10代で声優デビューし、アニメ『転生したらスライムだった件』のリムル=テンペスト役などで瞬く間に注目の存在となった岡咲美保さんが、9月15日にシングル「ハピネス」でアーティストデビュー! 幼いころから歌うことが好きだったという彼女に、現在の心境やデビュー曲「ハピネス」について聞いた。
◆まずは、岡咲さんが声優を目指すようになったきっかけを教えてください。
私は幼いころからずっと人見知りで、中学生になってもなかなか他人と仲良くなれなかったんです。それで“どうしよう…”と思っていた時、仲良くなりたいなと思っていた子たちがアニメやボーカロイドの話をしていて。当時の私はそうしたものに対しての知識は少なかったのですが、興味を持って調べたら、あれよあれよという感じで惹かれて。それがきっかけで、その子たちとも仲良くなれました(笑)。
◆そこからアニメに興味を持つようになった?
それと同時に、キャラクターに声を吹き込む声優という職業をすごく意識するようになりました。みんなで将来の夢の話をする時も、漠然とではあるんですが、「私は声優になりたいな」と口にするようになり、声優って役を通していろいろな職業に就けたり、性別も変えられたり、魔法を使ったり空を飛んだりもできる。現実の世界では不可能なことができるので、自分の好奇心を満たしてくれるという意味でも“やってみたい”という思いが大きくなっていきました。
◆その仲良しグループ内では、声優に関する話題も出ていたんですか?
「あの声優さん、素敵だよね!」みたいな話は、よく出ていました。私も友達から「声が印象的だね」「きっと美保は声優に向いてるから、頑張りなよ!」と言ってもらえることが多くて。それがすごくうれしくて、自分の中でも“目指してもいい夢なのかもしれない”と思うようになりました。
◆当時、人気の声優と言うと?
私がすごく憧れているのは、水樹奈々さん! 日笠陽子さんも、役者としてはもちろん、歌の表現力も本当に素晴らしいなと感動しています。男性声優だと、当時『ソードアート・オンライン』というアニメが人気で、その作品でメインキャラクターの声を当てられていた松岡禎丞さんは、周りの子たちもすごく注目していましたね。
◆今回アーティストデビューということですが、歌うことはもともと好きだったんですか?
歌は子供のころからすごく好きで、物心がつく前からいつもメロディーを口ずさんだり、音楽が流れると踊ったりしていたみたいです(笑)。今でも、気がついたら小声で歌を口ずさんでいたりと、ずっと何かしらの音を発していますね。
◆学生の時、『NHKのど自慢』に出演されたことがあると聞きました。
高校1年生の時に、地元の岡山県で開催されたんです。そこに水樹奈々さんがゲストでいらっしゃると聞き、“こんな機会は人生でめったにない!”と思いまして。もちろん“のど自慢”ですので歌うのですが、当時私は軽音楽部でボーカルをやっていて人前で歌うことも楽しいなと思っていたので、テレビ放送ということなど深いことは考えず、水樹さんを生で見たい一心で応募しました。そしたら、ありがたいことに出演させてもらえることになったんです(笑)。
◆生で見た水樹さんは、いかがでしたか?
ライブ映像や水樹さんが出演された『NHK紅白歌合戦』は見ていたのですが、生で拝見するのは初めてでしたので、“うわー、同じ空間に水樹さんがいらっしゃる!”と思って(笑)。すごく凜とした雰囲気をまとわれていて、とても感動しました。気がついたら涙がツーッと流れていて、周りの人のほうがビックリしていたと思います。
◆その後、無事に声優としてデビューしたわけですが、アーティストデビューしたい気持ちはあったんですか?
そういったことも将来的にチャンスが頂けたらうれしいなとは思っていました。ただ、これまでは、夢だった声優というお仕事をさせていただく中で、オーディションで役を勝ち取って作品に出演することに全力で向き合う、挑戦と反省の繰り返しの毎日でしたね。それでも、お仕事の中でキャラクターソングを歌わせていただく機会があって、そのたびにキャラクターとして歌うことがすごく楽しかったんです。そこで“やっぱり自分は歌うことが好きなんだ”とあらためて感じたりもしていましたし、周りの方たちが「歌ってる姿が似合うね」や「あの曲良かったよ」と伝えてくださるのがすごくうれしかったです。“いつか歌を通して自分を表現できたら、また新しい世界が開けるのかな”という考えも、お仕事していく中で少しずつ大きくなってきて。そんな中でアーティストデビューのお話を頂いたので、とにかくうれしかったのを覚えています。戸惑いは一切なく、すぐに「やらせてください!!」とお返事しました。
◆デビュー曲の「ハピネス」を最初に聴いた時の印象は?
