をサポートさせていただけたらうれしいです。
◆最後に、近況エピソードを教えてください。
私は自分の知らないことを調べるのが好きで。これまでいろいろなジャンルのことを勉強してきたんですが、最近はお城とか星座を勉強中です。お城はもともと歴史があまり得意ではなかったので、苦手を克服するきっかけになればと思って。星座は覚えたらいつか役に立つかなと思いました。おおぐま座とこぐま座の物語などギリシャ神話がすごく面白くて、ハマっています!
PROFILE
影山優佳
●かげやま・ゆうか…2001年5月8日生まれ。東京都出身。O型。日向坂46・一期生。現在、『日向坂で会いましょう』(テレビ東京)などに出演中。メインサポーターを務める『第41回全国高等学校クイズ選手権』(日本テレビ系)の予選が2021年7月18日(日)に開催。映画「かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~ファイナル」が2021年8月20日(金)公開予定。
作品情報
テレビアニメ『さよなら私のクラマー』
TOKYO MX、BS日テレほか 毎週(日) 後11・30~深0・00ほか
「映画 さよなら私のクラマー ファーストタッチ」
2021年6月11日(金)全国公開
©新川直司・講談社/さよなら私のクラマー製作委員会
©新川直司・講談社/2021「映画 さよなら私のクラマー」製作委員会
●photo/中田智章 text/橋本吾郎