◆クライマックスでは、真壁が桃井さん演じる伝説の活動家・大國塔子と取調室で緊迫の対決を繰り広げます。そのシーンに臨むに当たっては、やはりプレッシャーもあったのでは?
取調室のシーンは毎回、他のゲストの方の時でも、失敗しないようにあえて自分自身にプレッシャーをかけているところがあって。だから、撮影前日の夜は眠りが浅く、何度も目が覚めてしまうんです。でも、それが返っていいのかなとも思っていて。取調べというのは、被疑者にしてみれば人生や命が懸かっている。だから、対する真壁も寝られない精神状態で当然だろうと。とはいえ、今回に関しては特にそれが強かったなと感じました。
◆撮影は本番一発勝負だったそうですね。
そうなんです。途中で何度も感情を途切らせるわけにはいかないと思って提案しました。私たちのわがままを、スタッフの皆さんも聞き入れてくださって。そうなると、失敗はより許されなくなる。でもそのプレッシャーがあるからこそ、現場にいた全員に一体感が生まれて。とてもライブ感のある撮影になりました。
◆そんな緊張感のある撮影を無事に終えた時の心境は?
もう、興奮状態でした! 家に帰ってもなかなか寝られなくて。やっと寝られたと思ったら、今度は起きられなくって(笑)。それぐらい幸せな気持ちに包まれていました。今思い返しても、何年かに一度経験できるかどうかと思えるほどの撮影でしたし、自画自賛をするわけではありませんが、あの取調室のシーンを共演者の皆さん、スタッフの皆さんと一緒に作れたことは、今の私の誇りになっています。