2000年代初頭にインディーズ作品として野口照夫監督が制作した「演じ屋」を約20年ぶりにリメイクしたWOWOWオリジナルドラマ『演じ屋』が7月30日(金)より配信・放送開始する。「演じ屋」のメンバーが、さまざまな事情を抱える人たちとのつながりとともに、家庭内暴力や飲酒運転など、日本が抱える社会問題に切り込んでいく物語。本作でW主演を務めた奈緒さんと磯村勇斗さんに、作品のテーマの印象や演じる上で意識したこと、共演前のお互いの印象などを伺いました。
◆本作の印象を教えてください。
奈緒:初めて台本を読んだ時に、内容自体は明るいテーマばかりではないはずなのに、なぜかすごく明るい作品だなと思いました。悪党もたくさん出てくるけど、その中でも人の優しさが光っている作品だなって。
磯村:僕はすごく斬新なテーマを描いた作品だなと。社会問題にもしっかり踏み込んでいるけど、人の優しさもちゃんと描いている、そのギャップがとてもすてきだなと思いました。僕自身社会の闇の部分にもともと関心があったので、作品を通してそこをしっかり伝えないとという責任も感じました。あとは、社会の隅に追い込まれている人に手を差し伸べて、そういう人たちにとって何か大切なひと言のようなものが描かれていると感じました。誰かにとって、救いになる作品になるんじゃないかなと思います。
◆奈緒さんが演じるのは、依頼された役に成り切るという職業「演じ屋」のアイカ。役に対してどのようにアプローチされたのでしょうか。
奈緒:「演じ屋」という特殊な職業に、なぜアイカは就くことになったのか、アイカが今まで歩んできた人生はどんなものだったのか、それは台本を読んでいる時もしっかり考えましたし、監督ともよく話をしました。アイカは「演じ屋」の仕事以外の場面でも、どこか演じているような部分がある人なんですよね。だから、自分の本当の気持ちどおりに動けないアイカをしっかり演じられたらいいなって。現場で皆さんとお芝居する中で生まれるアイカ自身の感情を大切にしようと思いました。