初プロデュースアニメに明石家さんま「いい経験をさせてもらいました。渡辺監督とも出会えましたしね」映画「漁港の肉子ちゃん」

特集・インタビュー
2021年06月11日

◆今回さんまさんはアニメ作品の企画・プロデュースということで、大変なこともたくさんあったのでは?

さんま:アニメ大変! 今のところ二度とやりたくないと思うくらい。当たり前ですけど時間がかかりました。構想から5年、2年前からアニメという形で作ろうということになり、その時点では監督がパパッと仕上げて、半年くらいで完成するのかなと思っていました。でも(アニメの製作が始まり)半年たって監督の説明を聞いたら、まだ10分しか仕上がっていないと。ええええっ!! 言うてから2年たってしまいました。

◆それはプロデューサーとして関わったから分かったことですね。

さんま:悲しいかな、テレビ番組の感覚が身についていて、バラエティやドラマとは費やす時間の感覚が大きく違うので、これがアニメの世界なのかと思いました。庵野秀明監督のドキュメンタリー番組を見ましたが、(自分も)ああいうふうに立ち居振る舞えばいいのかと思いましたね。庵野監督の「ゼロ号は見ません、次の仕事が始まっているんです!」というコメントがあったんですよ。俺はゼロ号を3回くらい見ましたから(笑)。でもいい経験をさせてもらいました。渡辺監督とも出会えましたしね。

◆大竹さんから見てプロデューサーとしてのさんまさんはいかがでした?

大竹:プロデューサーと監督との間で、どうやって作品を作っていくかということを詳しく聞いたわけではないんですが、画の作り方も含めて監督が説明したそうで、冒頭から5分間を1時間くらいずっとしゃべったらしく…。

さんま:そうそう!(笑) 監督が芝居仕立てでしゃべるんですよ。(作品の世界に)入ってしまって、「そこでト書きではシュシュシュシュ〜、サッサンがオートバイでブルンブルン、『おい、キクりん何してるんら』と声を掛け、猫が現れ…」と1時間くらい活弁士みたいにしゃべるのよ。あれはスタッフ一同つらかったです。どうリアクションしていいか。これをあと何十回とこれを聞かんとあかんのかと思いました(笑)。

大竹:そういう話を聞くと、(プロデューサーとして)深く深く関わって、2年間かけて作った映画なんだなと思いました(笑)。そして所々に彼ならではの小さなギャグやユーモアがちりばめられているのがすごいなと。それを監督がうまく画にしてくださったんだなと思いました。

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