◆松本さんが演じるあかねが腐女子仲間と居酒屋で繰り広げる妄想トークが熱くて笑えますが、実際に演じてみていかがでした?
カラッとした楽しさではなく、ちょっとジメッとした感じのお芝居だったんです(笑)。監督にも「その笑顔じゃなくて、もっとニタニタァとして」「もっと気持ち悪い感じで!」といった、今までに受けたことがない演出をたくさん受けたので、すごく楽しかったです。やればやるほどいいみたいな。
◆むしろやりすぎなくらいでもいいと?
盛り上がってるところはそうでしたね。演じる上では熱を上げるみたいな感じで、テンション高くというよりは温度を上げるようにしていました。会社のあかねは腐女子の部分を出さないので、居酒屋の腐女子トークの場面で普段とのギャップが出ているのかなと思いました。
◆毎回、教育番組風、囲み取材風など、いろんなバリエーションで『グラップラー刃牙』を脳内プレゼンする場面も見どころになりそうですね。
撮影の時は、私の話を聞いてくださる人たちがだんだんだんだん増えていくのが恐ろしかったです(笑)。現場に行くたびに「え、こんなに聞く人がいるんですか?」と思いました。想像以上の人が私のせりふを聞いているので、「どういう感じでやるんだ?」なんて思いながら見られているんじゃないかという恐ろしさがありました(笑)。囲み取材風の時は記者役の皆さんもすごい熱量で聞いてくださるんです。あかねの妄想なので、いかにも「記者です」という雰囲気でその場にいてくださるのが面白かったです。台本にはないけど、囲み取材では、新婦風っぽく何も付けていない薬指を記者の皆さんに見せました(笑)。この場面もそうでしたが、現場で「これやってみましょうか」とアイデアがどんどん出てくるので、みんなで作ってる感がありました。