竜星涼インタビュー「ドラマ以上にドラマチック」なエピソードをドラマ化!『家、ついて行ってイイですか?』

特集・インタビュー
2021年08月21日

現在放送中のドラマ『家、ついて行ってイイですか?』(テレビ東京系)で主人公の番組ディレクター・玉岡直人役を演じる竜星涼さん。本作はバラエティ番組『家、ついて行ってイイですか?』で実際に放送され、話題を呼んだエピソードをドラマ化したもの。竜星さんは出演するにあたり、本家バラエティのディレクターさんにいろいろと教えてもらい、撮影に臨んだと言います。「技術を少しでも盗めるように常にカメラを持っていた」という竜星さんに、本作の見どころはもちろん、新たに勉強になったことや、珍しい撮影の仕方などのお話を聞きました。

◆ドラマ化すると聞いた時の感想をお願いします。

僕も以前、バラエティの方に出させてもらっていたんですけれど、バラエティ発信のものがこうやってドラマ化するっていうのは、すごく面白いですし、個人的にもびっくりしました。でも、びっくりしながらもドラマチックな内容っていうのが毎回ドキュメンタリーの中であったので、いずれはドラマになってもおかしくなかったのかなとも思いました。いろんな驚きとワクワクとした気持ちがありましたね。

◆今回演じる玉岡ディレクターとご自身が共通してる部分や共感できる部分はありますか?

やっぱりどの仕事をしていても皆さん思うように、例えば僕だと役者業っていうものが、本当に自分に向いているのかとか、そういうふうに思う時ってあると思うんです。僕自身も常に思っていたりすることではあるし、そういう部分では主人公の玉岡が実際にテレビ局で働いていながら、「ここにいることが正解なのか」と模索している姿はすごく共感する部分はあったかなと思います。

◆今回、本家バラエティのディレクターが演出協力されているとのことですが、演出の中で印象に残っていることや勉強になったなと感じたエピソードを教えてください。

とにかく実際に撮られている番組ディレクターの方のしぐさだったり、カメラの持ち方からズームインの仕方だったり、いろいろと間近で見させてもらいながら、ドラマ演出を補佐した本家のディレクターの上野(健)さんをベースに役作りしました。その上野さんの影武者じゃないですけれど、彼の技術を少しでも盗めるように常にカメラを持ちながら後ろで立っていたっていうのがまず一つ役作りの上では欠かせなかったかなと思います。あとは、やっぱり話を聞けば聞くほど、オンエアまでにかける時間の長さや苦労みたいなものがヒシヒシとすごく伝わってきました。オンエアされる一つの番組は、どれだけの人たちが頑張ってしのぎを削っているのかっていうのが身に染みました。大変な仕事をしているなっていうのをお話を聞きながら感じましたね。

◆実際にカメラを持っていかがでしたか?

重いんですよ!(笑) やっぱり重いからこそ、どうやったら少しでも手首の負担を軽減できるかとかはやっていくうちに自然と体が楽な持ち方をするようになっていくんですね。上野さんを見ながらも学べたし、僕自身もずっと持つようになって、脇を締めたら足腰は楽になるなとか模索して習得できたんじゃないかなと思います。カメラが回ってないところから僕自身がカメラを回して、コミュニケーションツールとして使っていたりしました。だから、カメラを持っていると本当に無敵だなとは思いましたね。何を聞いても許されるじゃないですけれど、良いコミュニケーションツールだなと思いながらやっていました。

◆竜星涼さんがもし芸能活動をされておらずに、番組から「家、ついて行ってイイですか?」と声をかけられたらどうしますか?

テレビに出られるというきっと喜びみたいなものが多少あるのかなって思うので、「いいですよ~」とノリで言っちゃうかもしれないですね(笑)。

◆今回のドラマ化されたエピソードについてどのように感じられていますか?

どれも本当にドラマチックなストーリーだなぁって感じました。僕もドラマの中で「ドラマ以上にドラマチック」ってせりふで言ってるんですけれど、本当にその言葉どおり。本当にどの話も衝撃的と言いますか。特に今回では第2話で実は兄妹だった話とかも、いやうそでしょ!? って。それはもうある意味ドラマを超えると言いますか。それをドラマ化したっていうのはなんかすごいなと思いながら演じていました。

◆第1話~第7話までそれぞれゲストの方とのその回ごとの共演になりますが、その点で苦労したことや楽しかったことがあればお聞かせください。

そうですね、もちろんゲストの方たちは回想のシーンがあって僕と出会っていない過去の話とかを撮影されてたりするとほとんど絡まないんですよね。僕が絡むのってインタビュー時や、インタビュー後のお互いのコミュニケーションみたいなシーンぐらいでした。本当に毎回毎回一瞬でゲストが変わってしまうので、少し寂しさもありながら撮影していました。でも毎回違う方たちと会えて、お芝居できるというのはすごくワクワクもしましたし、「どういうふうにくるんだろう?」「どういう方なんだろう?」って、ディレクター心じゃないですけれど、少しでも会った時間にいろんなことを聞けたらなぁって思っていました。

◆特にこういうところが新鮮だったとか、他の撮影と違ってこういうところが大変だったと感じた部分はありますか?

