◆そんな『パウパト』の新キャラクターである好奇心旺盛のダックスフンドのリバティ。役作りに関してはいかがでしたか?
まずはオリジナルの英語版の声を聞くことで、リバティがどんな子なのかをイメージしました。私の中では、どこかチャキチャキな江戸っ子感みたいなものが強かったのですが、それは監督さんが考えているものとは違って、現場で試行錯誤を重ねながら作っていった感じです。タイミングや間など、英語版を聞きながらのアフレコ収録だったのですが、そこに引っ張られることなく、とにかく高い声、高いテンションを求められました。
◆そのほか、アフレコ収録でのエピソードを教えてください。
私一人だけの収録だったこともあり、ちょっと寂しかったのですが、リバティの高いテンションはモーニング娘。の現役時代、ステージで出していたぐらいのエネルギーで表現しました。なので、どんどん身振り手振りが激しくなっていって…。それもあってか、収録後はめっちゃ疲れ果ててしまいました(笑)。あと、落ち込んでいる警察犬のチェイスを元気づけるシーンでは、思わず泣きそうになってしまいましたが、何とか堪えました。
◆リバティは「花まる満点」「なし寄りのなし」「あたりきしゃりき」など、独特な言い回しが特徴的だったりします。
実は最初に頂いた台本には、そういった表現はなく後で追加されたんです。リバティのキャラクターとして生かされていて楽しいと思ったんですが、そういう言い回しを早口で言わなきゃいけないのが大変でした。とにかく、今までの声のお仕事の中では、ダントツで難しかったです!
◆完成した日本語吹き替え版を観た時の感想は?
もふもふした毛並みやバスから見える景色など、アニメーションとしてのクオリティーが違いますし、映画版としてのスピード感やスケール感など、全てがバージョンアップ、いや“パウジョンアップ”していました(笑)。みんなで一致団結して、諦めずにトラブルを解決していく姿に、とても感動しましたし、子供向けの映画として観たら、驚かされることばかりでした。そういう意味では大人も楽しめますし、これまで『パウパト』を知らない方も楽しめる作品になったと思います。