2018年4月よりECメディア「北欧、暮らしの道具店」での配信が始まり、600万回以上再生された短編ドラマ『青葉家のテーブル』が映画化。映画版で青葉家に居候する国枝優子を演じる栗林藍希さんに、本作の見どころやプライベートなことを伺いました。
◆映画「青葉家のテーブル」出演を聞いた時の心境を教えてください。
回数を重ねたオーディションだったのですごくうれしかったです。1回目のオーディションはその場で台本を頂いて、みんなで台本を見ながらやるのと歌を歌ったんですけど、2回目はその1回目でやったオーディションを覚えてきて、3回目は衣装を全部着て監督と面談みたいな感じで。回数を重ねるごとに「出たい!」とずっと願っていました。
◆脚本を読んだ時はどう感じましたか?
優子がこんなにメインなんだっていうか、優子の冒険物語みたいなところがあるので、「こんなに責任重大だったんだな…」って思いました(笑)。
◆オーディションの時はここまで優子が中心だとは思ってなかった?
思っていなかったです。優子と与田ちゃんのどっちの役も受けたんですけど、どっちになるか分からなかったし「まさかこんなに…」って感じでした。あと、こういう若い人たちがひと夏で変わっていく物語がすごく好きなのでこの作品に出たいという気持ちが強くなりました。
◆青春物語が好きなんですか?
ずっと出てみたかったんです。高校も通信制だったので、学生生活のいわゆる青春って感じをあんまり味わえていなくて、映画とかで体験できたらと思っていたんですけど、なかなか今までご縁がなくて。結構大人びた役ばかりやってきたので、今回は自分の代表作になるんじゃないかなっていうぐらい大切な作品です。
◆同世代の方たちとの撮影はいかがでしたか?
本当に夏休みみたいで、撮影中もまさに青春って感じでした。こんなに同世代の方たちと関わることもあんまりないので本当に楽しくて。バンドメンバーの4人は終わった後もご飯に行くぐらい仲良くなりました。細田(佳央太)君は2回目の共演だったので、撮影中もたくさんおしゃべりして、毎日楽しかったです。
◆特に印象的なシーンはありますか?
与田ちゃん(上原実矩)とけんかをするシーンが個人的にはすごく好きです。映画の中で歌を歌うのも初めての経験だったので、バンドメンバーとの歌のシーンもすごく感動して。まさか自分が歌っている姿が流れるなんて夢のようでした。
◆栗林さんが優子を演じる上で意識したことはなんですか?
優子のひたむきなところ、前向きに突き進んでいく姿とか、強い心を持っているけど、でもお母さんに何か言われるのが怖いとかそういう葛藤の表現を頑張りました。自分と似てる部分を探す作業が大変でしたね。
◆探してみて自分と似てるなと思ったところはありましたか?
優子はお母さんと2人で暮らしていて、良くも悪くも距離が近すぎてぎくしゃくしてるんですけど、私もお母さんとすごく仲が良くて、お母さんからファッションやいろんなことを教えてもらったので、そういう部分は優子とちょっと似てるんじゃないかなって思います。あとは、上京する時も衝動的で「あっ、上京しよう!」ってすぐパッパッと決めてやりたいことをやってきたので、そこも優子に似てるなって。優子と同じようにスケートボードもやったことあるし、Tシャツを染めたり、粘土を塗ったり、ギターやったりとか音楽もやってるし…優子を見て少し恥ずかしいなって思っちゃいました(笑)。
◆監督とのやりとりで印象に残っていることは?
撮影前日までしっかりリハーサルを重ねてからの撮影だったので、監督は私がやりやすいように、思っているようにやっていいよという感じだったのかなと思いましたね。撮影が始まる寸前まで相談に乗っていただいたので、本番ではしっかり役に入ることができました。
◆西田尚美さんや市川実和子さんとの共演はいかがでしたか?
お2人が本当に仲良しで、2人が話しているのを見て勝手に楽しんでいました。年を重ねられてもずっとかわいらしさがあって、お2人のような大人になれたらいいなって思いました。私はお父さんやお母さんの服とかアクセサリーを身につけることが多いんですけど、それを見た西田さんが「なんでそれ着てるの? それ、私が若い時に着てたやつだよ」って驚いていて、「お父さん、お母さんのです!」と言ったら、「なるほど!」って笑っていました。
◆お気に入りのセットはありますか?
