スフィアが声優ユニット初のバーチャルライブで見せた、今後の大きな可能性

特集・インタビュー
2021年08月26日

スフィアバーチャルライブレポート

2009年のユニット結成以来、女性声優ユニットとして活躍を続けるスフィア(寿美菜子、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生)が822日(日)、声優ユニットとしては初めて3Dモデル化したバーチャルライブ『Sphere Virtual Live Vol.1 Future Streaming –バーチャル飛びだスフィア-』を開催した。バーチャル空間のステージで歌い踊る“バーチャルスフィア”は、見た目から動きまで実際のスフィアそのもの! そんな、視聴者をあっと驚かせたライブの模様をレポートすると共に、ライブ直後の“リアルスフィアへの独占インタビューもお届け!!

 

開演時刻になると、ステージ奥の大型ビジョンに数字の10が表示され、カウントダウンがスタート。カウントが0になるとステージが暗転し、次の瞬間、バーチャルスフィアがスポットライトに照らされ、浮かび上がった。

オープニングナンバーは、彼女たちのデビュー曲「Future Stream」。視聴者がいるのは、最前列席のど真ん中。視線を左右に向けると、今回のライブグッズのTシャツを着た観客が曲のイメージカラーである白色のサイリウムを振って応援。ステージ上には、各視聴者がアプリ機能を使って送る花束や星が飛び交っていた。続く「Ding! Dong! Ding! Dong!」は、4人それぞれの個性を余すことなく閉じ込めた、ちょっぴりコミカルなナンバー。バーチャルスフィアは見た目がそっくりなだけでなく、ちょっとしたしぐさや身のこなしも各メンバーそのものだ。

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ゆるくて和やかな雰囲気のMCもスフィアならでは。実際はイギリスにいる寿も全く違和感なく会話に溶け込み、スフィアらしい独特の雰囲気が再現される。また、今回のライブは世界中で視聴可能ということで、イギリス在住の寿が英語で、豊崎が勉強中という中国語でそれぞれあいさつ。2人の見事な発音に客席から歓声が上がった。

ライブ初披露となる「スクランブルデイズ」は、日本とイギリスで別々にレコーディングして制作されたナンバー。それぞれの思いがバーチャルのライブ会場で初めて一つになった瞬間だった。続く「一分一秒君と僕の」では、曲の途中でメンバーがステージから飛び出す演出も。さらにMCでも、客席のほうまで降りてきた4人が自分のすぐ横に並んで、みんなでスフィアポーズをしたり、1人ずつ目の前で衣装のポイントを紹介してくれたりと、うれしい一幕も。

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ラストスパートは、ライブの定番とも言える盛り上がり曲「MOON SIGNAL」「GENESIS ARIA」「Super Noisy Nova」を立て続けに披露。大きな赤い月が現れたり、ステージ全体が炎に包まれたりと、迫力のある演出で盛り上げると、周囲の観客たちの応援もさらに熱を帯びていった。

コメント欄に並んだ「アンコール!」「もう一回!」のワードにこたえ、再びステージに現れた4人。彼女たちがアンコールに選んだ曲は「vivid brilliant door!」。やはり盛り上がり必至の元気系ナンバーをハイテンションで歌い&踊りきると、4人はステージ中央で手をつなぎ、オフマイクで「ありがとうございました!」と最後のあいさつ。メンバー、そしてスタッフのこだわりと情熱が詰まった初のバーチャルライブを華麗に締めくくった。

スフィアバーチャルライブレポート

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ライブ終了直後、“リアルスフィアにインタビューを実施。今回のバーチャルライブについて感想を聞いた。

◆初のバーチャルライブはいかがでしたか?

戸松:すごく楽しかったです! やってみて、ライブとイベントと生配信の“いいとこ取り”みたいな感覚がありました。

寿:仮想空間でのライブということで、準備段階からすごくワクワクしていたんですが、始まるまでどれぐらいの方がどんな感じで盛り上がってくれるのか、いまいち想像できないところがあって。でも、ライブがスタートした瞬間から皆さんのコメントがバーッと流れてきたり、(アプリ機能を使って)花束がたくさん届けられたり、みんながすごい盛り上がりを見せてくれて感動しました。

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豊崎:ホントに“新しい扉を開いたな”って感じだよね。バーチャルの世界だと距離感も近いし、お客さんも、周りを見渡すと同じTシャツを着た“同志”がたくさんいるし。みんなでライブを作っている雰囲気に満ちた素敵な空間だなって思いました。

高垣:(寿)美菜子がイギリスにいて、世の中的にもみんなが集まるのが難しいこの時期に、バーチャルという形でライブをやらせてもらえたのは本当に幸せなことだと思います。スフィアでライブをやりたい! みんなに会いたい!という想いが膨らんでいたので、自分の気持ちも救われた気がしました。

◆バーチャルながら、普段のスフィアのライブそのままの雰囲気がありました。

寿:そう言ってもらえるとうれしいです!

