2021年4月にジャニーズJr.を卒業した室龍太さん。舞台を中心に活躍を続ける彼が、Jr.卒業後初の座長公演「コムサdeマンボ!」(8月上演)に挑みます。2019年秋に上演された舞台「どれミゼラブル!」の続編として上演される本作を前に、前後半に分けて室さんにインタビューを。前半では、本来の予定では2021年1月に上演される予定が延期となってしまっていたこと、久々のダンスについて、素直な思いを語ってくれました。
◆2年ぶりにコムサ真二を演じることになった時の気持ちを教えてください。
決まった時はうれしかったです。ホンマやったら今年の1月にやる予定だったのですが、コロナ禍の影響で延期になってしまいました。今こうして実現できたことをうれしく思っています。
◆延期になった時の心境はいかがでしたか?
延期になった作品やオンエアも多かったので、仕方がないことだと思いつつも、すごく残念な気持ちではありました。でも絶対にできると信じていましたし、製作スタッフの方々も「絶対にやろうね」と言ってくださったので、「絶対できる!」という気持ちのほうが強くて特に落ち込みませんでした。中止になった分、違う形でいろんな仕事が舞い込んでくるかなと思い、ひと言で言えばお気楽に過ごしていました(笑)。逆を言えば、落ち込んでいる時間がもったいないなと。僕は落ち込む時間があれば、他のことができるなって考えを方する人なので、よく周りから脳天気と言われるんです。
◆初座長は大阪松竹座の舞台でした。今回が東京での初座長公演になると思いますが、心構えはいかがですか?
人生で今回が2回目の主演になりますが…。人生で言うと小学生の時に学芸会で「ピーマンの王様」という演目で主演しているので。…あ、ごめんなさい。関係ない話でした(笑)。ついつい違う話にいっちゃうから、僕。違う話していたらすぐに言ってください。えー、何でしたっけ?
◆(笑)。主演するに当たっての心構えをお聞きしたいなと。
特に気負うことなく、周りのキャストの皆さんやスタッフの方に助けてもらいながら臨もうと思っています。「俺が座長だぜ!」という心構えでは僕はできないと思うので、みんなで切磋琢磨しながらできればと思っています。
◆皆さんついてきてくれそうですか?
そうですね~…僕、愛され力があるので(笑)。自分で言うのも何ですけど、ファンの方からもよくそう言われるので、それを信じて、今までどおりにやれば皆さんついてきてくださるのかなと思います。
◆前回は芸人兼放送作家、今回はバラエティ番組の作家という設定。どんな役作りをされていますか?
基本的に役作りというものをあまりしないんです。稽古で得たものを生かしていくというか。初めからあまり決め込まないようにしているので、特に今の段階では役作りは意識していません。
◆脚本を読んで魅力を感じたところを教えてください。
コムサ真二に関してはすごく僕寄りになったというか(笑)。脚本を読んでいると「俺、これ言いそうやな」ってツッコミのワードが出てきます。言い方を想像すると、「俺なのかな?」と思うくらい当て書きしていただいた印象がありました。そして全体的な感想を言うと、お芝居として見に来てくださる方にも楽しめる内容になっているし、ジャニーズのファンだからこそ楽しめるネタもあるので、いろんな方に楽しんでいただける作品になっているなと思いました。
◆具体的に自分に似ているなと思ったり、共感できるところは?
ほぼ全部のせりふが僕が使うような語尾になっていますし、自分でもホンマにこう聞かれたらこう答えるやろなと思いました。誰かがこうボケてはったら、こうツッコむなと。どこかで脚本の可児理華さんに監視されているのかなと思うぐらい(笑)、すごく室龍太ぽい。それはすごくありがたくて、特に役作りもしないのはそのおかげだと思っています。
◆役柄の紹介には、「好きなテレビの仕事をもっとたくさんしたくて、恋愛もせずにストイックに生きている」と書いてあります。そこも共通点でしょうか。
そうですね~。仕事が一番楽しいので、僕も仕事にはストイックでありたいです。
◆室さん自身もお笑いには愛がある?
