岐阜県多治見市を舞台に、陶芸の世界にのめり込んでいく高校生の豊川姫乃と、彼女と共に学園ライフを送る仲間との友情を描いたTVアニメ『やくならマグカップも』。今年4月に放送を開始し、大好評を得たこの作品の第2弾『やくならマグカップも 二番窯』が早くも放送決定。今作では、ヒロイン・姫乃の亡き母親であり、伝説の陶芸家・土岐川姫菜がついに登場。また、陶芸の魅力に惹かれ、メキシコからやってきたヒメナ・バルデスも新たなキャラクターとして仲間に加わる。そこで、“Wひめな”を演じる小澤亜李さんと天城サリーさんに、作品への思いと見どころをたっぷり語ってもらいました!
◆いよいよ『やくならマグカップも 二番窯』の放送がスタートします。お2人は第2期からの参加となりますが、この作品にはどのような印象をお持ちでしたか?
天城:前作は(豊川)姫乃ちゃんも陶芸に対する知識がないところからのスタートでしたので、一緒に学んでいるような感覚でした。私も姫乃ちゃんと同じで、この作品に触れるまでは“焼き物”と聞いても器ぐらいしか思い浮かばなかったんです。でも、銅像のような大きなものも作れるんだと知って、驚いたのを覚えています。
小澤:第2期は、そうした姫乃ちゃんが一歩先に進んだ、自分の陶芸がさらに楽しくなったところから始まります。きっとこれから姫乃ちゃんは、さらにワクワクして陶芸に触れていくと思いますので、台本を読みながら私もすごく楽しみになりました。
◆ご自身の役についての印象はいかがでしたか?
天城:メキシコ出身のヒメナちゃんは、日本の文化が大好きになって、突発的に多治見の美濃焼を見にはるばる日本に来ちゃうような女の子なんです。そこにすごく共感しました。私もロサンゼルスで生まれ育ち、日本のアニメ文化に影響を受け、突発的に「声優になろう!」と思って、日本に来たところがあるので(笑)。
小澤:そうなの!? す、すごい!!
天城:そうした、後先考えずに好きなものに向かう真っすぐさは私と同じだなと思います。彼女の行動を見て、「そうだよね、好きだったら、来ちゃうよね!」って思っちゃいましたから(笑)。
小澤:姫菜は、姫乃ちゃんが幼いころに他界した彼女の母親であり、伝説の陶芸家なんです。第1期では、何度も“天才”という描かれ方をしていたので、正直最初はプレッシャーでした(笑)。天才ゆえに、“共感できるところがないかもしれない”と思ったりもして。でも、姫菜ちゃんは自分が好きなものに対して常に真摯に向き合う。そこは似ているなと感じました。私も声優を目指していたころは、いろいろなドラマCDを聞いたり、お芝居が上手になりたいからと舞台をたくさん観に行ったりして、勉強になりそうなものには何にでも飛びついていましたから。そうした、がむしゃらに行動して吸収していくところは同じですね。
◆ということは、お2人とも役のイメージはすぐに湧いてきた感じですか?
天城:しゃべり方については、最初少し苦労しました。スペイン語自体は私も話せるのですが、メキシコ訛りの日本語というのがよく分からなくて(笑)。ですので、日本が大好きなメキシコ人さんの動画などを見て、どんな訛り方なのかを勉強しました。
小澤:私も最初はどうアプローチしようか悩みました。画を見させていただき、そこからイメージしていったのですが、髪が青く、とてもかわいらしさがあり、かつ陶芸家ということで、職人気質な女性かなと思っていたんです。でも最初のテストで、「もっと大胆でバイタリティーがあって、人を巻き込んでいくような自我を持った女性なので、今以上に弾けてください」と言われまして。“全然違った!”と思い、自分が用意した演技プランはササッと捨てました(笑)。
◆では、母親の姫菜から見た娘の姫乃は、どんなところが魅力だと思いますか?
小澤:第1期の第1話から感じていたことなんですが、人見知りせず、しっかりと自分の気持ちを相手に伝えられて、すぐに友達を作ることもできる。そこが素敵だなと思いますね。それに、やりたいことに対して物怖じしない強さもありますし、バイタリティーもある。その部分は母親譲りなのかも(笑)。
◆母親と父親のいいとこ取りをしている感じですよね。
小澤:そうなんです! 落ち着きのあるところは父親の刻四郎さん似で、作品と向き合っている時の集中力はお母さん譲りなのかも。でも、それはさておき、高校生になって陶芸に興味を持ってくれたことが、母としては何よりもうれしいです!(笑)
◆では、天城さんから見た、姫乃を始めとする陶芸部の女の子たちの魅力は?