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戸松:自分でもライブをやりながら、“私たちはバーチャルになってもスフィアなんだな”と思いました。やっぱり長年一緒にやってきているメンバーなので、あうんの呼吸みたいなものがあるんでしょうね。4人でMCをやっていても、自然とスフィアの雰囲気になっているのが実感できて。

寿:バーチャルならではの演出もたくさん取り入れつつ、でも“スフィアらしさ”はなくさないようにしたいと思っていて。実際、歌声はもちろん、踊りとかMCとか、ちょっとしたしぐさにも私たちの個性が出ていたかなと思うので、すごく自信になりました。

豊崎:今回はバーチャル世界での“デビューライブ”だったので、MCでのあいさつをアイドルっぽくしてみたり、個人的にはフレッシュな感じを出そうと思っていたんです。でも、実際始まったら、デビューからの12年という時間を感じさせるMCになってしまって……(笑)。結果的にすごくスフィアらしい雰囲気になって、それはそれで良かったのかなと思います。

高垣:このライブに関わったスタッフさんたちが細部にまでこだわって、“スフィアのライブらしさ”を追求してくださったので、自分でも“まさにスフィアのライブだ!”という感動がありました。ライブ中、皆さんからのコメントを見ていても、スフィアのバーチャルライブをちゃんと届けられていることが実感できて、“良かった、これは大丈夫だ!”という気持ちで楽しく最後までやりきることができました。

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◆セットリストで特にこだわった部分はありますか?

戸松:セットリストは、初めてスフィアのライブを体験される方にも、今までずっとスフィアを応援してくれている方にも盛り上がってもらえる曲をピックアップしたんです。

豊崎:3曲目にやった「スクランブルデイズ」はライブ初披露だったんですが、イギリスにいるみなちゃん(寿)が振りを付けてくれたんです。そもそも「スクランブルデイズ」は“離れていてもつながっている”というメッセージが込められた曲なので、今回のバーチャルライブの意味と曲のメッセージがリンクしているところもあって。今回のライブで初披露できて本当に良かったなと思います。

戸松:バーチャルだと一瞬で目の前に移動したりシャボン玉を飛ばしたり、本当にいろいろな演出ができるので、そういう演出のしがいがある曲を選んだ部分もありますね。

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寿:特に後半の「GENESIS ARIA」「Super Noisy Nova」のところはすごかったよね(笑)。ステージ上が炎に包まれたり、星が飛び交ったりするところはバーチャルならではだったので、見ている方にも楽しんでもらえていたらうれしいです。

高垣:私的には、客席に降りていって、お客さまの目の前に行けたのがうれしかった! 特に「vivid brilliant door!」という曲は、普段4人で歌っているパートをお客さんの近くに行って1人ずつ歌うという演出があったので、そのために歌い分けを少し変えていて。今回ならではのスペシャルなバージョンになっていたんです。

◆終わったばかりですが、早くも第2回のバーチャルライブを望む声が聞こえてきそうです。

寿:私も自分でこんなに感動するとは思っていなかったので、ぜひまたやりたいです! 今回は歌とMCだけでしたが、普段のスフィアのライブではお芝居や朗読劇もやっていて。それらをバーチャルでやったらどうなるのかな? と思って、夢が広がりました。ちょっとシュールな感じで面白そうですよね(笑)。

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高垣:私も今回やってみて、“あの曲もやりたい”“この曲もやってみたい”と妄想が広がりました。

戸松:2回目があったら、私はピーターパンのようなフライングをしたいです! 生身の体でやったらどこかを痛めそうなので難しいですが(笑)、バーチャルだったら可能ですからね。

豊崎:それ、はるちゃん(戸松)昔から言ってたもんね(笑)。私は、野外ライブをやりたい! スフィアのロゴマークは宇宙や惑星がモチーフになっているので、リアルな野外じゃなくて宇宙でもいいかも!? 宇宙空間で歌ったら某アニメのようになりそうですけど(笑)、たくさんの宇宙人の前でライブをやるのも楽しそうですね!

高垣:私たち現実のスフィアもそうですし、バーチャルのスフィアも長く愛してもらえたらと思っているので、バーチャルな4人でぜひまたライブがやりたいです!

スフィアバーチャルライブレポート

『Sphere Virtual Live Vol.1 Future Streaming -バーチャル飛びだスフィア-』
8月22日(日)公演
SET LIST

01.Future Stream
02.Ding! Dong! Ding! Dong!
03.スクランブルデイズ
04.一分一秒君と僕の
05.MOON SIGNAL
06.GENESIS ARIA
07.Super Noisy Nova
ENCORE
01.vivid brilliant door!

 

見逃し配信:https://viewing.live.line.me/liveg/508

チケット販売期間:829日(日)21・59まで

アーカイブ視聴期間:829日(日)23・59まで

ライブ特設サイト:https://lp.vark.co.jp/sphere_virtual_live/

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●text/水上じろう

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