◆現場にはプレーンな状態で入ったということですね。
川島:はい。その状態でやったんですが、ビックリするくらい2人ともNGが出ましたね。
井上:いや、でも白ご飯、お米が光ってました。ふっくらしてたわ~。
川島:ありがとうございます(笑)。
◆実際にアフレコした感想をお聞かせください。
井上:難しかったです。こんなにもキャラクターの口と自分の口が合わへんかと思いました。自分でしゃべっていて気持ちいいリズムがあるけれど、アニメーションと現実のおしゃべりの速度は違うからアニメに合わせるのが難しかったです。普通のしゃべり言葉ならここに句読点は入れへんなと思うところでも、アニメでは「ここに句読点入れてください」と指示されるので、芸人を21年やっているけど、見てきた世界が全く違うんやろうなと思いました。
◆音響監督からキャラクターの口の動きとしゃべる速度を合わせるポイントについてアドバイスはありましたか?
井上:シンプルにもっとゆっくりしゃべってくださいと言われました。
川島:アフレコ中、2人とも4回ずつくらい「落ち着いてください」と言われましたね(笑)。
井上:言われましたねー(笑)。
川島:せりふを1個言うと1個言われたことを忘れるんです。「そこ間を空けてください。句読点入りますよ」と言われて間を空けたら、「ゆっくり落ち着いてください」と言われ、落ち着くと「句読点空けてください」と。こういうやりとりのラリーが結構ありました。
井上:あったあった!
川島:2人とも緊張していたんでしょうね。楽しくやっていたつもりなんですけど、慣れないことなので、マイク前に立つとどうしてもそうなってしまう。現場で梶(裕貴)さんの声を聞きながら収録できたので、プロの声で「次、おまえやで」と言われている気がしました(笑)。もちろん梶さんの声を聞きながらアフレコできたのは良かったけど、このクオリティーに合わせなあかんのかと焦りました。一瞬そこを目指そうと思いましたけど、どうしたって無理ですからね。自分たちなりに楽しく伸び伸びやりました。