青葉家のお部屋は、「北欧、暮らしの道具店」の佐藤店長のお家なんです。すごいかわいくて、こんなお家に本当に住んでいるの? ってぐらい。いつかあんなお家に住みたいです。観葉植物やお花がいっぱいあって、果物がお皿に飾られていたり。観葉植物は好きで自分の家にも置いているんですけど、全然レベルが違いました(笑)。今はあまり物を置かないようにしているんです。欲しいものはたくさんあるんですけど、とりあえず最低限の物だけで、常に掃除できるように床に物を置かないようにしていて。もうちょっと頑張って広いお家に住めたら、自分の好きなものを集めたいなって思っています。
◆劇中にはおいしそうな料理も登場しましたが、特に印象に残っている料理はありましたか?
そうめんですね。つゆがおいしすぎて、最初食べた時びっくりしました。あとは、ソラオ(忍成修吾)さんが作るタコスもいろんな種類があって、すごくおいしかったです。
◆出来上がった作品を見ていかがでしたか?
自分が映画を見て、いろんなキャラクターに触れて救われた経験があるんですね。出来上がった作品を見たら、優子がそういう存在に見えてきて、この映画を見て優子に救われたって思ってくれる人がいるんじゃないかなって思いました。そう考えたら、夢がかなった気がしてすごくうれしいし、自分が大きなスクリーンにずっと映っているという経験はなかなかなかったので本当にありがたい気持ちでいっぱいで。試写の後、監督に泣きながら「ありがとうございました」とあいさつしました。
◆映画に救われた経験があるということですが、一番心に刺さった映画はなんですか?
いろんな映画とか本を読むことで現実逃避になっていた感じなので、特別にこれっていうのがあるわけではないんですけど、映画を好きになったきっかけというか初めて人に勧められてちゃんと見た映画は「時計じかけのオレンジ」ですね。映画ってこういうものなんだって最初に感じた作品です。それが中学2年生の時で、それまで映画とかあんまり見たことなかったので衝撃を覚えています。
◆4月に20歳の誕生日を迎えましたがが、どんな20代にしたいですか?
今まであまり友達と遊ぶことが少なかったのですが、せっかくみんなが大学生になって東京に来たので、たくさん会いたいし遊びたいですね。あとは、大人の一員になるので、一人の人間として向き合って、対等にお話ができるように遠慮しないでやっていきたいなって思っています。
◆では、最後に映画「青葉家のテーブル」の見どころをお願いします。
バンドシーン、美術予備校のシーン、それとお母さんたちの話とさまざまな角度から見られる映画なので、いろんな世代の人が楽しめて、共感できて、感動できる映画だと思います。お母さんと見たら仲が深まると思うし、家族で見たり、友達と見たり、たくさんの人に見てもらいたいです。
PROFILE
栗林藍希
●くりばやし・あいの…2001年生まれ。新潟県出身。「新潟美少女図鑑」で注目を集めデビュー。2018年映画「緑色音楽」でスクリーンデビュー。主な出演作に、ドラマ『his~恋するつもりなんてなかった~』『ふたりモノローグ』、映画「左様なら」「シスターフッド」など。『音流~ONRYU~』(テレビ東京)でレギュラーMCとして出演中で、番組をきっかけに2020年アーティストとして活動を始める。
作品紹介
映画「青葉家のテーブル」
2021年6月18日(金)より全国公開
(STAFF&CAST)
監督・脚本:松本壮史 脚本:遠藤泰己
出演:出演:西田尚美、市川実和子、栗林藍希、寄川歌太、忍成修吾、久保陽香、上原実矩、細田佳央太、鎌田らい樹、大友一生、芦川誠、中野周平(蛙亭)、片桐仁
(STORY)
シングルマザーの春子(西田)と、その息子リク(寄川)、春子の飲み友達めいこ(久保)と、その彼氏で小説家のソラオ(忍成)という一風変わった4人で共同生活をしている青葉家。夏のある日、春子の旧友の娘・優子(栗林)が美術予備校の夏期講習に通うため、青葉家へ居候しにやって来た。そんな優子の母・知世(市川)は、ちょっとした“有名人“。知世とは20年来の友人であるはずの春子だが、どうしようもなく気まずい過去があり…。
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●photo/関根和弘 text/渋谷なつき hair&make/タケダナオコ styling/高上未菜
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