今年3月3日にソロアーティストデビューした声優の大西亜玖璃さんが、8月4日に両A面仕様の2ndシングル「Elder flower/初恋カラーズ」をリリース。「Elder flower」は放送中のTVアニメ『精霊幻想記』のエンディングテーマ曲。今、人気急上昇中の大西さんに、2ndシングルに込めた思いと、アーティストとしての目標を聞いた。
◆あらためて、3月3日にシングル「本日は晴天なり」でソロアーティストデビューした時の気持ちはいかがでしたか?
シングル発売の当日にファンの方たちの前でトーク&ミニライブをしたんですが、私のデビューを楽しみに待っていてくださった皆さんの笑顔が印象的で、すごくうれしかったですし、心からデビュー出来て良かったなと思いました。
◆ソロデビューして何か変わったことはありますか?
こうやって取材していただく機会が増えたことですかね(笑)。内容も、これまでは出演しているアニメに関する質問が多かったんですが、自分について聞かれることが増えて。今まであまり自分について考えることはなかったので、最初は戸惑いもありましたね。
◆1人で取材を受けるのは、あまり得意ではない…?
ユニットで取材を受けるのとは違って、自分1人に注目が集まるので、最初はすごく緊張しました。ファンの方が聴いてくださる私のラジオとかでは、自分のペースで話せるから大丈夫なんですが、こういう取材になるとドギマギしちゃいます(笑)。
◆ソロデビューからの5か月間、あまり遊びに行ったりは出来ない状況でしたが、どのような日々を過ごしていましたか?
もともとインドア派なので、家にいることには慣れていて。以前は周りの人から「たまには外に出ないとダメだよ」と言われていたのが、今は家にいると褒められるので、ちょっとありがたいかも(笑)。ただ散歩は好きなので、人混みを避けて、よく公園に行ってました。
◆体を動かすことは大事ですしね。
私、運動があまり得意ではなくて、ライブの前ぐらいしか体を動かすことがないんです。子供のころから、スポーツというスポーツには触れてこなかったんですよね。読書とか、1人で打ち込めるものをしていることが多かったので。
◆1人で打ち込めるもの?
本を読んだり、編み物をしたり、お菓子を作ったり、ミサンガを作ったり…。高校生ぐらいまではそういうことをしている時間が多かった気がします。
◆スラッとしたスタイルから、運動神経が良さそうに見えたので、例えばバスケットボール部に入っていたりなど、活発なタイプなのかと思いました。
ホントですか!? バスケは授業でやるたびに突き指して泣いてました(笑)。私、のんびりしているので、周りのスピードについていけないんです。遊びでやるバドミントンは好きなんですけどね。「そ〜れ」「ほ〜い」みたいな(笑)。
◆そんな5か月を経て、8月4日にファン待望の2ndシングルがリリースされます。
アニメ『精霊幻想記』のエンディングテーマ曲ということもあって、早めに制作に入ってはいたんですが、両A面になるというのはわりと最近になって決まったんです。まさか自分が両A面シングルを出せるとは思っていなかったので、うれしかったですし、2曲分のミュージックビデオを同時期に作るのも、新鮮で楽しかったです。
◆では、まず「Elder flower」の方からお話を聞かせてください。
「Elder flower」は“挑戦”の曲です。自分がこんなカッコいい曲を人前で披露する日が来るなんて、ちょっと驚きです。
◆最初に曲を聴いた時の印象は?
アニメの原作である小説を読む前だったので、「こんなカッコいいアニメになるのかな!?」と想像を膨らませながら聴きました。原作を読むと、歌詞もすごく作品に寄り添っているんですよね。
◆歌詞はどのように解釈しているんですか?
『精霊幻想記』には数々のかわいいヒロインが登場するんですが、そのヒロインたちの目線で主人公への思いが描かれている感じがしますね。私、かわいい女の子たちが出てくるアニメが大好きなので、毎週楽しみに見ています(笑)。
◆アニメの終わりに「Elder flower」が流れているのを見た時はいかがでしたか?
すごく感動しました! アニメの絵に合わせて曲が流れているのを見て、「私がエンディングを歌っているんだな〜」という実感が湧いてきました。毎回アニメの終わりごろから曲が流れ始めるんですが、そのシーンによって曲の雰囲気や意味が変わるような感じがして、新鮮です。
◆曲に対する周りの反応は?