天城:陶芸を通して、絆を深め合っているのがいいなぁって思いますね。アートってその人の人柄や性格が出ると思うんです。そう考えると、彼女たちがこれからますます仲良くなっていくことで、陶芸作品の質や内容もどんどん変わっていくはずで。今回の第2期ではそうしたところにも期待しています。
◆ちなみに、お2人は普段どんなカップや器を使っているんですか?
天城:私、手がすごく小さいので、手にフィットするものをずっと使っています。その器、マーベル作品のコラボグッズなんですよ。キャラモノを集めるのが大好きで。
小澤:それって、お茶碗なの?
天城:お茶碗とお味噌汁を入れる器ですね。何種類も持ってます。
◆コレクションとして飾るのではなく、ちゃんと使ってるんですね。
天城:はい! ごはんがよりおいしくなる感じがして(笑)。
小澤:私はこれまで、シンプルなものばかり使っていたんです。柄も一切なく、真っ白なお茶碗とか。でもたまたま、今回の役を頂く少し前から美濃焼や有田焼にハマりだして。
天城:すごい偶然ですね! どういうきっかけだったのですか?
小澤:お友達から頂いた食器が焼き物だったの。それがすごくきれいで。それまでは焼き物というと渋いデザインのものしかないと勝手に思い込んでいたんですけど、色合いがかわいいものや、女性が好きそうな繊細な薄さのものなど、種類がたくさんあって。それからは、いろいろと調べてはお気に入りのものを見つけて集めるようになったんです。
◆焼き物でいえば、土鍋でご飯を炊くのも流行ってますしね。
小澤:土鍋も買いました! まだ使ってないですけど…(苦笑)。
天城:我が家でも、母がご飯を炊く時に土鍋を使ってました。
小澤:難しそうだけど…。
天城:意外と簡単らしいですよ。しかも早く炊けるみたいで、母が便利だと言ってました。
小澤:よし、じゃあ今度、使ってみます!
◆では、姫乃たちのように、お2人が学生時代にハマっていたものは?
2人:アニメです!
◆即答でしたね(笑)。
天城:めちゃくちゃアニメにハマってました!(笑)
小澤:私もずーっとアニメを見ていましたね。
天城:私が日本のアニメにハマったきっかけが『銀魂』なんです。海外で配信されていたものを中学生のころ、見ていて。翻訳された原作コミックもアメリカの書店に置いてあって、『NARUTO』とかも読んでました。初めて日本語版を読んだ時は、『だってばよ』って書かれているのを見て、驚きました。“えっ、こんな話し方だったんだ!?”って(笑)。
小澤:そんなニュアンス、英語にはないもんね(笑)。
天城:しゃべり方のクセとかは、翻訳だと全部統一されちゃうので。
小澤:ということは、(『銀魂』の)神楽が語尾に「〜ネ」をつけるクセも知らず…?
天城:最初に読んだ時は、“これ、何?”って分からなかったです(笑)。
◆小澤さんはどんなアニメ作品に夢中になっていたんですか?
小澤:私が金銭感覚を一番狂わされたのは(笑)、『魔法先生ネギま』。中学生のころは少ないお小遣いの中で、どうやってキャラソンCDやライブDVDを買おうか考えて、かなり頑張ってやりくりしていました(笑)。高校生になってもそれは変わらずで、今度はコンプリートボックスをどうやって買うかで頭を悩ませて。『ネギま』にはかなりのお金を注ぎましたね(笑)。
◆でも、そうした学生時代に夢中になっていたものは、大人になってみると今の自分を形成する一部になっていたと感じますよね。
小澤:ホントに!『ネギま』のキャラソンをあらためて聴いても、“私、やっぱりこれが好きだな”って思います。
天城:私もです。私の場合、22/7のメンバーによく「ギャグのセンスがちょっとおかしい」と言われるんです(笑)。でも、私のギャグは全て『銀魂』で学んできたものなので…(苦笑)。
小澤:いや、それはむしろ、レベル高いって(笑)。実は私も、最近『銀魂』を見直しているんですけど、“ギャグのレベルとお芝居のレベル高すぎ!”って思ったから!
天城:そうなんです! すっごく高いんです!! あ〜、共感してもらえてうれしい!
