恋と友情に加え、時代劇やSFなど、さまざまな要素が詰まった青春映画「サマーフィルムにのって」。伊藤万理華さん演じる時代劇オタクな女子高生・ハダシの監督作に抜擢された“未来人”凛太郎を演じる金子大地さんに、楽しさが伝わる現場エピソードや自身の青春エピソードなどを伺いました。
◆最初に脚本を読んだ時の感想は?
脚本を書かれた三浦直之さんとは、ドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』でご一緒していましたし、三浦さんの劇団ロロの作品も大好きで。どこかみずみずしくて、ファンタジックで、ロマンチックで、じわっと余韻が残るんです。今回の時空を超えた恋についても、とにかく切ない。「これぞ、三浦さんが書かれた脚本だな」と思いました。そういうご縁もあって、ぜひ出演したいと思いました。
◆“未来人”という特殊なキャラである凛太郎の役作りは?
未来からやって来る設定なので、最初は「どうしよう?」と思いました。でも、未来人であっても宇宙人ではなく人間なので、真っすぐで純粋な気持ちで、映画好きという気持ちを大切にしました。ただ、どこか本質が見えないところは心掛けようと思いました。
◆また、凛太郎は大の時代劇マニアという設定です。
これまでなかなか時代劇を見る機会もなかったですし、自分から見ることもなかったんです。日本の文化でもあることから、この機会に少しずつ見るようになったのですが、作り手と演者の熱量が衝撃的でした。「七人の侍」「影武者」「十三人の刺客」、あと「たそがれ清兵衛」など…。リアリティーに対するこだわりや、フィルム撮影ならではの奥深さなど、時を経て、今でも愛されることが分かり、凛太郎に共感していきました。
◆現場の雰囲気についてはいかがでしたか?
完成した作品に映っているように、本当に明るく和気あいあいとして、学生たちの青春という感じでした。とにかく楽しかったです。座長である伊藤さんが引っ張ってくれたということもありますが、みんなが魅力的な伊藤さんのために一丸となって頑張る。そういう意味では、伊藤さんが演じたハダシ監督を支える仲間のような感じでした。こんなにみんなと仲良くなる現場も多くないですし、団結力はすごかったです。最年長、ダディボーイ役の板橋駿谷さんの存在も心強く、とても助けられました。
◆そのほか、印象的な撮影エピソードは?
タイトなスケジュールの中、ずっと栃木県足利市にいて、まるで部活の合宿のような雰囲気だったんですが、コロナ禍によって撮影がストップしてしまい、3か月間空いてしまったことはショックでした。「もしかしたらそのまま中止になってしまうかも?」という可能性もあり不安でしたが、しっかり撮り終えたことは大きな思い出になりましたし、団結力にもつながりました。
◆伊藤さん相手に殺陣のシーンに挑戦されています。
ハダシとの殺陣のシーンは、一番の見せ場とも言えるので、撮影前のリハーサルからじっくり作り上げていきました。まるでアニメのようなシーンですが、伊藤さんとは身長差もある中、本気でぶつかり合わないといけなかったんです。伊藤さんも遠慮なく、本気ぶつかってきてくれたので、僕も本気で行くことができました。そういうこともあり、現場の熱を一番感じた撮影であり、とてもすてきなシーンになったと思います。
◆本作でお好きなシーン、印象的なシーンについて教えてください。
伊藤さん演じるハダシが最後に見せる寄りの表情が印象的で胸にきました。実際に最後に撮っていたのですが、撮影中の彼女のいろんな思いが全部詰まった表情なのではないかなと思っています。あと、未来人が現代人と仲良くなっているさまは、違和感があって見ていて楽しかったです(笑)。
◆金子さん自身の学生時代の思い出を教えてください。
僕が学生時代、唯一熱中していたのが部活であり、バスケットボールだったんです。とにかくしんどかったですが、振り返ってみれば楽しかった。1つの目標に対してみんなで臨んでいく姿は、ハダシたちとは違うかもしれませんが、青春そのものでした。今でもバスケが好きなので、本当に好きだったんだと思います。
PROFILE
金子大地
●かねこ・だいち…1996年9月26日生まれ。北海道出身。A型。主な出演作にドラマ『おっさんずラブ』『腐女子、うっかりゲイに告る。』、映画「猿楽町で会いましょう」など。現在『#家族募集します』(TBS系)に出演中。映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」(2021年9月10日(金)公開)、「私はいったい、何と闘っているのか」(2021年12月公開)が待機中のほか、大河ドラマ『鎌倉殿の13人』(NHK総合ほか)に出演予定。
作品紹介
映画「サマーフィルムにのって」
2021年8月6日(金)より東京・新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開
(STAFF&CAST)
監督:松本壮史 脚本:三浦直之(劇団ロロ)、松本壮史
出演:伊藤万理華、金子大地、河合優実、祷キララ、
小日向星一、池田永吉、篠田諒、甲田まひる、ゆうたろう、篠原悠伸、板橋駿谷
(STORY)
勝新太郎を敬愛する高校3年生のハダシ(伊藤)。キラキラ恋愛映画ばかりの映画部では、撮りたい時代劇を作れずにくすぶっていた。そんなある日、彼女の前に現れたのは武士役にぴったりな凛太郎(金子)。すぐさま個性豊かな仲間を集め出したハダシは、文化祭でのゲリラ上映を目指すことに。青春全てを懸けた映画作りの中で、ハダシは凛太郎へほのかな恋心を抱き始めるが、彼らには未来からやってきたタイムトラベラーだという秘密があった。
©2021「サマーフィルムにのって」製作委員会
●photo/干川 修 text/くれい響 hair&make/Taro Yoshida(W) styling/千葉潤也
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2021年8月20日(金)23:59