前原滉&天野はな&山西竜矢監督「人と人の関係はどう消えて、どう生まれるのか」映画「彼女来来」

特集・インタビュー
2021年06月17日

◆Vampilliaのバイオリニスト・宮本玲さんが奏でる独奏も印象的です。

山西:プロット段階で、「音楽は楽器一本でいこう」という話をプロデューサーとして、宮本さんのバイオリンに決めました。バイオリンという楽器は、幸せな音から不穏な音まで音色の振り幅があって、恋愛の二面性みたいなものを描いた今回の作品に通じる部分があると思ったからです。メインテーマ以外は即興で当ててもらうなど、作品に寄り添って音楽をつけていただいて、すてきな仕上がりになったと思います。

前原:現場では、このシーンでどんな音楽が流れているかということを考えて演じていないので、完成した映画を見てシンプルに音楽って効果的だなと思いました。いいあんばいで映像と融合していました。

天野:撮影している時は淡々とシーンを重ねていた印象があったのですが、音楽が付いたことですごく色が加わったというか、より表情が豊かになっていて驚きました。

◆キャストのお二人がお好きなシーンは?

前原:紀夫が家に帰ると、自分の家族がマリと楽しそうに食卓を囲んでいるシーン。めちゃめちゃ怖いし、自分で演じていてもどうしていいか分からない感じとか面白いと思いました。

天野:台風が来ることで、2人で一緒に窓にテープを貼るとか一緒にラーメンを食べるとか、ちょっとずつ生活になじんでいくシーンです。音楽もいい感じに流れていて、とても印象的でした。

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