『ワールドトリガー』3rd シーズンは見どころしかない! 声優・村中知が熱く語る新シーズンへの期待

特集・インタビュー
2021年10月02日

村中知『ワールドトリガー』インタビュー

異世界からの侵略者・ネイバーと防衛組織・ボーダーの戦いを描いたTVアニメ『ワールドトリガー』。今年1月に、約5年ぶりとなる2ndシーズンが放送され、その興奮冷めやらぬまま、10月から3rdシーズンへと突入する。主人公・空閑遊真の属する「三雲隊」(玉狛第2)に新たな仲間が加わるなど、大いなる期待を残してエンディングを迎えた2ndシーズン。果たして3rdシーズンはどのような展開を見せるのかーー。空閑遊真を演じる村中知さんに、新シーズンの見どころを直撃した!

 

◆待望の3rdシーズンが始まります。今の心境は?

2ndシーズンは、ラストにヒュースが遊真たちの隊(玉狛第2)に加わり、“よし、これからだ!”という、すごくいいところで終わってしまったんです。ですから、早く皆さんにこの新体制の玉狛第2を見てほしいという気持ちでいっぱいです。また3rdシーズンでは、“…えっ!? この人って、こんなんだったの?”と思ってしまうほどの、『ワールドトリガー』のもう一つの世界が動き出すようなことが起きるんです。そうした驚きの展開を皆さんにお届けできることもすごく楽しみです!

◆これまでを振り返り、村中さんが感じる『ワールドトリガー』の魅力は、どんなところでしょう?

ひとつは、やはり遊真たちがいかにトリオン(生体エネルギー)が少ない中で工夫し、強い相手と戦うかという戦術の面白みですね。3rdシーズンでは、そこにキャリアのあるヒュースが加わることで、より戦い方にも広がりが生まれると思います。そして、もう一つの魅力に挙げられるのが、ストーリー展開。『ワールドトリガー』は1本の太いお話がまっすぐ続いていく感じではなくて、いろんなところに伏線や布石が散りばめられているんです。いわゆるサブキャラと呼ばれるようなほかの隊員に目を向けると、“この人はもっと先のことまで考えているのかも…”といった深読みも楽しめる。しかも、そうした1人ひとりの考えや思惑が明るみに出てくると、“なるほど、そういうことか!”という発見や興奮もある。だからこそ、すべてのキャラクターから目が離せないんです。

◆では、そうした多くのエピソードを経て、遊真に変化を感じるところは?

たくさんありすぎます!(笑) いつのまにか常識人になっちゃってますしね(笑)。もちろん、以前から素直で礼儀正しい面はあったんです。でも、彼は近界民(ネイバー)と呼ばれる別世界から来たからなのか、文化の違いもあって、ちょっとちょっかいをされたら、すぐ相手をぶっ飛ばしちゃうところがありました(笑)。それに、他人との接し方もたんぱくで、自分から前のめりで誰かと接することもなかったんです。でも、同じ玉狛第2の(三雲)修に飼いならされ、仲間から餌を与えられたことで(笑)、もともと持っていた人懐っこさをうまく表に出せるようになったように思いますね。

村中知『ワールドトリガー』インタビュー

◆そこへヒュースがプラスされることで、さらに変化しそうですね。

そうなんです。これまでの玉狛第2は修、遊真、(雨取)千佳の3人でいいバランスが取れていました。遊真はエースとして強さを発揮する半面、戦術に関しては修に委ねることが多くて。でも、ヒュースは遠慮なく物を言うタイプなので、3rdシーズンでは修が少し遠慮してしまう時がある。遊真はそんな2人を俯瞰で見つつ、ここぞという時はフォローするようになるんですね。千佳が何かを発言をした時も、彼女の後押しをすることがあったり。いつの間にか、みんなにとっての潤滑油になってますし、“あれ? もしかして一番大人!?”と感じることも多いです(笑)。

◆では、もう少し仲間の印象を掘り下げていきたいのですが、遊真にとって修はどのような存在ですか?