僕はテレビを見るとなったらバラエティ番組が多いです。笑いに関しては愛を持って、芸人さんをリスペクトしています。
◆真二というキャラクターがパワーアップしたところはありましたか?
今聞いている話では、すごく踊るらしいです。タイトルに“マンボ”という言葉が入っていますから。そしてタイトルのロゴにマスカラも描いてありますしー…。
◆…マスカラ?
ん? あ…マラカス! やばーーーーーい! 今言ったことはカットしてください! まぁ…ね、マラカスが描かれているので、めっちゃ踊ると聞いています。
◆そこはジャニーズのファンの方も楽しめそうですね。
そうですね。僕は何年ぐらい踊ってないんでしょうね。1年半ぐらいかな? 舞台「のべつまくなし・改」から踊っていないので。「オリエント急行殺人事件」ではちょこっと踊りましたけど、今回は聞いた話ではガッツリ踊るようなので、そこは楽しみであり、不安でもあります。踊れるかなって。
◆ではあらためて確認です。マスカラのネタ、使ってもいいですか?
だああああ! もうすぐにイジってきますやん!(笑)
◆ファンの人は喜ぶと思いますから!
それならぜひ使ってください(笑)。
◆ありがとうございます(笑)。では、前回の公演を見ていなくても楽しめるポイントを。
前回の舞台にちょっと触れているところもありますが、初めて見る人も分かるようにはなっていると思います。コメディ劇なので、笑っていただきたいし、たくさんの笑いをお届けしたいと思います。その中でも人の優しさが感じられたらいいなと。
◆室さんは京都のご出身ですが、今回は京都での上演も予定されています。その意気込みをお聞かせください。
地元での公演ですので、たくさんのお客さんに見ていただきたいですし、たくさんの方に笑いを届けられたらいいなと思います。なので、地元の友達100人呼ぼうかなと思っています(笑)。
PROFILE
室 龍太
●むろ・りゅうた…1989年5月25日生まれ。京都府出身。B型。2003年にジャニーズ事務所に入所し、関西ジャニーズJr.としてコンサートや舞台などで活躍。2021年4月にジャニーズJr.を卒業。近年の主な出演作品に、ドラマ『BS新春時代劇「大岡越前スペシャル~初春に散る影法師~」』、映画「映画 少年たち」「おとなの事情 スマホをのぞいたら」、舞台「大阪環状線 君の歌声が聴きたくて1985 天王寺編」(主演)、「どれミゼラブル!」「オリエント急行殺人事件」「ッぱち!」などがある。
公演情報
舞台「コムサdeマンボ!」
(STAFF&CAST)
作:可児理華
演出:水田伸生
出演:室龍太、田中真琴、古謝那伊留、川久保拓司、石垣佑磨、金田哲、六角慎司、酒井敏也
(INTRODUCTION)
前作「どれミゼラブル!」は、売れない役者たちが集まる伝説の館“コーポ・レミゼ”を舞台にしたコメディ。本作では、前作から約2年後のストーリーが展開。当時芸人兼見習い放送作家だったコムサ真二(室)は、地上波バラエティの放送作家に。ある日、番組のスタッフルームに警察から連絡が入る。ADが交通事故に遭い、今晩放送するはずのデータが全て壊れてしまったというのだ! 放送まで時間もない中、急きょ生放送で番組を作れという命令が下り…。果たして、番組を無事に放送することはできるのか!? プロデューサーや総合演出、大御所作家、そして前作から引き続き登場する売れないミュージカル俳優&売れないアクション俳優も巻き込んだ、爆笑必至のドタバタコメディが繰り広げられる!
【大阪公演】2021年8月5日(木)~8日(日) 会場:梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
【東京公演】2021年8月11日(水)~22日(日) 会場:銀座 博品館劇場
【京都公演】2021年8月24(火)・25日(水) 会場:京都劇場
【静岡公演】2021年8月27日(金) 会場:静岡市文化会館中ホール
チケット一般販売:6月19日(土)12:00~
公式HP https://c-mambo.com/
●text/佐久間裕子