◆箱根ということは温泉?
はい。温泉に浸かるために、旅館に“今から行っていいですか?”と電話して、夜の10時にチェックインして、1泊して翌日に東京に戻りました。
◆なかなかハードですが、非日常的な癒やしの空間の中で、ようやく肩の荷が下りたという感じですか?
そうですね、全責任は僕にあるので。あっ、そういえば帰路に着く途中で車が壊れたんですよ。
◆えっ大丈夫だったんですか?
前日は雨が降っていたんですけど、チェックアウトした時にはすごく炎天下で。屋根のないところに車を置いていたので、乗った直後はハンドルが握れないぐらい熱くなっていたんです。でも、夏だしそんなもんかと思って、窓を開けて、空気を入れ替えながら普通に車を走らせていたら、いきなりキュルキュルキュルキュル~って言い始めて。箱根ってこんな音するんだ、草刈りでもしてるのかな? って最初は気にも留めずにいたんですけど、信号待ちで止まった瞬間、その音が止んで、“あれ、俺の車じゃん”って気づいて。とりあえずコンビニにでも寄ろうかと思って、コンビニまで走って駐車場に車を止めた途端、車の下から白い煙がモクモクモクモク~って上がってきたんです。爆発するかと思って急いで車から飛び降りて。近くにいたおばあちゃんもビックリして、よろめいてましたね。
◆その後はどうなったんですか?
爆発することはなく、ディーラーに連絡して。僕はその車とバイバイして、代車に乗って帰りました。実は次の車の納車が1週間後だったので、最後に一緒に旅に出ようぜ~って気分で箱根に行ったら、まさかの故障……。そんなことあります?
◆もう俺の役目は終わりなんだなっていう、その車の最後のあがき的な?
僕もそう感じました。よくモノにも魂があると言うように、車にも人格があるんだなって(笑)。