◆お2人とも<十戒>と呼ばれる10人のキャラクターのリーダー、ゼルドリスに仕える魔神役を演じられましたが、役柄について知ったのはいつごろですか?
川島:アフレコの10日くらい前にこういうデザインですと、先にキャラクターデザインを見せていただきました。鈴木央先生描き下ろしのキャラクターでしかも僕ら2人に寄せたキャラクターだったので、めちゃくちゃうれしかったですね。その絵を描いていただいただけでも感謝です。
井上:僕はアフレコの前日にキャラクターデザインを見ました(笑)。ゼルドリスに忠誠を誓っているキャラクターですが、見た目は完全に川島さんと井上になっているので、そこを見ていただけたらと思います。僕のキャラは劇中では全身映ることはないんですが、全身見ていただいたらピエロ感があるんです。魔神なんですけど、鈴木先生が井上の陽気さやポジティブさをピエロっぽい衣装で表現してくれたのかなと勝手に思っています。
◆川島さんはいかがでしたか?
川島:川島がムキムキになったらって感じのキャラクターです。僕より首が3倍くらい太いので、相当低い声で頑張りました(笑)。今こうしてしゃべっている声よりも、相当低く、下から聞こえるような声になっていますが、非常に紳士的なキャラクターだったので、丁寧な言葉遣いで収録しました。
◆アフレコのために準備されたことがあれば教えてください。
井上:川島さんとご一緒するということでしたので、川島さんは低い声のキャラクターを求められているんだろうなと思いました。なので、僕が低い声にするのも違うなと。だからといって、ハイトーンの高い声にするのもふざけすぎる感じがするなと思い、テレ東のアニメ番組でご一緒している美山加恋ちゃんに相談しました。彼女は声優経験もあるので、「どうやって声って決めてるの?」と尋ねたら、「5、6種類の声を持っていくしかない」と言われたので、家でいろんな声をあててみました。現場では、音響監督さんのアドバイスや意見を反映して変えてみようと思いましたが、そのままのあてた声で何も言われなかったので、収録本番では自分の元の声から少しズラした声でやりました。
川島:僕は過去にもアフレコのお仕事をさせていただいたことがあり、精いっぱいの低い声を作っていったことがあるんですが、その時は「そんなに存在感出さなくていいから」と怒られたので、今回は全くのプレーン、白ご飯の状態でいきました。芸人としては頑張っていますが、声優としては数えるほどしか経験がありませんので、変に決めていくと修正が大変やろうなと思ったんです。勝手にカレーを待っていたらルーが現れるんちゃうかなと思って、だったら白ご飯の方がいいかなと。だから最初のあいさつの時に、井上君と2人で「何でも言うてください。1秒でも駄目やったらすぐ言うてください。全部言うとおりにします」と監督と音響監督に託しました。