バラエティの本家に似せるような作りになっているので、自分が取材をしているところや家に上がらさせてもらっているところは、ほとんど僕は出ません(笑)。本当に僕が撮った映像+番組のディレクターさんが実際に撮っているものなんです。つまり、ディレクターの方たちが回している真後ろで僕は声のお芝居をして行くっていう撮影方法でした。しかも段取りはほぼなく、大体ドラマでも映画でも、テストをして、本番に入っていく形だと思うんですけれど、生っぽく撮るっていうことも意識した上で、あまり固めずに、そこで起きたものを大事にしようとこういう形になりました。「じゃあちょっと回していきますね~」って始まる感じでしたね。アドリブも入りながら、脱線していったらまた修正していくというのを繰り返し、本当のディレクター気分でした。だから、ゲストで来る方たちはみんなびっくりしていました。その中で、「でも逆になんかいいね、面白いね」って言ってくれる方たちも多くて楽しかったです。いつの間にか本番が始まって、いつの間にか本番が終わるっていう流れだったので、それが生っぽくもあり、俳優部としては皆さん楽しくやってくださったんじゃないのかなと思います。

◆共演者の方たちとの印象深いエピソードがあれば教えてください。

ほとんど僕が聞くことに対して答えてくださるという形だったので、台本もあるんですけれど、それ以上にアドリブとかが多くて。そのアドリブの中で、上野さんがカメラを振ったら僕が新しい質問をしゃべって、それに対してゲストの方たちがうまく答えてくれるという流れだったんです。印象的なのは、本編では使われなかったけれど、研ナオコさんとご一緒した時、研さんにお芝居の中でご主人の話をしていく中で、台本には書かれてない、「ご主人はなんのお仕事なさってるんですか?」って僕が唐突に質問をしたら、研さんは「知らん」って(笑)。それが絶妙に面白くて(笑)。知ってても「知らん」って冗談で言ってるようにも見えるし、本当に知らないから「知らん」って言ってるようにも見えるし。「先輩さすがだな」と感じました。先輩たちと一緒にやらせていただくと僕もびっくりするような返しがきたりして、それを素直に楽しみながらやらせていただきました。それぐらい自由に現場ではやっていましたね。それがきっと本家に近い生っぽさみたいな、演技以上のものが出たんじゃないかなと思いますね。

◆先ほどカメラの持ち方は次第に慣れていったとのことでしたが、他に髪形や服装などで工夫された部分ってありますか?

洋服で言うと「こういうのディレクターっぽいよね」という1つの定義に“ハーフパンツとハイカットのスニーカー”。これは、譲れない部分と言いますか。でも確かに現場で1人か2人はハーフパンツとハイカットのスニーカーの人が絶対いるよね! ってみんなで盛り上がりました(笑)。そこはちょっとしたこだわり部分だと思います。

◆視聴者の皆さんに最後にメッセージと、本家の番組へのエールもお願いします。

バラエティからドラマ化ということで、ドラマ以上にドラマチックな内容っていうものがこの作品には詰まっていますので、1話1話各ゲストの方たちと、本当にこんなことがあったのか!? という物語を見ながら、いろんな思いをきっと受け取れると思うので、少しでも自分の人生の糧にしてもらい、楽しい1日をまた次の日から一歩踏み出してもらえたらうれしいかなと思います。そして、本家の方でも「また取材をしたら面白い内容が撮れるんじゃないか」って思って撮りに行く、そんなディレクターさんたちのプロ根性と言いますか、面白いものへの探求心みたいなものが本当にあるスタッフさんが多くいる番組なので、ぜひともこれからもよりドラマチックなものを撮ってほしいです。そして、またドラマがシーズン2、シーズン3とシリーズ化していけたらうれしいなと思います。

PROFILE

竜星 涼
●りゅうせい・りょう…1993年3月24日生まれ。東京都出身。最近の出演作にドラマ『ライオンのおやつ』『レンアイ漫画家』、映画「ぐらんぶる」などがある。

番組情報

サタドラ ドラマ『家、ついて行ってイイですか?』
テレビ東京系 毎週(土) 後11・25~11・55

(STAFF&CAST)
脚本:政池洋佑
監督:吉村慶介
出演:竜星涼
2話ゲスト:馬場ふみか

(第2回 (2021年8月21日放送)STORY)
『家、ついて行ってイイですか?』のディレクター・玉岡直人(竜星)は、アプリで知り合った男性にすっぽかされた、見た目がちょっと派手なゆりか(馬場)と出会う。家で取材させてもらえることになるが、家の中はあまりに雑然としていて…。そんな部屋に男性との記念写真が。昔付き合っていた竜太(伊藤あさひ)だという。“一緒に年を取ろう”とまで思っていた相手なのに、なぜ別れたのか? ゆりかが語った衝撃の過去とは――。

公式サイト: https://www.tv-tokyo.co.jp/drama_home_ii/

©テレビ東京

●text/浅野明菜

下記の「CTAボタン」を設定することで、ユーザーがスマートフォンで記事詳細ページを開いた際に「続きを読む」の下に「CTAボタン」を2つ追加できます。上段「CTAボタン」に設定したものは上に表示、下段「CTAボタン」に設定したものは下に表示されます。
2025冬ドラマ最新情報まとめ2024→2025 年末年始・お正月特番一覧