小澤:あの作品で育ったのなら、ものすごい英才教育だよ!
天城:良かった〜。ちょっとギャグに自信が持てました(笑)。
◆では、まさに今ハマってるものは?
天城:最近、ドライフラワーを作るのに凝っているんです。
小澤:自分でお花を買ってきて…?
天城:いえ、このお仕事をしているとお花を頂くことが多いじゃないですか。せっかく頂いたお花たちが消えてしまうのがすごく悲しくて。それでドライフラワーにしようと思ったんです。そうしたら今、お部屋がお花だらけになってしまって(笑)。
小澤:そんなにあるの?
天城:2019年からやり始めて、頂いた時系列順に飾っているんです。だから、たまにそのお花を見て、当時のことを思い出したりします。
小澤:私が今ハマっているものは、インテリアです。いろいろな方のお部屋の様子をSNSで見たり、北欧のお家の写真を見たり。今はちょっといいバッグとかよりも、高い椅子が欲しくてたまらないです。少し前に、素敵なシルバーのデザイナーズチェアを見つけたんですけど、まだ買えてなくて。
天城:悩むほど高いんですか?
小澤:高すぎて、きっと買っても座れないかも(笑)。そうなったら観賞用にするしかない(笑)。
◆では最後に、まもなく始まる『やくならマグカップも 二番窯』の見どころをお願いします。
天城:ヒメナちゃんに関しては、初めての登場シーンだとカタコトの日本語を使っているんです。でも回を重ねるごとに、多治見弁が混ざるようになっていきますので、そうしたちょっとずつ街に馴染んでいっているヒメナちゃんに注目していただければと思います!
小澤:第1期で話題になっていた伝説の陶芸家・土岐川姫菜が、この第2期でついにしゃべります。果たしてどんなキャラクターなのか、楽しみにしていてください。それと、これまで以上に陶芸の楽しさを知っていく娘の姫乃ちゃんの成長も、ぜひ見守ってください!
PROFILE
小澤亜李
●おざわ・あり…8月10日生まれ。東京都出身。主な出演アニメに『バック・アロウ』エルシャ・リーン役、『キングスレイド 意志を継ぐものたち』クレオ役、『かくしごと』古武シルビア役、『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』藤原萌葉役など。
●あまき・さりー…4月26日生まれ。アメリカ・カリフォルニア州出身。デジタル声優アイドルグループ22/7のメンバーとして活動、藤間桜役を担当している。出演アニメに『擾乱 THE PRINCESS OF SNOW AND BLOOD』咲月役、『ピーチボーイリバーサイド』ベレット役、劇場アニメ『パンドラとアクビ』アクビ役など。
番組情報
『やくならマグカップも 二番窯』
CBCテレビ 2021年10月1日(金)スタート 毎週金曜 深1・55~
MBS 2021年10月2日(土)スタート 毎週土曜 深3・38~
TOKYO MX 2021年10月4日(月)スタート 毎週月曜 後10・30〜
BS11 2021年10月4 日(月)スタート 毎週月曜 後11・00〜
AT-X 2021年10月5 日(火)スタート 毎週火曜 後9・00〜
(STAFF&CAST)
原作:プラネット・日本アニメーション
監督:神谷純
シリーズ構成・脚本:荒川稔久
キャラクターデザイン・総作画監督:吉岡彩乃
音楽:長谷川智樹
アニメーション制作:日本アニメーション
声の出演:田中美海、芹澤優、若井友希、本泉莉奈、石川界人、真山亜子、小川真奈、内田彩、鈴木勝美、梅原裕一郎、諏訪彩花、天城サリー、小澤亜李 ほか
(STORY)
伝説の陶芸家・土岐川姫菜を母に持つ豊川姫乃は、父と共に母の故郷である岐阜県多治見市に引っ越してきた。高校生になり、入学した織部学園で彼女が出会ったものは、なんと陶芸部。同じ部の久々梨三華、青木十子先輩、また部員ではないものの、いつも部室に入り浸る成瀬直子と共に楽しい学園&陶芸ライフを送る姫乃は、美濃焼コンテストへの出品経て、さらなる作品を目指して奮闘する。
アニメ公式サイト:https://yakumo-project.com
アニメ公式Twitter:@yakumo_project
©プラネット・日本アニメーション/やくならマグカップも製作委員会
photo/松下茜(エントランス) text/倉田モトキ
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2021年10月7日(木)23:59