時代劇に夢中な女子高生たちが、未来からやってきた青年と共に映画制作に奮闘していく様子を描くSF青春映画「サマーフィルムにのって」が8月6日(金)より全国公開。劇中、伊藤万理華さん演じる“ハダシ”と一緒に青春の1ページを作る、“ビート板”役の河合優実さんと“ブルーハワイ”役の祷キララさんに、作品同様ポップでキラキラした撮影エピソードなどを伺いました。
◆今回、初めての共演作ということで、お互いの第一印象は?
河合:よくオーディションで一緒になっていたんです。それで「すてきな声をした女優さんだなぁ」「いつかご一緒してみたいなぁ」と思っていたところ、今回の共演が決まったんです。会うやいなや、素直に「ご一緒したかったんです!」と言ってしまいました。
祷:実は私も同じことを考えていました(笑)。ずっと気になる存在というか、目と唇がすてきで、共演してみたいと思っていました。それで、今回マネージャーからビート板役が河合優実さんだと聞いて、めちゃくちゃ喜んだことを覚えています。
◆その後、仲良しになられたそうですが、共通点などは?
祷:2人とも園子温監督の映画「愛のむきだし」が好きだったんです。大事な時に何度も見返すぐらい好きな映画だったので、顔合わせの後の帰りの電車の中、その話で盛り上がりました!
河合:「愛のむきだし」は、私にとって最初に映画体験をしたとも言える作品で。映画にあんな胸をかき乱されたのは初めてだったので、好きなシーンについてとか、延々と話していられるぐらい幸せでした。
◆劇中では一切触れられない“ビート板”と“ブルーハワイ”という、個性的なキャラクター名について教えてください。
河合:裏設定があるんです。私が演じた“ビート板”は運動神経が悪いという設定で、小学校のプールの時間に、ビート板を持ってきていたらしいんです。それを、仲のいい“ブルーハワイ”たちにからかわれて、そういうニックネームになったということになっています。
祷:私が演じた“ブルーハワイ”は、仲良し3人組でファミレスに行った時にクリームソーダを注文しようとして、間違えて「ブルーハワイ!」と言ってしまったらしいんです。それがきっかけで呼ばれるようになったようです。
◆その裏設定を踏まえての役作りはいかがでしたか?
河合:運動神経の悪さは目に見えて分かりやすいものなので、走り方や歩き方などをどこか鈍臭くしました。あと、丸眼鏡に、そばかす、髪形はボブという外見だったこともあり、そこからイメージを膨らませていきました、
祷:剣道部員の役なので、家で素振りの練習をしました。あと、仲良し3人組の中で一番外部とのつながりがある役柄なので、広い視点を持っていたり、器用そうに見えて実は不器用なところもあったり…。でも特別に役を作ろうと思わなくても、台本読みをした時に自然と湧き上がってきたものが大きいです。
◆お二人がこれまで演じられてきた役柄とはだいぶ違うような印象を受けました。
河合:キャラクターや世界観がポップでキャッチ―な作品は今まであまりなかったので、どうこの世界観で演じるかという不安はありました。でも他のキャストの皆さんに助けていただいたというか。本読みをした時に「『サマーフィルムにのって』のキャラクターがここに実在している!」と感動したんです。それによって「私も、この物語に入っていけるかも?」と思えるようになりました。
祷:私自身、大阪出身ということもあって、お笑い好きでおしゃべり好きなんです。なので、今まで私が演じてきた役とはだいぶ違っていたんです。だから、映画の舞台あいさつなど、素の私が出る場面では、ファンの方がそのギャップに驚かれることもありました。でも、今回のブルーハワイは素の私に近いというか、これまでアウトプットしたことがなかった等身大の部分を表現できる役なので、楽しみやワクワクが大きかったです。やっと、お見せできたという感じです(笑)。
◆昨年、春から夏にかけて行われた撮影で、印象に残ったエピソードを教えてください。
