◆千本木さんから見て、さらさはどんな女の子ですか?
天真爛漫で、真っすぐな性格で、とにかく明るい子です。でも、そんな彼女にも幼いころに一度挫折した過去があるんです。そこから何とか立ち直り、ある時、舞台の「ベルサイユのばら」を見て、オスカルを演じることを新たな目標に、紅華歌劇音楽学校に入学してきます。その背景を知ると、単純に明るく天真爛漫な性格という言葉だけでは片付けられないなと感じます。それに、そもそも難関として知られる紅華歌劇音楽学校に合格しているわけですから、それだけの素質や魅力が彼女の中にはあるはずで。そんな不思議さも含め、知れば知るほど、さらさのことが好きになっていきます。
◆そのさらさと共に成長していく奈良田愛の存在も大きいように感じます。
愛ちゃんとさらさの友情はかなりの注目ポイントですね! まさしく2人の出会いは奇跡であり、運命だったんだなと感じます。真逆の性格の2人が同じ部屋で寮生活をすることになりますが、一体どのようにして心を通わせていくのか楽しみにしていてください。
◆さらさとは異なり、人付き合いが苦手で不器用な愛ちゃんがさらさと友情を育む姿は見ていて応援したくなります(笑)。
いや〜、ホントにたまんないです!(笑) アフレコでは愛ちゃん役の(花守)ゆみりちゃんと隣同士で収録していたのですが、心の中でいつも“頑張れ!”って応援していました(笑)。また、愛ちゃんはさらさと出会ったことで大きく変わっていきますが、さらさもまた愛ちゃんから学ぶことが多いんですね。そうした2人を見ていると、本当に良いライバル関係だなって思います。
◆他にも個性豊かな登場人物たちばかりなので、誰の視点でストーリーを追うかで、物語の見え方も大きく変わっていきますよね。
そうなんです! 面白いのが、紅華歌劇音楽学校は中学3年生から高校3年生までの女の子であれば、何度でも受験ができるんです。そのため、さらさと同期である第100期生も年齢がばらばらで。さらさは15歳で最年少ということもあり、周りからすれば、どこかまだ子供に感じるところがあるんですね。でも同期生たちは、決してさらさのことを下に見るようなことはしませんし、それどころか、さらさの魅力や、周囲をひき付ける言動にハッとさせられることもある。自分よりも年下の才能に焦りを感じることって、きっと多くの方が一度は経験することだと思いますので、その部分にも共感を持って見ていただけると思います。