相棒だし、信頼しているし、ずっと付いていこうと思っている大切な仲間ですね。でも、どこか心配しているところもあって。その意味では、アフレコで修と絡むシーンになると気遣いと言いますか、フォローしているような気持ちを持って演じることも多いですね。一方で、先日ヒュースと絡む収録があったのですが、ヒュースに対しては修とはまた違った相棒ができたなという感じがしたんです。ヒュースには遠慮も心配もいらないし、彼も遊真の力を認めている。それもあって、遊真の戦い方にもちょっと変化が出ていますので、ぜひヒュースと一緒に戦うシーンは注目していただきたいです。

◆お話を伺っていると、ヒュースへのイメージがどんどん変わっていきます。

私も3rdシーズンの収録が始まって、印象が大きく変わりました。ひとことで言えば、“めっちゃ、ええやつやんけ!”って感じで(笑)。最初は、ヒュースって遊真たちの敵として攻めてきたんですよね。その時から無口でクールな感じでした。でも、だからといって、嫌な印象はなかったんです。その後の2ndシーズンで玉狛第2の捕虜となった時も、(林道)陽太郎と会話をしているのを見て、クールさはありつつ、子どもには優しいんだなという一面が垣間見れたりして。しかも、そんな彼が3rdシーズンでは修や千佳にとって、ものすごく重要な役割を担ってくれるんです! ネタバレになるので詳しくはお話できないのですが、“ヒュース、グッジョブ! 仲間になってくれてありがとう!!”というエピソードがありますので(笑)、楽しみにしていてください!

◆一方で、千佳はどんな女性だと感じていますか?

意志の強いところはあるけれど、引っ込み思案というか、あまり自分に自信がない子という印象でした。でも、彼女も3rdシーズンでは少し見え方が変わってきます。なかなか本心を言わなかったことには理由があり、それが明らかになる。心の底や弱さが見えてくることで、一般的な女の子だったんだなと感じるところもあって。そんな千佳が少しずつ前に進み始める姿を見ていると、愛おしくなりますね。

村中知『ワールドトリガー』インタビュー

◆また、先ほどの村中さんの言葉にもありましたが、『ワールドトリガー』は様々な戦術を駆使した戦いも見どころのひとつです。特に2ndシーズンは戦いの連続でしたが、特に印象的だったエピソードを挙げていただくと?

どれも良かったので、難しいですね…(苦笑)。香取隊との戦いはこの作品の良さがよく出ているなと思いました。修、遊真、千佳、それに迅(悠一)が主役のように描かれてはいましたが、ほかのキャラクターたちにも人生はあるんだということをガツンと突きつけられたような気持ちになったので、大好きでしたね。柿崎隊も、隊長の柿崎(国治)さんって、言ってしまえばとても一般的な人で、能力の高い人間がまわりにたくさんいることで少し引け目を感じているところがあるんですね。でも、ほかの素敵な隊員に助けられているのを見て、“人に支えてもらう人生もあるよね”、“それで輝く人もいるよね”という、この作品に込められたメッセージや魅力を感じることができました。王子隊と生駒隊に関しては、キャラが良すぎです(笑)。登場した瞬間、“2ndシーズンが盛り上がる山がきたな”と感じました(笑)。特に生駒隊の関西弁のノリが大好きで。“ちゃんと戦ってくださいますか?”ってツッコミそうになるんですが、いざ戦いになったら本領を発揮する。こういう強い人って世の中にもいるよなぁと、そうしたところにもリアリティを感じましたね。

◆2ndシーズンの玉狛第2の戦いっぷりはいかがでしたか?

まだちょっとバランスが悪かったですね〜(笑)。遊真がひとりだけ飛び抜けて強くて、修はトリオンが少ないながらも、一生懸命に戦術を考えてくれてました。逆にトリオンの多い千佳は経験が少なく、フィジカルもあまり強くなくて。ただ、そうやって互いが自分の弱点を認め合った上で、それぞれが知恵を出し合い、努力して、勝っていった。そこにものすごく成長を感じましたし、“なんて頑張っている子たちなの!”と感動してました(笑)。

◆ちなみに、遊真は相手の嘘を見抜くことができるサイドエフェクトを持っていますが、もし村中さんもこの力を持っていたら、どんな時に使いますか?