祷:1つに決められないぐらい楽しいことばかりでした。河合さんとのエピソードで言えば、河合さんってクールな外見と違って、めっちゃ冗談を言うんです。“段取り”をする直前に、私だけ聞こえるように「ダンドリーチキン」とささやいてきたり、いきなりマヂカルラブリーさんなど、好きな芸人さんの物まねをしてきたり、予想外なことばかりでした。
河合:シラフで聞くと本当に寒すぎて恥ずかしいですけど…。撮影が深夜まで続くとテンションがおかしくなるんですよね。しかもキララちゃんは私が何をやっても笑ってくれるから、ついついやっちゃうんですよ。お互い笑わせ合っていましたが、この業界に入って段取りをするたびにずっと思っていたワードが口に出せて良かったです(笑)。
◆完成した作品で、お好きなシーンを教えてください。
河合:体育館での映画上映前、仲間のみんなが横並びに座っているシーンです。撮影中はそれぞれの表情が見られなかったけれど、実際に完成した作品を見たら、とてもかわいらしくて、とても愛おしいシーンになっていました。
祷:この映画の魅力って各キャラクターに個性があって、メインとかサブとか、あまり関係ないところだと思うんです。見る人によって、好きなキャラクターが違うと思いますし。そういうところもあって、私が特に好きなのは、撮影している時間経過を示すモンタージュのシーン。みんなそれぞれにストーリーがあって、あのシーンを見るために、何度でも見ちゃう気がします。
◆「サマーフィルムにのって」はご自身にとって、どんな作品になりましたか?
河合:私はこの仕事を始めてまだ3年目なので、初めての経験が多かったですが、すてきな俳優さんや監督など、いろんな仲間と出会えて光栄でした。そして、「本当に高校の文化祭のために映画を撮ったんじゃないか?」と錯覚してしまうほど、一生忘れられない夏の思い出になりました。
祷:ブルーハワイというキャラクターと出会ったことで、自分の演技の幅を広げる入り口に立つことができました。また、みんながみんな、面白い映画を作るという気持ちを1つにして頑張った現場でしたし、映画を描いている映画でもあるので、映画のことがもっと好きになりました。なので、たくさんの人たちに届いてほしい気持ちでいっぱいです。
PROFILE
河合優実
●かわい・ゆうみ…2000年12月19日生まれ。東京都出身。主な出演作に映画「転がるビー玉」「佐々木、イン、マイマイン」、ドラマ『女子グルメバーガー部』『さまよう刃』など。2021年8月21日(土)放送予定の『24時間テレビドラマスペシャル「生徒が人生をやり直せる学校」』(日本テレビ系)に出演。
祷キララ
●いのり・きらら…2000年3月30日生まれ。大阪府出身。主な出演作に映画「Dressing UP」「左様なら」「ファンファーレが鳴り響く」、ドラマ『さくらの親子丼2』『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』など。
作品紹介
映画「サマーフィルムにのって」
2021年8月6日(金)より東京・新宿武蔵野館、渋谷ホワイトシネクイントほか全国公開
(STAFF&CAST)
監督:松本壮史 脚本:三浦直之(劇団ロロ)、松本壮史
出演:伊藤万理華、金子大地、河合優実、祷キララ、
小日向星一、池田永吉、篠田諒、甲田まひる、ゆうたろう、篠原悠伸、板橋駿谷
(STORY)
勝新太郎を敬愛する高校3年生のハダシ(伊藤)。キラキラ恋愛映画ばかりの映画部では、撮りたい時代劇を作れずにくすぶっていた。そんなある日、彼女の前に現れたのは武士役にぴったりな凛太郎(金子)。すぐさま個性豊かな仲間を集め出したハダシは、文化祭でのゲリラ上映を目指すことに。青春全てを懸けた映画作りの中で、ハダシは凛太郎へほのかな恋心を抱き始めるが、彼には未来からやってきたという秘密があった。
©2021「サマーフィルムにのって」製作委員会
●photo/金井尭子 text/くれい響 hair&make/川上タカエ(mod’s hair)(河合)、TOM(祷) styling/和田ミリ(河合)、中本ひろみ(祷)
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2021年8月20日(金)23:59