友達とかはカッコいい曲が好きなのか、「すごく好き!」という感想が多い気がします(笑)。こういうクールでカッコいい面は今まであまり見せたことがなかったので、みんな普段の私とのギャップに驚いちゃうんじゃないかという不安もあったんですが、たくさんの人に「いいね」と言ってもらえて良かったです。
◆レコーディングではどんなことを意識して歌ったんですか?
「恥ずかしい気持ちを捨てて、カッコよく決めよう!」というのが第一でしたね。友達とカラオケに行っても、カッコいい曲を歌っている自分が恥ずかしくなってしまうんです(笑)。その場のノリにうまく乗れない自分がいて、「無難に、みんなが知ってて盛り上がれる曲にしようかな」と思ったり。でも、恥ずかしがらずに思い切ってやった方がすてきに聞こえるんですよね。今回、それが実感できる機会を頂けて、自分的には挑戦でしたけど、また新たな自分をさらけ出すことが出来たんじゃないかと思います。
◆1つ殻を破った?
そうですね。でも、殻はまだまだあるので、もっともっと破っていきたいです!
◆「Elder flower」というタイトルについても教えてください。
私、カスミソウが大好きなんですが、エルダーフラワーも同じように白くて小さい花で。曲を作ってくださったhisakuniさんは、小さいけれど一生懸命咲いている印象が私のアーティスト像と重なったそうです。エルダーフラワーの花言葉は“苦しみを癒やす”とか“思いやり”という意味があるので、アニメのヒロインたちが主人公を癒やす存在であることとリンクしているなと思います。
◆カスミソウが好きというのは、自分もそういう存在になりたいという思いがあるんですか?
そうですね(笑)。カスミソウって、小さい花だけれど花束に入っていないと物足りないし、あるとやっぱり華やかになる。私もソロデビューさせていただいた時に、曲を聴いてくださる方の生活の一部として「これがあると幸せだな」「心が休まるな」とか、そういう存在になれたらいいなと思ったんです。
◆何かカスミソウが好きになるきっかけがあったんですか?
カスミソウはもともと好きだったんですが、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』という作品への出演が決まった時に、家族からカスミソウの花束をもらって。だいぶ前なので今はドライフラワーになっていますが、その一部をぬいぐるみに握らせています(笑)。
◆この曲のMVではダンスをされていますが、ダンスはいかがでしたか?
ああいうカッコいい感じのダンスを踊ったことがなかったので、やっぱりドギマギしちゃいました。振り付けもなかなか覚えられなくて、最初は不安でいっぱいだったんですけど、こつこつ練習して何とか形にはなったかなと思います。
◆ダンスはあまり得意ではない?
今はそんなに苦手意識はないんですが、アイドルをやっていた時代は本当に嫌いで、よくダンスの練習中にトイレに逃げ込んでました(笑)。でも今になってみると、頑張って乗り越えてきて良かったなと思います。今はダンスも嫌いではないですし、苦手かと言われるとそうでもない気がします。歌詞も踊りながらだとすんなり入ってきますし、“歌にダンスはつきもの”と思えるぐらい体になじんできました。
◆それでは、もう1曲の「初恋カラーズ」についても教えてください。
こちらはデビュー曲の「本日は晴天なり」の雰囲気に近い、かわいくてキラキラした曲です。「本日は晴天なり」は、最初に聴いた時に「この曲でデビューしたい!」と思った曲で、こういう曲をまた歌えたらいいなと思っていたので、この曲を選びました。
◆元気でかわいい曲の方が素直に自分を出せる感じですか?
実は「本日は晴天なり」の時も、「元気な自分って何だろう?」と考えるところから始まったんです。そこでもドギマギはしていたんですが、そこで自分をさらけ出すことが出来て、それを「いいじゃん!」と言ってくれる方がたくさんいたので、徐々に自信を持って歌えるようになりました。
◆シングルを出すたびに自分の新たな扉を開いているわけですね。
そうですね。でも、開けない曲が来たらどうしよう…?(笑) もしそうなっても、くじけずに頑張りたいです!
◆「初恋カラーズ」というタイトルですが、大西さんは特に好きな色はあるんですか?
最近好きなのは緑なんですが、よく買う洋服は白とかピンクとか水色が多いです。…逆に嫌いな色が思いつかないかも!? 洋服も最近まで黄色が多かったですし、黒を着てみようかなと思ったりもするので、どんな色にでも挑戦するタイプかもしれないです。
◆自分の部屋の中はどんな色が多いんですか?
