◆髙石さんから見て伊澤さんとまひろは似ていました?
伊澤さんがご自分でおっしゃっていました。「似てる」って(笑)。ペアを演じた役者2人がどちらも役に似ているって奇跡だなと思いました。映画の中で伊澤さんと私の素の部分がたくさん見られる気がします。
◆しかも馬が合うなんて素晴らしい!
はい。たくさん素で笑ってます(笑)。
◆監督からはちさとについて、「こんな女の子にしてほしい」という要望はありましたか? それとも自由にやってくださいという感じでした?
「自由にやっていいよ」と言ってくださったので、伸び伸びやらせていただきました。「ある用務員」の伊澤さんと私の感じが監督の好みだったのか、「自分たちのやりたいようにやっていいよ」と言ってくれて、監督はモニターを見ながらずっと笑っていらっしゃいました。“声入っちゃうよ”と思いながら見ていると、監督は私たちが何かやるたびに「ぷぷっ…」って堪えているんですね(笑)。作品そのものが監督のお好きなものを形にしていると思うので、その世界に近いお芝居をすることができて良かったなって思います。
◆自分からアイデアを出しても大丈夫そうな現場ですね。
そうですね。「これからのシーンは1カット分なしにして、今から演出をつけます」みたいなこともあったんです。そんな時は「今覚えないといけない!」と必死でした。でも後から思えば、監督はせりふに囚われないようにして、素を引き出そうとしてくれていたのかもと思いました。
◆アクションも大変そうでした。過去にアクション撮影の経験はあったのですか?
全然ありませんでした。銃を持ったこともないので、最初は大丈夫かなと思いました。ちさととまひろは日常が殺し屋なので、銃を持っていて不自然に見られたくなかったんです。ちさとの銃を持つ姿が自然すぎて逆に不自然…そう見えるようにしたくて、カメラが回っていない時も銃を持ち歩いていました(笑)。