たまに考えるのですが、相手の嘘が分かってしまうって、結構しんどいと思うんです。私もよく相手の目を気にして見ることがあるんですが、“今、嘘ついてるよね”って思うことがあって(笑)。これをうまくプラスに使える時ってあるのかなって思います。でも、そうですね…声優のお仕事をする中で、スケジュールなどでマネージャーさんと駆け引きする時にうまい具合に使っていきたいと思います(笑)。

村中知『ワールドトリガー』インタビュー

◆では、TV LIFE webのインタビューということで、村中さんが遊真と同じ15歳くらいのころによく見ていたテレビ番組を教えてください。

我が家は結構厳しくて、あまりテレビを見せてもらえなかったんです。ただ、アニメの『美少女戦士セーラームーン』と『忍たま乱太郎』は見ていました。『セーラームーン』は早朝に放送されていたので、早起きしてこっそりリビングに行って。『忍たま乱太郎』は当時習いごとをたくさんしていて、スイミングスクールにも通っていたので、家に帰って髪の毛を乾かしている間に見ていましたね(笑)。あと、海外ドラマの『フルハウス』も好きでした。

◆最後に、放送を楽しみにしているファンに、あらためて3rdシーズンの見どころをお願いします

一番は、やはり玉狛第2が4人になったことで起きる、彼らの心の変化やチームとしての成長です。ぜひ楽しみにしていてください。それと、新しいキャラクターもたくさん登場します! 個人的には渋いキャラクターが大好きなので、ミカエル・クローニンに注目しています。彼の溢れ出る礼儀正しさと大人としての余裕や魅力には、きっと虜になる方も多いと思います。それから弓場(拓磨)も! 台本を読むだけでも、これまでにない暑苦しさのあるキャラクターなので(笑)、声がついて動く姿を見るのが待ち遠しいです。あと、トピックスとしては、玉狛第2にちょっとした事件が起きるのと、いろんなキャラクターたちがそれぞれ新しい目標を持って動き出します。それから、なんといっても、少年たちが上に向かって成長していく姿が見ていてかっこいい! 本当に見どころしかないですし、話し出したらきりがないので(笑)、できれば毎話毎話、異なる視点で何度も繰り返し、ご覧ください!

PROFILE

村中知
●むらなか・とも…12月15日生まれ。茨城県出身。代表アニメ作品に『キラキラ☆プリキュアアラモード』立神あおい/キュアジェラート役、『アイドルマスター シンデレラガールズ劇場』大和亜季役、『機動戦士ガンダムNT』ミシェル・ルオ役、『宇宙戦艦ヤマト2205』京塚みやこ役。

番組情報

©葦原大介/集英社・テレビ朝日・東映アニメーション
©葦原大介/集英社・テレビ朝日・東映アニメーション

『ワールドトリガー』3rd シーズン
テレビ朝日系列NUMAnimation」枠にて
2021年10月9日(土)スタート
毎週土曜 深1・30〜

(STAFF&CAST)
原作:葦原大介(集英社「ジャンプ SQ.」連載/ジャンプコミックス刊)
製作:東映アニメーション
シリーズディレクター:畑野森生
シリーズ構成:吉野弘幸
音楽:川井憲次
キャラクターデザイン・総作画監督:海谷敏久
声の出演:村中知、梶裕貴、田村奈央、中村悠一、島﨑信長 ほか

(STORY)
ある日突然、異次元につながる「門(ゲート)」が出現し、異世界からの侵略者・近界民(ネイバー)によって街は戦火に包まれる。それを鎮めたのは謎の対抗組織・界境防衛機関「ボーダー」たち。それから4年後、ボーダー訓練生の三雲修は、自らを近界民だと名乗る転校生・空閑遊真と出会う。やがて彼らは雨取千佳とともに玉狛第2(三雲隊)を結成。戦いを続けるなかで力をつけていった3人に、新たに熟練のヒュースも加わり、さらなる戦闘アップを図る。

アニメ公式サイト:http://www.toei-anim.co.jp/tv/wt/
アニメ公式Twitter:@Anime_W_Trigger

©葦原大介/集英社・テレビ朝日・東映アニメーション

 

text/倉田モトキ

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