「ハピネス」を聴いた時は、すごく新鮮な感覚でしたね。自分自身の名前で、自分の声で歌うからなのか、岡咲美保という人間にすごく馴染むというか、ものすごくしっくりきたんです。キャラクターとして楽曲に向き合う時は、曲を聞きながら世界観を把握して、分析して、そこに歩み寄る感覚だったんですが、「ハピネス」は私の温度や雰囲気に、曲のほうから歩み寄ってくれている感じがして。初めて聞くメロディーなのに懐かしい感覚があって、スッと自分になじんでくれました。
◆サウンドは明るくて、すごく元気な印象です。
背中を押してくれる応援ソングで、自分自身も元気をもらっています。ただ、歌詞を読み解いていくと“頑張れ、頑張れ! 行け行け!!”というよりは、“自分がなりたい自分になれたら幸せだよね”という、受け皿が大きい応援ソングなんですよね。どんな状況でも、どんな思いを抱えていても、聞いている人に寄り添ってくれる曲だなと思います。
◆打ち合わせでは、どんな話をしたんですか?
私は、昔からいろいろなところで「DECO*27さんの曲が好きです」ということを発信していたのですが、実際にDECO*27さんに作詞・作曲をしていただけることになって。それを知らされた時は本当にビックリしました! 頂いた曲は、DECO*27さんらしいメロディーのキャッチーさがありつつ、岡咲美保という人間に楽曲が歩み寄ってくれているのがメロディーや歌詞から伝わってきて、すごくうれしかったです。DECO*27さんご自身も、レコーディングの時に「この曲の主人公は岡咲さんです」と言ってくださって。より一層気合が入りましたし、この曲でデビューできることが幸せでしたね。
◆まさに“ハピネス”ですね!
はい!(笑) 実際、この曲を頂いてから“幸せ”について考える機会が多くなりました。人生の中でデビュー曲を出させてもらえるのは一度きりですし、すごく貴重で幸せなこと。岡咲美保の人生を客観的に見た時に、今経験させていただいている一つ一つのことがすごく愛おしくて、幸せだなと感じるようになりました。
◆ちなみに、普段よく見るアニメや好きなテレビ番組はありますか?
私は、子供のころから日常系の国民的アニメが大好きなんです!『ドラえもん』や『クレヨンしんちゃん』、『ちびまる子ちゃん』、『あたしンち』など、日常の中でクスッと笑えるような作品に元気をもらっています。また、『世界の果てまでイッテQ!』も家族でよく見ていました。今はお仕事でなかなか見られないのですが、視野がすごく広がりますし、生命力にあふれる番組ですので、見ていてすごく面白いです。
◆好きなタレントは?
たくさんいるのですが、最近あらためてすごい方だなと思ったのは、元AKB48で女優の前田敦子さん。テレビなどで見る前田さんは思わず引き込まれるような魅力があって、“それってどこからくるんだろう?”と考えてしまいます。もちろんかわいらしいビジュアルもありますが、しゃべり方やオーラなどが、すごく前田敦子さんならではの世界があって。自分がアーティストデビューするタイミングということもあり、自分だけの色を持っている方に惹かれる気持ちが大きくて、前田敦子さんがテレビに出ていると思わず見入ってしまいます。
◆自分もそういうアーティストになりたい?
はい! 私もこれからいろんな曲に出会って、いろいろな私を見てもらいたいです! 皆さんに楽しんでいただけるように、自分の引き出しをどんどん増やしていけたらと思っています!
PROFILE
岡咲美保
●おかさき・みほ…11月22日生まれ。岡山県出身。主な出演アニメは、『転生したらスライムだった件』リムル=テンペスト役、『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』メアリ・ハント役、『ゾゾゾ ゾンビーくん』イサム役など。
リリース情報
デビューシングル「ハピネス」
2021年9月15日(水)発売
CD+Blu-ray盤 1,980円(税込)
通常盤 1,430円(税込)
岡咲美保 Official Web Site:https://okasakimiho.com
岡咲美保公式アカウント:@okasakimiho_PR
岡咲美保 OFFICIAL CHANNEL:https://www.youtube.com/c/okasakimiho
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2021年9月25日(土)23:59