◆ファン思いの與さんならではの経緯ですね。確かにグループとしての活動規模は年々大きくなっているのに、ファンの方との距離感はどんどん縮まっているような気がします。
ファンの方との距離感に対しては僕の中でずっと大切にしていることなので、そう言っていただけるとうれしいですね。特にソロでのトークショーに関しては、10年ぐらいやらせていただいていて、最初は100人入るか入らないかぐらいのところから始まり、チケットが売れない時もあったんですけど、それでも僕はファンのみんなと近くにいたいという思いがあったので回数を重ねることで距離を縮めてきたんです。最近ではSNSでファンの方と絡んだり、「SHINJIRO Channel」での生配信を通して、常にファンの皆さんの近くにいることができているんじゃないかなと思います。
◆ファンへの思いが昔からずっと変わらないというのがすごいですよね。「僕はドームアーティストなんだから」と傲慢になるようなことはなかったですか?
(キッパリと)なかったです。それはLAに行ったことが大きいと思うんですけど、向こうに行くと当然僕のことを知らない人たちばかりだから、たとえドームでライブをやっていようが特別扱いされるようなことは一切なかったんですよね。でも、逆にありのままの自分と向き合って、普通に接してくれたことが僕にとってはよかったなと思っています。あと、僕自身いまだに自分の中で売れたという感覚が全くなくて。春に『今夜くらべてみました』(日本テレビ系)というバラエティ番組に初めて一人で出演させていただいた時も、「本当に僕でいいの?」と思ってました(笑)。放送後もネットニュースになっていたのが不思議でしたね。
◆デビュー16年目の大御所アーティストなのにですか?
AAAもそうですが、もともとテレビにたくさん出るようなタイプではないですし、街を歩いていて騒がれるようなこともないですし。何よりライブ活動が多かったので、どこかのタイミングでポンと売れたという感じもなくて。特にAAAの中で僕はもともとメインボーカルではなく、ダンサーだったので、ソロでいろんな取材を受けたりテレビに出させてもらうとより不思議な感覚がしますね。
◆確かに一気にというよりは、着実に積み重ねてきたという印象が強いです。むしろその感覚を持つことが長く頂点にい続けられる秘訣なのかもしれないですね。
頂点だとは思っていないんですけど、全ては応援してくれるファンの方のおかげですね。ファンの方がいなければ、間違いなく今の僕は存在しないので感謝しています。
◆本作に収録された楽曲も非常に多彩な内容となっています。
そうなんです。とにかくファンの皆さんが喜んでくれるようなアルバムにしたいと思っていて。基本AAAはライブありきの音楽制作をしているのですが、今回も楽曲より先にライブが決まっていたので、こういう曲がライブにあったらファンの皆さんが喜んでくれるだろうなというのを考えながら、いつものようにライブを第一に考えて作りました。