◆奈緒さんは、前作「演じ屋 reDESIGN」(2019年)にも出演されています。旧メンバーとして、何か意識されたことはありますか?
奈緒:前作はバディ感が強い印象があったんですけど、今回はアイカとトモキの2人を中心に、演じ屋のチーム感が光る“人”にスポットを当てた作品になっていると思います。現場で特に意識したことはあまりないかも。スタッフさんのことはよく知っているし、作品のことも信頼しているのであまり心配することもありませんでした。なので、“あ、髪形が変わったな”とか会わない期間に生まれた変化を楽しみながら、また一緒に新しい『演じ屋』を作っていけたらいいなって。
◆社会問題をコミカルに描きながらも、アイカの繊細な感情の揺れ動きも画面を通してしっかり伝わってきました。
奈緒:それに関しても自分の中で意識したことは特にありません。アイカは心の中に何かを抱えているけれど、「演じ屋」のメンバーと一緒に過ごしている時間は自然と明るくなっているだけですし。闇が深いからこそ、ちょっとした光がものすごく強い光に見えたりするんですよね。それは台本の段階でもう出来上がっているものだったので、私は現場で台本や共演者の方を信じてお芝居に集中していました。
磯村:それは僕も同じですね。トモキは「演じ屋」に依頼された仕事やそこで会う人たちに寄り添っていく人なので、感情が豊かで大きなハートがありますし、自分の感情のレベルについてはしっかり意識するようにしていました。
◆ちなみに、「演じ屋」公式Instagramにはなごやかな舞台裏が公開されています。空き時間はどのように過ごすことが多かったのでしょうか。
奈緒:今回はセイル役の子役・加藤柚凪ちゃんがいたので、柚凪ちゃんを囲んで遊んでいることが多かったかな。天真爛漫ですごく明るくて本当に癒やされたし、現場の雰囲気を引っ張ってもらいました。
磯村:うん。かわいかったよね。
奈緒:現場には子供が遊ぶものがたくさん置いてあったので、実際に柚凪ちゃんが折り紙で作ったものを劇中に登場させようってなって。あのシーンに小道具として出したらいいんじゃないかなってなったりもしましたね。