◆母親役の早霧せいなさんや、同級生・理々子役の伊藤万理華さんとの共演はいかがでしたか?
早霧さんが演じた美津子さんは、母親に成り切れていないという役でした。早霧さんご自身も、母親役を演じるのが初めてだったそうで、稽古前は不安にされていましたが、早霧さんが安心する空気を作ってくださったので、稽古や本番を重ねていく中でどんどん役の関係性に変化が生まれていくことを楽しむことができました。公演中もどんどん親子としての絆が強まっていく感覚がありましたね。万理華ちゃんとの共演も刺激的でした。今回、私は主演を務めさせていただきましたが、物語の中で真知が成長していく隣にはいつも理々子がいてくれたように、私にとっては万理華ちゃんが支えになってくれていたように思います。それに、万理華ちゃんとはほぼ同年代で。お会いする前に彼女の乃木坂46時代の動画を見て、“こんなも魅力的な女性がこの世の中にいたのか!”と感動と嫉妬を覚えたんです(笑)。ただ、その嫉妬の感情というのは私にとってものすごくプラスのもので。そうした、万理華ちゃんと出会えたことや共演できたことへの感謝の思いを公演中に直接伝えられたのもいい思い出ですね。
◆その感謝の思いは、いつか伝えようと決めていたんですか?
移動中の電車の中で、なんとなく会話の流れで話したのですが、心のどこかでは、いつか“ありがとう”という思いと、“万理華ちゃんは本当にすてきな人なんだよ”ということを伝えたいなと思っていました。でも、いざ話したらお互い泣いちゃって。学生時代に、親友同士で“好きだよ”って言いながら、その友情に涙することってあるじゃないですか(笑)。まさにあれです! 大人になってもこんなことがあるんだと思いましたし、万理華ちゃんいる時は、本当に学生のころに戻ったみたいでしたね。