◆楽曲制作はお2人で担当されたんですよね。
花村:はい。歌詞は、僕とヒカル君の2人で。曲は、ヒカル君に原作を読んで思い浮かんだキーワードを箇条書きで送ってもらって、そのイメージに沿って僕が制作しました。メロディーが完成してからは、また2人で会って、ワンフレーズ目から歌詞を書き直して作り上げましたね。
ヒカル:頭にぱっと浮かんだ言葉を箇条書きにしただけなのに、花村君がこんなにすてきな曲にしてくれたんです。
花村:そんなことないでしょ(笑)。
◆歌詞の中にはなかなか攻めた表現の言葉も。このような言葉はどのように生まれたのでしょうか?
花村:例えば後半に出てくる「ピストル」。これは、僕がヒカル君からもらったフレーズの中からインスパイアされて思いついた言葉なんですけど、普段の僕だったら多分この言葉は出てこないと思うんです。でも、ふとヒカル君が人にピストルを向けているイメージが湧いてきて。
ヒカル:実際に僕が浮気されたらそうするかもしれない(笑)。
花村:でしょ(笑)。ヒカル君だったら、これくらい強い言葉で歌っても良いんだろうなと思って盛り込みました。
◆お2人だからこそ生まれた部分なんですね。
花村:はい。あと、僕、ヒカル君が考えた歌詞の中で、すごく驚いた部分があるんですよ。それが、1番の「寝息」と2番の「ねえ生きてる」で子音踏みしているところなんですけど。何がすごいかと言うと、全ての音が同じなんですよね。何だか、上級な歌詞遊びだなって。技術的にもすごく高度ですし、それをさらっと出してくるヒカル君はやっぱりすごいなと思いました。
ヒカル:その部分は、僕自身も意識したポイントです。普段から韻を踏んだ文章を作るのが得意なんですが、こうやって自分が書いた歌詞がメロディーに乗って1つの曲になるのは面白いなと思います。
花村:多分、ヒカル君、本気出したら本書けるタイプですよ。文章の起承転結がしっかりあるし、組み立て方が本当に面白い。