◆今、皆さんの悪ノリが垣間見られました(笑)。さて、10月27日(水)には自身初となった横浜アリーナワンマン公演を収録したライブDVD&Blu-ray「『BLUE ENCOUNT ~Q.E.D : INITIALIZE~』2021.04.18 at YOKOHAMA ARENA」の発売も控えています。今、当時を振り返ってみて思うことは?
田邊:これは本当に、もう…楽しかったです。ひたすら楽しかったよね?
江口:うん。二日間とも、純粋な気持ちでステージに立っていましたね。あまり余計なこと考えずに、等身大で、最初から最後までライブができた日だった。お客さんの反応も含め、いろんなことを素直に受け止められて、いろんなことを発信できた公演でした。
高村:初のアリーナ2daysだったけど、だからこそ余裕があったかもしれない。二日間できたということを言い訳にするつもりはないんですけど、もし一日だけだったら気合が空回りしていたような気がする。
田邊:そうだね。
高村:いい意味で力が抜けた状態で、100%の力を発揮させてくれたんだと思います。
辻村:ライブは生きてるなって実感しますし、僕ら自身が背負いすぎなかったのが強かったのかも。時勢柄、来ているお客さんはいろんなものを背負って来ている。その状況だと、俺らが背負わないほうが、「ここでは背負わなくていいんだ」って思ってもらえるんだろうなって思ったんです。何も考えずに音を楽しむっていう、すごくシンプルなことをしようと。こういうご時世だからこそ、音楽って本来はそういう楽しみ方をするものなんだと思います。BLUE ENCOUNTは、そういうシンプルなことができるバンドだと思っている。だから単純に楽しめた。前ほど「ここで何かしなきゃ」って概念がない、いい意味でクリアな状態でした。横アリに具体的なイメージを持って臨んだわけではなくて、その場その場で楽しんで、その場のグルーヴ感で切り返してやっていったから。
◆世の中の状況が変わったからこそ、変わらないものが求められている気もします。
辻村:きっと、お客さんもどう楽しんでいいのか分からなかったと思うんです。でも声は出せないけど、体で音楽に乗ってくれている。お客さんの口元は見えないけど、楽しんでくれていることは僕らにも伝わっているよってことを伝えたかったですし。「マスクしてるから楽しめないだろう」っていう概念が本当に嫌で。
田邊:そうだよね。
辻村:そういうしがらみが取れて、真っすぐに思いを放つことができた二日間だったと思います。