部屋はピンクが多いかもしれないです。布団やカーテンはピンクだし、棚もピンクだし…。やばい、“ピンクマン”になっちゃう(笑)。
◆今回の「Elder flower」と「初恋カラーズ」。大西さんとしては、どちらの曲が実際の自分に近いと思いますか?
私の中にはどちらの要素もある気がします。カッコつけている時の私と、テンションが高い時の私。…少なくとも今、緊張しながらしゃべっているのは本当の私ではないと思います(笑)。
◆話は変わりますが、よく見るテレビ番組はありますか?
『ホンマでっか!?TV』とか『ねほりんぱほりん』が好きです!『ホンマでっか!?TV』は明石家さんまさんやブラックマヨネーズさんが面白いのと、身近なテーマを専門家の方たちが解説してくれるのがためになるし、面白いですよね。『ねほりんぱほりん』も、遠いようで意外と身近にある世界のことをいろいろ知ることが出来て面白いなと思います。
◆好奇心が旺盛なんですね。
意外とそうかもしれないですね。最近は本も、小説ではなく、いろんなことを学べる本を読んでいます。私、ちゃんと勉強をしてこなかったので時事問題にも疎いですし、これから少しずつ勉強していこうという気持ちになっているんだと思います。…と言いつつ、今、かばんの中には「ノルウェイの森」が入ってるんですけど(笑)。
◆アニメもよく見ますか?
はい。私はこれまで、異世界もののアニメにあまり触れてこなかったんです。でも今回、『精霊幻想記』のエンディングテーマを担当させていただくことになって、いろいろと異世界ものの作品を見ていて。今は『この素晴らしい世界に祝福を!』を1期から見ています。
◆子供のころ、大好きですごくハマッたアニメはありますか?
4〜5歳のころに好きだったのは『明日のナージャ』。『おジャ魔女どれみ』と『ふたりはプリキュア』の間の1年間だけやっていた作品なんですが、毎週夢中になって見ていた記憶があります。
◆では、自分がテレビに出るならどんな番組に出てみたいですか?
テレビじゃないんですけど、私、オードリーさんがやっているラジオが大好きで。その番組に出て、お二人に会ってみたいです(笑)。
◆お笑い芸人が好き?
芸人を目指す女の子たちが出てくる『まえせつ!』というアニメ作品をやったからだと思います。それまでは『M-1グランプリ』や『キングオブコント』を見るような人生をたどっていなかったのに、その作品を機に、お笑い系の番組をすごく見るようになって。そういう意味では、お笑い芸人さんが出ているようなバラエティ番組にも出てみたいですけど、私の場合、しゃべるより笑いが止まらなくなっちゃう気がします(笑)。
◆それでは最後に、声優として、そしてアーティストとしての今後の目標を聞かせてください。
やっぱりソロライブはやってみたいです。会場は、広いところで客席がペンライトで埋まったらきれいだなとも思うんですけど、ライブハウスのような近い距離で皆さんと時間と空間を共有して楽しむのも面白そうだなと思ったりしていて。いろいろなところでライブが出来たらいいですね。声優としても、もっともっと頑張りたいですし、自分がメインで出る作品で主題歌を歌う機会を頂けたら、そんなに幸せなことはないなと思います。
◆ソロライブが実現したら、どんなライブになりそうですか?
「ヘイ、みんな行くよー!!」みたいな感じには、絶対にならないと思います(笑)。「はい、じゃあ、次の曲に行きましょうか〜♪」みたいな、のんびりした雰囲気のライブになるんじゃないかな〜(笑)。
PROFILE
大西亜玖璃
●おおにし・あぐり…5月2日生まれ。愛知県出身。A型。2011年、NHK『中学生日記』で芸能界デビュー。2018年に声優としての活動を始める。主な出演アニメは、『ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』上原歩夢役、『まえせつ!』北風ふぶき役など。2021年3月3日にシングル「本日は晴天なり」でソロアーティストデビューを果たした。
リリース情報
2ndシングル「Elder flower/初恋カラーズ」
2021年8月4日(水)発売
初回限定盤A 2,090円(税込)
大西亜玖璃 Official Music Information Site:https://columbia.jp/onishiaguri/
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2021年8月17日(火)23:59