映画ファンの中で、“泣けるSF映画”として人気の高い「星空のむこうの国」が、35年の時を経てリメイク。鈴鹿央士さん演じる主人公・昭雄を助ける親友・尾崎を演じるのが、ダンス&ヴォーカルグループ・lol –エルオーエル–のメンバーである佐藤友祐さん。SF好きなキーパーソンを演じた彼に、撮影時のエピソードなどを伺いました。
◆最初に、脚本を読んだ時の感想は?
多くのファンを持つ小中和哉監督の代表作のリメイクだったので、とても責任を感じました。そして、僕たちが演じることで、どのようにオリジナルの良さを出していけばいいのか、ということを考えました。尾崎は物語を説明するようなせりふが多く、「世界線」「パラレルワールド」といったSF映画ならではのワードも発する役柄。キーパーソンとなる語り部として、しっかり役目を果たしていきたいと思いました。
◆そんな尾崎の役作りを教えてください。
尾崎は主人公の昭雄と理沙との関係を修復しようとしているだけではなく、理沙を見守っていたことで芽生えてくる恋心みたいなものがあったと思うんです。そういった彼なりに背負っているものを解釈して、演じようと思いました。オリジナル版で尾崎役を演じられた関顕嗣さんが、今回プロデューサーとして参加されているのですが、「そのまま再現する必要はありません。佐藤君なりに感じた尾崎を演じてほしい」というアドバイスも頂きました。
◆この撮影で心掛けたことは?
これまで自分が若いつもりでいたのですが、この現場では鈴鹿央士さんや秋田汐梨さんなど、他の学生役のキャストさんと比べて、自分が一番年上だと気づいたんです。僕はそこまで役者として経験豊富ではありませんが、ムードメーカーみたいな役割で、現場の雰囲気を作っていけたらいいなと思うようになりました。
◆鈴鹿央士さん演じる親友・昭雄役との関係性は、どのように出されましたか?
設定では同級生ですが、実際は僕の方が4歳年上なんです。しかも央士さんは、最初めちゃめちゃ人見知り感が強かったんです(笑)。でも台本読みの段階から、「せりふ覚えるの、大変だよねぇ」みたいな話をして、徐々に打ち解けていきました。そして一緒にご飯食べにも行きましたし、オンラインでゲームをする仲になり、今では「友祐君!」と慕ってくれて、すっかり友達です(笑)。
◆完成した作品を見ての感想を教えてください。
カラーとモノクロを使い分けた世界観の違いが分かりやすく、胸に染みるとてもすてきな作品になっていました。また、「ここで待っててくれますか」というせりふを使った伏線回収には、鳥肌が立ちました。電車に乗った昭雄と理沙に“バイバイ”と手を振るシーンで、僕は夕陽を前に背中で語っているんです。スタッフさんによると、そのシーンが「まるで石原裕次郎さんみたいだった」と好評なようなんです。最初はピンとこなかったんですが、見返すうちに、カッコいいシーンだなぁと思うようになりました。
◆本作に出演して学んだことは?
これまであまり映画など映像のお仕事をしたことがなかったので、その流れについてとても勉強になりました。舞台をやっている時に、お互いが持つ熱量のぶつかり合いを感じていたのですが、そのことが映像の仕事でもあることを実感できて、うれしかったです。そして尾崎という(物語の)内容を伝えなきゃいけない役柄、主人公の昭雄と理沙をつなげる役柄というところにおいて、学ぶべきことは多かったと思います。
◆この映画出演から、lolの活動に還元できることは?
僕はグループ内で周りの空気を読むとか、感情をため込むようなことができないわがままキャラだったんです。尾崎はとても大人だと思うので、尾崎のようにどこか一線を引きつつ、しっかり周りを見渡せる存在になりたい。そして、男子メンバーと女子メンバーをつなげながら、しっかり引き立たせる役回りになれたらいいなと思っています。
◆今後は俳優として、どのような作品に出演してみたいですか?
とにかく僕は演じることが好きなので、映像や舞台やミュージカル、ジャンルにこだわらず、いろんなことに挑戦していきたいです。役としては、普段の自分と全く違うような役に没頭してみたいです。憧れの俳優さんは、振り切った演技やカッコいいという理由から、綾野剛さんです。
PROFILE
佐藤友祐
●さとう・ゆうすけ…1996年6月11日生まれ。北海道出身。lol‐エルオーエル‐のメンバー。主な出演作にドラマ『スマホラー劇場「悪魔召喚」』、映画「一礼して、キス」「リケ恋~理系が恋に落ちたので証明してみた。~」、舞台「私のホストちゃん」「熱海殺人事件LAST GENERATION46」など。
作品紹介
映画「星空のむこうの国」
2021年7月16日(金)よりシネ・リーブル池袋ほか全国公開
(STAFF&CAST)
原案・監督:小中和哉
原作・脚本:小林弘利
出演:鈴鹿央士、秋田汐梨、佐藤友祐(lol-エルオーエル–)、伊原六花、福田愛依、平澤宏々路、高橋真悠、川久保拓司 / 有森也実
(STORY)
相舞高校・天文部の森昭雄(鈴鹿)はトラックにひかれそうなところを親友の尾崎誠(佐藤)に助けられて以来、変な夢ばかり見るようになった。見たことのない美少女が昭雄をじっと見つめて何かを語りかけてくるような夢だった。その美少女が気になっていた昭雄は家路の途中、向かいのバスに夢で見た美少女を見かける。昭雄は急いでバスを降り彼女の乗るバスに向かうと、彼女もバスをおり駆け寄ってきた。そして彼女が涙をためて昭雄を抱き締めた瞬間、こつ然と姿を消してしまう。昭雄は夢か現実か分からぬまま帰宅すると、そこには自分自身の遺影があった―。昭雄が交通事故に遭って死んでしまった世界と、尾崎に助けられた世界が並行して存在し、助けられた世界の昭雄が今いる世界に来たのではないかと推測した尾崎は、パラレルワールドで昭雄を美少女に合わせることにする。
©2021「星空のむこうの国」製作委員会
●photo/映美 text/くれい響 hair&make/山田佳苗(アルール)
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